「すゑひろがりずは完全に予想外でした」<シリーズ大宮セブン#3>「大宮ラクーンよしもと劇場」覚野公一支配人

大宮セブン

文=釣木文恵 編集=アライユキコ 


最近、「大宮セブン」の名をメディアで目にすることが増えてきた。現在予選開催中の『M-1グランプリ2020』では、マヂカルラブリー、GAG、すゑひろがりず、タモンズ、ボーイフレンド(大宮セブンジュニア)と、エントリーした全組が準々決勝に進出している。彼らを育てた「大宮ラクーンよしもと劇場」とはどんな場所なのか。覚野公一劇場支配人に話を聞いた。


おかしなことになってきてる

──大宮ラクーンよしもと劇場所属の芸人さんたちによるユニット「大宮セブン」躍進の理由を探りたくて、支配人にお話を伺ってみようと。

覚野 僕、なんにも知らないですよ、すべて芸人やスタッフに任せている“なんちゃって支配人”ですから。本当に大宮セブンは盛り上がってるんですか?

宮ラクーンよしもと劇場、覚野公一支配人
大宮ラクーンよしもと劇場、覚野公一支配人

──『ネタパレ』(フジテレビ)で大宮セブンをフィーチャーした回が放送されたり、雑誌『steady.』で大宮の劇場を紹介する特集ページがあったりと、世間の注目が集まっているのは確かだと思います。

覚野 いやあ、ありがたいです。でもなぜなんでしょうね? ちょっとおかしなことになってきてる……。

──まず前提として、劇場支配人の仕事がどんなものか、教えていただけますか。

覚野 公演のプログラムを組むこと、イベントの企画を立てること、そのPR。もちろんお客さまに安心安全に公演をご覧いただく環境作りも。とにかく、劇場のすべての責任が僕にあるということですね。

──覚野さんはいつから大宮ラクーンよしもと劇場の支配人に?

覚野 大宮は今年(2020年)で7周年でして、初代の支配人が4年ほど手がけたあと、バトンタッチした僕は今年で3年目です。

──大宮セブンというユニットを立ち上げたのは、初代の支配人の方。

覚野 はい。いくら劇場があっても、その劇場を宣伝してくれる専属の芸人がいないとお客さんが増えていかない。たとえば幕張イオンモール劇場にも「幕張セブンスターズ」という専属の芸人がいたんですが、同じように大宮にも劇場を背負ってもらう芸人を決めようということでできたのが「大宮セブン」です。

──2014年7月に劇場がオープンして、大宮セブンが始動したのが11月。最初は今と違うメンバーだったんですよね?

覚野 サカイスト、ブロードキャスト!!、解散してしまいましたがえんにち、犬の心。それとGAGとマヂカルラブリー、タモンズの7組で始まりました。今は前半4組の代わりに囲碁将棋、すゑひろがりず、ジェラードン、ボーイフレンドがいます(取材は8月。ボーイフレンドは9月に大宮セブンジュニア降格)。

かつての大宮セブンメンバー。左から、サカイスト、ブロードキャスト!!、(下段)アイパー滝沢(元えんにち)、いけや賢二(元犬の心)、おしみんまる(元犬の心)。元えんにちの望月リョーマさんは芸人をやめてサラリーマンに
かつての大宮セブンメンバー。左から、サカイスト、ブロードキャスト!!、(下段)アイパー滝沢(元えんにち)、いけや賢二(元犬の心)、おしみんまる(元犬の心)。元えんにちの望月リョーマは芸人を辞めてサラリーマンに
現・大宮セブンメンバー。左から、囲碁将棋、マヂカルラブリー、GAG、(下段)すゑひろがりず、タモンズ、ジェラードン
現・大宮セブンメンバー。左から、囲碁将棋、マヂカルラブリー、GAG、(下段)すゑひろがりず、タモンズ、ジェラードン
現・大宮セブンメンバー(ボーイフレンドは現在大宮セブンジュニア扱い)
2018年7月、大宮セブン新メンバー決定の際の写真

──覚野さんがご存知の範囲で、このメンバーの理由は?

覚野 どのコンビがどうというよりは、所属の時点でだいたい芸歴10〜15年前後の子らを呼んでいる感じですね。関東の若手芸人の出演する主な劇場は渋谷の∞(無限大)ホールですが、無限大は芸歴10年を超えたら卒業と決まっていたんです。でもルミネtheよしもと(新宿)はテレビでも人気の芸人がたくさん出ていて、なかなか枠が空かない。つまり、無限大を卒業した芸人たちの居場所がなくなるんですよ。そういうメンバーが集まったのが大宮セブン。彼らのような世代の活躍の場にしていきたいという思いは僕にもあって、ななまがり、コマンダンテ、ダイタク、井下好井といった、大宮セブンではないけれども大宮によく出てくれている面々も、だいたいそれくらいの世代です。

左からななまがり、コマンダンテ、(下段)ダイタク、井下好井
左からななまがり、コマンダンテ、(下段)ダイタク、井下好井

今や「すゑ様」ですからね


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釣木文恵

(つるき・ふみえ)ライター。名古屋出身。演劇、お笑いなどを中心にインタビューやレビューを執筆。

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