井森美幸さん、ありがとう。過去を捨てる必要はないと教えてくれた人(モリィ)

2020.9.4

過去を拾うのも悪くはない

大半の人間は、褒められたり注目されると調子に乗ってどんどん過激になり「あのころのほうがよかった」なんて言われるのがオチだというのに、彼女はずっと「あのころ」のままなのだ。「あのころ」と言っても一度も古さを感じたことはない。かと言って、新しくて見ているこっちがソワソワするようなこともない。

茨城県神立
モリィの地元、茨城県土浦市神立。井森美幸は群馬県出身

時代にしがみつくために、時の人や権力者に媚びることも彼女はしてこなかった。大御所にも年下のタレントにも同じように接しているのが視聴者に伝わるから「この時代の人」というイメージがつかず常に「今の人」でいられるのであろう。

つまり「ずっと変わらない」とは、ひとつの確固たる軸を残して流動的に変わっていくことなのではないか。緊急事態宣言下のひとりぼっちのワンルームで、そのことに気がついた。

私は立ち止まることを恐れ、あれこれと中途半端に手を出してきてしまった。どの自分も、シンバルを鳴らしたあの4歳の自分さえも、今までを捨てて新しいことを始めるのが変わることだと思ってきた。しかし、一見すると変わっていないようで実は変わっていることもあると彼女に教わったのだ。

私は私の確固たる軸を見つけてブレることなく、しなやかに変われる人間になりたい。新しく探さなくても、もう自分の中にその軸は存在している、そんな気がして。まだ自粛ムードがつづく世の中で自分と向き合って、過去に捨てた大事な何かを拾うのも悪くはない。そんなふうに思わせてくれた井森美幸さん、ありがとう大好きです。

この記事の画像(全5枚)




関連記事

この記事が掲載されているカテゴリ

関連記事

花田菜々子

「女の話は聞いても無駄」。ホイチョイ『不倫の流儀』が時代遅れで女性蔑視の見本市

清田隆之_クイックジャーナル

女子小学生にまで求められる“モテ技”。男はなぜ「さしすせそ」で気持ちよくなってしまうのか(清田隆之)

『82年生まれ、キム・ジヨン』など「声をあげた女たち」の勇敢さに触れる3冊

エバース

「ウケるからやるは『M-1』では失敗する」。3位だったエバースは2026年、自分の感覚を信じる【よしもと漫才劇場10周年企画】

豪快キャプテン×ダイタク

ダイタク×豪快キャプテン、認め合うお互いの漫才の魅力「簡単そうに笑いを取る」【よしもと漫才劇場10周年企画】

三遊間×ゼロカラン

三遊間×ゼロカラン、人気投票との向き合い方の正解は?「やっぱり有名にならなあかんな」【よしもと漫才劇場10周年企画】

Furui Rihoが『Letters』で綴った“最後の希望”「どんなにつらい日々であっても、愛は忘れたくない」

Furui Rihoが『Letters』で綴った“最後の希望”「どんなにつらい日々であっても、愛は忘れたくない」

EXILE NAOTOが語る、「勝負する身体」がステージと水面で魅せる“攻めの0.1秒”。大きな影響を与えるオーディエンスのパワーとは【『SG第40回グランプリ』特別企画】

4年目の今、重荷だった「王子様」を堂々と名乗れる。Last Princeが語る、プリンスを背負う勇気と楽しさ

甲斐田晴/ローレン・イロアス/3SKMの撮り下ろし表紙を公開! VTuberのトップランナーたちを徹底解剖【春のQJ×にじさんじ祭り!】

ニューヨーク『Quick Japan』vol.181

ニューヨーク、60ページ総力特集「普通は勝てない?」を考える。バックカバーにはSHUNTO×MANATO×RYUHEI(BE:FIRST)が登場【Quick Japan vol.182コンテンツ紹介】