藤田貴大が自身の体感とリサーチで今の沖縄を描く 新作舞台『Light house』上演決定

2021.11.1
『Light house』

文・編集=QJWeb編集部


演劇作家・藤田貴大の2年ぶりの新作『Light house』が、2022年2月4日(金)より上演されることが決定。2021年10月末に新しく那覇市に開館する劇場「那覇文化芸術劇場なはーと」のこけら落としシリーズであり、マームとジプシーとの共同製作作品となる。

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沖縄の「今」を描き出す

『Light house』
撮影=井上佐由紀

瑞々しい感性で「今」という時間を切り取る言葉と、洗練された空間構成、綿密で繊細な演出でさまざまなジャンルの観客やクリエイターを魅了しつづける藤田。コロナ禍で公演の機会が少なくなるなかでも、発表の形を変化させながら精力的に活動をつづけてきた。

藤田は2013年に、今日マチ子のマンガ『cocoon』を原作とした作品を発表。沖縄戦に動員される少女たちを描いた『cocoon』で、沖縄と出会った藤田はそれ以来、頻繁に沖縄へ足を運び、「今」という時間を見つめてきた。

そして、本作では沖縄での自身の体感とリサーチをもとに、現代の沖縄に流れる時間を描く。

リサーチを重ねていくなかで、沖縄の島々では生活水を確保するために多くの困難を重ねてきた歴史があることや、市内の人々の営みの下には暗渠(あんきょ)として水の流れがあることを知り、本作の大きなテーマのひとつに採用。

人が無自覚に行う些細な行動が、世界の大きな流れに影響を及ぼす行為になること。それは、波紋のように広がり、いつの間にか浸透していく。その様子を「水の流れ」と結びつけ、舞台を展開させる。

また、本作は劇場「那覇文化芸術劇場なはーと」のこけら落としシリーズのひとつ。人がひとつの場所に集まることが特別になった現代において、劇場という場の幕開けを、暗闇に向けて光やシグナルを発しつづける「lighthouse=灯台」と形容することから、作品の構想を始めた。

舞台美術や空間を構成する音や光など作品全体のデザインを担当するのは、現代美術家の小金沢健人。さらに、植物染色で衣服や空間を制作する橘田優子(kitta)、フィールドレコーディングエンジニア・東岳志、写真家・岡本尚文、装丁家・川名潤など多くのクリエイターが参加。

そして、青柳いづみ、豊田エリー、山本直寛、召田実子が出演する。

藤田は本作を取り組むにあたり、今沖縄で営みの場を持つ人々との対談を実施。今回、その様子を本作の特設WEBサイト内にて対談形式で紹介している。


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    <沖縄公演>
    会場:那覇文化芸術劇場なはーと 小劇場
    日程:2022年2月4日(金)~2月6日(日)
    チケット料金(税込):一般3,000円、U24 2,000円、高校生以下1,000円、障害者割引20%引き(介助者の方は1名まで無料)
    チケット発売日:2021年12月1日(水)10:00~

    <東京公演>
    会場:東京芸術劇場 シアターイースト
    日程:2022年2月18日(金)~3月6日(日)
    チケット料金(税込):一般5,000円、25歳以下3,500円、高校生以下1,000円
    チケット発売日:2021年12月19日(日)10:00~

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