『細かすぎて』優勝の岡田直子に、中川大志も「初恋に近い」(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2020年のテレビ鑑賞記録。


『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』

個人的に好きだったのはスカチャンのヤジマリー。&宮本とスクールゾーン・俵山による「大技を決めそうで決めないシブがき隊」や、アマレス兄弟によるダミー人形を相手にアマレスするネタ。

優勝は「普段女子力がない女の子から不意に女が出る瞬間」を披露した吉本新喜劇の岡田直子。広島よしもと所属時代から約13年オーディションを受けつづけて念願の初合格という、初出場組が多い今回を象徴するような存在。やっぱりこの企画は「そこを真似する?」という着眼点がキモだと思うので、回を重ねて複雑化・大作化したネタよりも、彼女や「シブがき隊」のようなシンプルなネタがとても映える。

優勝が決まったあとのネタ披露で、冒頭のネタタイトルを噛んでしまって「不意に女が出る」岡田に、ゲストの中川大志は「ちょっと好きになってます。初恋に近い感覚」。

『ゴッドタン』

「私の落とし方発表会」、納言・幸は居酒屋での先輩芸人との飲み会というシュチュエーション。酒を飲みながら「テレ東は作家のシコリ部屋だからね」「太田プロなんてただのでっけぇ片岡鶴太郎だよ」「人力舎は会釈さえできりゃ猿でも入れる」「テレビなんてでっけぇ公衆便所みたいなもん」などと言う幸。

それを「無理せんでええ」と諭す先輩芸人役に玉田企画の舞台などでよく見る、ちょっとキンコン西野似の山科圭太。軽薄だけど男っぽい役が絶品。このところ玉田真也が脚本家としてテレビドラマに引っ張りだこなので、今後見られる機会が激増しそう。「やっぱ先輩芸人に惹かれる」と言う幸は、どんな先輩かと問われて「ゆにばーすの川瀬名人」と意外な人物を挙げる。

前回「落ちなかった」話を書いた阿佐ヶ谷姉妹・“江里子先生”の新作は「夏祭り」編。切ないファンタジー展開は流石のひと言。今回は「最初から落ちてる話」。江里子「夏の終りに花火を見たときに『ああ、ここにひとつ何かひとつ物語があるんじゃないか』と」。


『相席食堂』

「おはようございます。両親が離婚する前は白鳥でした」と完璧なツカミで登場した鈴木もぐら。「もぐらは第七世代というカテゴリーじゃない」と笑い合う千鳥。「ある意味、大悟のあとを追っかけてる」とノブが言うと、大悟も「わしもあんなアロハシャツ着とったわ」。ノブ「大悟と違うのは髪型と、ヒゲが上か下かだけ(笑)」。

もぐらは一攫千金を目指して砂金採りに。作業は地味だが「なんかずっと観られる」と大悟。それは「人間味がある」からだと。「変にボケもせんし、何もせんのよ、けど、生きてるだけでボケみたいな」。

休憩中にカップラーメンを食べるシーンで「労働者やん」、タバコを吸う姿には「改めよう。わしもテレビでタバコ吸うとるけど、こんなことになってるのか」と大悟。結局、丸1日かけて採った砂金を換金すると「50円」。割りに合わないというもぐらは「北朝鮮の国境から、川を挟んで中国に向けて袋を投げるバイトがあるって聞いたんで、袋一発だけ投げにいきますか」と、最後も完璧なひと言で締める。

後半の「仙人相席」の旅人は渡部陽一。「この人が仙人やから」「なんでこの人の旅番組ないんやろ?」「なんでみんな飽きたんや」「この人、ボケすごい上手いと思う」と絶賛する大悟。本当に渡部陽一のそこはかとない可笑しみがありつつ、ちゃんと仙人からいい話を引き出していてとてもいいVTRだった。大悟「ちゃんとした番組で紹介したら?」。

今日観たい番組:「父親さんま」を初ドラマ化など

『誰も知らない明石家さんま』(日テレ)「父親さんま」を又吉脚本で初ドラマ化。さんま役を安田顕、二千翔役を佐藤勝利(Sexy Zone)、IMALU役を葵わかな。

『シンパイ賞』(テレ朝)は「芸人シンパイニュースショーSP」。

『テレビ千鳥』(テレ朝)は「ノブにベストジーニスト賞取らせたいんじゃ!!」。

『有吉ぃぃeeeee!』(テレ東)は「桃太郎電鉄」後編。

『ガキの使い』(日テレ)は「藤原ドローンMV」第4弾で「チキンライス」のMV。

『関ジャム』(テレ朝)は「あのアーティストのクリスマス名曲」。

『おしゃれイズム』(日テレ)に松下洸平。

『おかべろ』(フジ)にSHELLY。



  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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