「浮気しない男はいない」という強者のルールからは距離を取って

「不倫」というと、本妻から夫を略奪するというイメージと結びつきやすい。確かに東出の不倫や、かつての川谷絵音の不倫には、そういった気配を感じた。セックスだけではなく恋愛のトキメキを楽しんでいた気配。
一方、渡部の「不倫」相手の証言は悲しい。多目的トイレで5分とか、性交が終わったらシャワーも浴びさせてもらえず帰らされたとか、動画をつないでオナニーを指示されたとか。ひとつだけ「白ワインとおつまみ持参で現れて、少し飲んだあとにエッチをするという流れ」という証言があり、ああ射精以外のコミュニケーションもあったんだと思ったほど。
このような扱いをされていた女性たちが、一瞬でも「自分は佐々木希に勝っている」とか「佐々木希から男を奪った」とか思えたかといえば、絶対そんなことはないだろう。「佐々木希ほどの美人の夫がこんなクズでドン引き」はあったかもしれないが、そう思えば同時に「そんな男に性欲処理に使われている自分はなんなのか」を考えるハメになる。
なぜそんな扱いをされても関係をつづけてしまうのか。女性のほうは多少なりとも恋愛感情を持っているからだと思う。意地悪な見方をすれば、「有名人とのセックスに価値を感じていた」とかになるのかもしれないけれど、尊厳を傷つけられることに価値を感じていたとしたら、それはむしろ自傷の類だ。
昔、渡部的な「不倫」を繰り返す男性が、「恋愛は善悪じゃなくて強弱。結局強いほうが正しい」と言っていたのを聞いたことがある。惚れたほうが負けで、惚れさせたほうは非人道的な振る舞いをしても咎められないという意味だった。
それは世界の一部では真実なのかもしれないが、もうそういう強い者の作るルールブックから遠く離れたところにいたい。若い女性たちにも、なるべく距離を取ってほしいと思っちゃう。よけいなお世話かもしれないけれど。
「浮気しない男はいない」とか「デキる男は全員浮気する」とか言ってそっちのルールに都合のいいことを押しつけてくる人からは、走って逃げる。ツイッターでそういうこと言っている人がいたらリムーブで、「本命彼女になるためには?」の特集は半笑いで読み飛ばしてOK。令和はそんな感じで生きる人が増えたらいいと思っています。
関連記事
-
-
九条ジョー舞台『SIZUKO!QUEEN OF BOOGIE』稽古場日記「猛暑日のウルトラライトダウン」【前編】
『「SIZUKO! QUEEN OF BOOGIE」~ハイヒールとつけまつげ~』:PR -
九条ジョー舞台『SIZUKO! QUEEN OF BOOGIE』稽古場日記「小さい傘の喩えがなくなるまで」【後編】
『「SIZUKO! QUEEN OF BOOGIE」 ~ハイヒールとつけまつげ~』:PR -
「“瞳の中のセンター”でありたい」SKE48西井美桜が明かす“私の切り札”【『SKE48の大富豪はおわらない!』特別企画】
「SKE48の大富豪はおわらない!」:PR -
「悔しい気持ちはガソリン」「特徴的すぎるからこそ、個性」SKE48熊崎晴香&坂本真凛が語る“私の切り札”【『SKE48の大富豪はおわらない!』特別企画】
「SKE48の大富豪はおわらない!」:PR -
「優しい姫」と「童顔だけど中身は大人」のふたり。SKE48野村実代&原 優寧の“私の切り札”【『SKE48の大富豪はおわらない!』特別企画】
「SKE48の大富豪はおわらない!」:PR