「バンクシーと友達」「ママと監督の不倫をバラす」各番組でロバート秋山の暴走が止まらない(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2020年のテレビ鑑賞記録。


秋山「バンクシーは、日本に来るときはドーミーインに泊まる」

『秋山とパン』

「アート」というキーワードから「(編集で)切ってもらって構いませんけど」と前置きした上で「バンクシーと僕、関わってるんですよ」とまたおかしなことを言い出す秋山。来日した際は一緒に回っていたと明かし、「日本に来るときはドーミーインに泊まる」「夜9時半から夜鳴きそばを食べ」「1回部屋に戻りシャワーを浴び、12時に集合」「レンタカーで街を回りよい壁を見つけたら『ここで降ろしてくれ』と言って描く」などとディティールを語っていく。

またスタッフは頭のおかしなことにドーミーインのスタッフに取材したり、お気に入りのラーメン屋「赤坂ラーメン」に飾ってあるというサインを見に行く。秋山のサインの横にあるサインを「『Banksy』と読むことができますね」とナレーションを乗せて紹介するが、それは明らかに安田大サーカスの誰かのサイン。相変わらず狂った番組。

『アニマルエレジー』

夏目三久による新番組。パートナーは秋山扮する天才子役「上杉みち」。芝居は得意だが段取り進行は苦手な彼は途中台本を手に「僕の言いたいとおり言わせてよ!」と激昂したり、「パパがいないとき監督がママと一緒にお風呂に入ってる」と暴露したりしてしまう。それを優しく嗜めるという役どころに夏目三久がぴったり。

「ナマケモノの体が緑色になってしまう」「コアラは暑さに弱いから木に抱きついている」動物の切なく哀しい生態を学ぶという番組で、VTRでは、動物たちに扮して心の声を代弁したナレーションも秋山が担当。さらに、それについて歌ったオリジナルソングも歌う。『秋山とパン』同様、ド変化球の番組で獅子奮迅の活躍。凄まじい。

『クセがスゴいネタGP』

友近&梅小鉢・高田&キンタロー。による藤原紀香&菅野美穂&浜木綿子で“『半沢直樹』の妻たち”という視点が素晴らしい。本家『ボクらの時代』でもやってほしいほど。大悟「悪い奴らやで」。

『浦沢直樹の漫勉neo』

浦沢直樹が「日本一おもしろいマンガを描く人間だと思ってる」というすぎむらしんいちが登場。いつもは「カリ、カリッ」というペン先の音が心地よい番組だけど、彼はすべてデジタルで描いているため無音。執筆中にイヤフォンで聴いているメタルの音だけが漏れ聞こえる。ひと段落して仮眠する際も「OK Google、6時20分にデスメタルで起こして」というのがおかしい。

「すぎむらしんいちのマンガのおもしろさは手癖の拒否」「いつでも『たどたどしくあろう』というふうに見える」という浦沢。耳のサンプルを近くに置き、耳にこだわって描いているのもおもしろい。本人もすごく耳が大きいのが印象的。学生時代の写真が出たけど『スタア學園』のコキジそのものだった。

3年近くの沈黙後の今回の新作では美男美女のラブコメを描いたすぎむら。それを受け、浦沢は『MONSTER』を描いたときのことを回想。当初、ミステリーはマンガ界では絶対に通用するわけはないと編集部に言われ大反対されたそう。「絶対自分の中ではおもしろいと思った。それを人にどう伝えるかっていうので、『きれいな青年』っていうのを出せば大勢の人が反応してくれるかもしれない。で、ヨハンという青年を描いた」と。そのあとの『20世紀少年』は『MONSTER』の部数に届かない感じがあった。「そこでふと気づいたのは、『20世紀少年』にはヨハンみたいなやつがいないからだ、と」。

今日観たい番組:『タモリ倶楽部』でバナナの皮よりスベる皮を探す

『霜降りミキXIT』(TBS)ゴールデンSP。

『脱力タイムズ』(フジ)はサバンナ高橋、新川優愛。

『タモリ倶楽部』(テレ朝)は「バナナの皮よりスベる皮、全部スベるまで帰れません!」で飯塚悟志、ぺこぱ、トム・ブラウン。

『金曜日のソロたちへ』(NHK)は「数学マニア」「カフェ店員」「弁護士」。

『さんまのまんま』(フジ)に小栗旬、東山紀之、吉高由里子、横浜流星、山口智充、フワちゃん。

『金スマ』(TBS)にEXIT、3時のヒロイン。

『アナザースカイII』(日テレ)に田村淳。

『A-Studio+』(TBS)に木村佳乃。



  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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