どう生きるべきか、光浦靖子の模索「ひとつの夢を大成できなくてもいい」(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2020年のテレビ鑑賞記録。


光浦×大久保×あさこ「おしゃべりするって楽しかったんだね」

『Qさま!!』、15周年で過去の貴重映像を放送。みんな若くて細くて凛々しい。クロちゃんは邪悪さがクローズアップされていないだけで今のまま。ロバート山本のボクシング挑戦を振り返ったあと、今もボクシングを続けているという山本の言葉を受け、秋山「ボクシングしかやってないじゃないか! お笑いやってないじゃないか! 『Qさま』がこいつからお笑いを奪ったんですよ!」。

27歳、「トゥース前夜」の春日の潜水挑戦。初めてロケバスに乗ったのが『Qさま』だったという若林は「自分が座る席に『春日の後輩』って張り紙がしてあって、それは今でも根に持ってます」。

『しゃべくり007』、ゲストは亜生軍団(亜生、兼近、フワちゃん、ゆめっち)の4人。スタジオ収録が復活。だけど、収録時間60分限定でレギュラー陣3人×ゲスト3人まで。それ以外はリモート出演ってことで、ゲスト、しかも軍団リーダーであるにもかかわらず亜生は自宅からリモート出演。「全然さんまとウマ合わなかった!」など、やはりフワちゃんがかき回す。

が、くりぃむ上田に変わって司会役になると急激にテンパるフワちゃん。「こんなにノビノビしてないお前、初めて」と上田も苦笑い。「底辺のYouTube」「令和に入ってこんな情報のない番組ある?」と収録を振り返るレギュラー陣。亜生軍団は、収録後「反省会」。その模様が流されるが、結局、反省どころか褒め合いに。

『ボクらの時代』、光浦靖子×大久保佳代子×いとうあさこ。とてもよかった。特に光浦靖子の言葉が光った。4月から留学予定だったため、マンションを退去してしまい妹夫婦の家に居候しているという光浦。子どもがいると時間の流れが早く感じるそうで「時は流れるのだ、毎日朝が来るんだっていうのはね、改めて。そうなんだ、家族って朝が来るなと思った」と。

「私らひとりなもんで、時間がたっぷりあるじゃん。たっぷりあるから、こんな小さなことを、普通だったら忙しくてみんな見過ごしてしまうことを、いちいちピックして、これってどういうこと?って、大きな悩みにしたりとか。小さなものを怒りに変えてしまったりとか」していたんだと気づいた。

冤罪・誤解がイヤで小さなことでも訂正しないと気がすまないという光浦に、大久保「でも1個言わせてもらうけど、その小さいことを拾ってきたから、おもしろい光浦靖子という芸人ができたんだと思うよ」。

50歳を目前に、仕事も減ってきてテレビタレントとしていかに生きていくべきか模索しているという光浦は、文具屋や手芸屋など小さいころの夢を叶えるのもいいんじゃないかと。「1個を大成することはできないけど、もしかしたら人よりたくさん夢を叶えるのもカッコよくないかなと思って」。

最後に光浦が「楽しかったんだね。おしゃべりしとることって。会っておしゃべりするって楽しかったんだね」としみじみと言って、3人で「またね」「元気でね」と言い合う姿になんだか泣けてしまった。

今日観たい番組:24時台の3番組が裏被り

今夜は24時台が大渋滞。

『浦和からもってきて!』(テレ東)は、テレ東の現役プロデューサー陣(伊藤、佐久間、高橋、上出)が衝撃を受けた門外不出のテープを紹介。

『テレビ千鳥』(テレ朝)は「総集編のつもりがOPトークで1本いけたSP」。

『石橋、薪を焚べる』(フジ)のゲストは岡村隆史。

という3番組が裏被り。

『あちこちオードリー』(テレ東)は、オードリーのふたりトーク。

Huluで独占配信中のバカリズム脚本ドラマ『住住』(日テレ)の第3話が地上波放送。



  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。
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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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