WONK「理由は“飽きるから”」お金儲けでも効率でもチャートでもない「4人の音楽」を作る意味

2020.1.27

ひとりでも完結するけれど、4人で集まる意味

─―WONKに対して戦略的なイメージを抱いてる人って、きっと少なくないと思うんですが、お話をうかがってると、みなさんが重んじているのはクリエイティブの質であり、なによりも自分たちが楽しめるかを大切にしてるんだなと感じました。産業的な効率性をそこまで意識していない。

江﨑 たしかに僕らって、産業への意識はほかのバンドよりもかなり高いと思うんですけど、アウトプットに関してはそこを一切意識してないですね(笑)。ある意味、ものすごく矛盾をはらんだグループなのかもしれない。

井上 最近は楽曲でチャートをハックするのが流行ってますけど、個人的にはそれってどうなのかなと思っちゃうんです。お金は儲かるのかもしれないけど。やってて楽しいのかなって。

─―いずれにしても、WONKがいま実践していることは旧来的なバンドの作り方とは一線を画していると思います。

江﨑 一人ひとりが個別にプロデューサーとして活動しながらこういうバンドを組んでいるっていうのも、わりとめずらしいかたちなのかもしれないですよね。

荒田 そもそもWONKみたいな音楽って、ひとりでは作れないと思うんですよ。僕らはそれぞれひとりで完結することもできるんだけど、いまWONKがやってる音楽はこの4人が集まらないとまず作れない。そこがおもしろいんですよね。

井上 自分ひとりでもできることはあるけど、みんなで集まったらこんなことも起きちゃうっていうね。たしかにこれはどっちかっていうと自分たちが楽しむために選んでいるやり方なのかもしれない。

江﨑 このバンドがそもそも学習環境になっているんですよ。スキルを習得するのが好きな人の集まりというか。僕も最初は打ち込みは全然できなかったので、荒田や井上の作業を見ながらいろいろ学ぶことが多かったし、そうやって相互にスキルを学び合えるっていうのは、かなり大きくて。

井上 WONKはそのやり取りが楽しくて存在している集団なのかもしれない。それは音楽以外にも言えることで、たとえば(江﨑)文武は最新のアプリやガジェット、テクノロジーのトレンドにものすごく詳しいので、「このアプリどうなの?」みたいな話をよくするし、(長塚)健斗からは美味しいレストランや料理のことを聞いたり、荒田からはいろんなビートメイカーを教えてもらったり、そういうのがすごく楽しいんですよね。

期待どおりのものより、驚くものを

この記事の画像(全1枚)


関連記事

この記事が掲載されているカテゴリ

関連記事

aiko×井口理(King Gnu)「あの日のラジオ」と、私たちの音楽の話

aiko×井口理(King Gnu)「あの日のラジオ」と、私たちの音楽の話

King Gnu井口理と新鋭・内山拓也が語る“つづける”ということ。「ひたすら向き合う」その先に見えてくる風景

WONK井上幹×Sweet William、自らのルーツに影響を与えてきた音楽を語る

エバース

「ウケるからやるは『M-1』では失敗する」。3位だったエバースは2026年、自分の感覚を信じる【よしもと漫才劇場10周年企画】

豪快キャプテン×ダイタク

ダイタク×豪快キャプテン、認め合うお互いの漫才の魅力「簡単そうに笑いを取る」【よしもと漫才劇場10周年企画】

三遊間×ゼロカラン

三遊間×ゼロカラン、人気投票との向き合い方の正解は?「やっぱり有名にならなあかんな」【よしもと漫才劇場10周年企画】

Furui Rihoが『Letters』で綴った“最後の希望”「どんなにつらい日々であっても、愛は忘れたくない」

Furui Rihoが『Letters』で綴った“最後の希望”「どんなにつらい日々であっても、愛は忘れたくない」

EXILE NAOTOが語る、「勝負する身体」がステージと水面で魅せる“攻めの0.1秒”。大きな影響を与えるオーディエンスのパワーとは【『SG第40回グランプリ』特別企画】

4年目の今、重荷だった「王子様」を堂々と名乗れる。Last Princeが語る、プリンスを背負う勇気と楽しさ

甲斐田晴/ローレン・イロアス/3SKMの撮り下ろし表紙を公開! VTuberのトップランナーたちを徹底解剖【春のQJ×にじさんじ祭り!】

ニューヨーク『Quick Japan』vol.181

ニューヨーク、60ページ総力特集「普通は勝てない?」を考える。バックカバーにはSHUNTO×MANATO×RYUHEI(BE:FIRST)が登場【Quick Japan vol.182コンテンツ紹介】