菅義偉首相が「自助・共助・公助」を理想の社会像とし、多くの論争を呼んだことは記憶に新しい。 「家族と性愛」を看板に掲げる文筆家・佐々木ののかが、フランス出身東京在住の写真家ジェレミー・ベンケムンの『無常』(bookshop/galleryタタ/2020年8月14日~9月6日)と、画家・今村文の『となりの庭』(nidi gallery/2020年8月21日~9月3日)というふたつの展示から、「自助」が求められる社会で見落とされがちな、他者と「溶け合い、触れ合う」悦びについて考える。 クィアアーティストが問う、自と他の境界とアイデンティテ
|
|