OWV、カラーを確立した次のフェーズで目指す場所「いつかOWV主催のフェスをやりたい」
本田康祐、中川勝就、浦野秀太、佐野文哉の4人で結成されたボーイズグループ「OWV(オウブ)」。9月にはデビュー4年目を迎え、ここから第2フェーズに突入しようとしている。
そんなOWVが、7月19日に2ndアルバム『JACK POT』をリリースする。これまで積み重ねてきた“OWVらしさ”に固執していない、だけどグループの色を強く感じるジャンルレスな楽曲群は彼らの新境地といっていいのかもしれない。
今回のインタビューでは、昨今のボーイズグループシーンに対する想いや『JACK POT』がジャンルレスになった理由などについて話してもらいつつ、最後には“今のOWV”を漢字1文字で表現してもらった。
日本のボーイズグループが世界に発信するために
──昨今のボーイズグループシーンは、OWVの皆さんにはどのように映っていますか?
本田 今までずっと活動してきたグループの方々だけでなく、新しくできたグループも増えてきていますし、シーンに勢いがありますよね。また、グループの数が多くなったからこそ、各々がほかに負けない強みを探している印象もあります。
──皆さんがデビューされた2020年と今では、ボーイズグループシーンをめぐる空気は変わったと思われますか?
本田 SKY-HIさんが、ボーイズグループのシーンに風穴を空けてくれましたね。僕なんかがこんなこと言うのもあれですけど、今までは国内で争っていた部分があると思うんです。一方で海外のシーンに目を向けると、ハイレベルで音楽やダンスをするのが当たり前になっていて。日本の音楽業界は、視野をさらに広く持つ必要があったんだと思います。
現在ボーイズグループとして活動している人たちは、「みんなで協力してJ-POPを世界に発信していこう」という意識が強いと思っています。日本の音楽チャートでも海外アーティストの順位が高くなる時代でもありますし、海外の人たちに負けないようにいい音楽を作ろう、いい歌を歌おうって空気があります。やはりランキングが出る以上、1位を目指すのは当たり前かなと思うので。みんなそれを目指していると思いますし、もちろん僕たちも1位を目指しています。
──ボーイズグループのシーンにいるアーティストが一丸となって、日本の音楽業界を盛り上げるために奮起していると。
本田 最近はDa-iCEさんや超特急さんといった先輩方とご一緒させてもらうことも多いんですけど、どのグループからも「一緒にシーンを盛り上げていこう」という想いが伝わってくるんです。お互いを認め合っているというか。そういう空気感が、僕は「いいな」って思います。
中川 日本のボーイズグループを世界に発信したり、世の中に知ってもらうには、いろんなグループが結託していく必要があると思います。ライバルでもあるけど、大きなチームと捉えて音楽業界を盛り上げていきたいですよね。そのほうが絶対に楽しいですし。
本田 僕らもゆくゆくは、自分たちの世代を任せてもらえるようなアーティストになりたい。まだまだ無名なので、もっとがんばっていかないとですね。
──ちなみに、OWVとして音楽面においての“日本らしさ”も意識していたりするんですか?
本田 特にそこまで意識していないです。K-POPのようなサウンドでも、日本のアーティストが表現したらJ-POPだと思っているので。とはいえ、ジャンルに捉われないで音楽をやっているつもりです。
中川 “日本らしさ”を意識するというよりも、楽曲のテーマや曲調によって言語などを使い分けるイメージですかね。EDMやダンスミュージックでは自然と体がノッてくるように、英語を多めにして一音に乗る音数を増やして、リズムよく聴こえるように意識しています。一方バラードでは、伝えたいことをしっかり伝えるために日本語を採用しています。僕たちの第一言語が日本語だからこそ、直接的にメッセージを届けることができるのは日本語だと思うので。
明確になっていった“OWVのカラー”
──2ndアルバム『JACK POT』についてもお伺いできればと思います。アルバムの資料に「2nd PHASEという⾔葉がふさわしい作品」と書かれていましたが、この「2nd PHASE」とは具体的にどのようなことを指しているのでしょうか?
佐野 コロナ禍が落ち着いてきて、声出しのライブができるようになったり、ファンの方に直接会いに行く機会が増えたり、僕たちが夢見てきたアーティストのかたちで活動できるようになったことが、第2フェーズなのかなって思います。
今思うと、緊急事態宣言期間は「夢でも見ていたのかな」って感じなんですよ。ようやく本来あるべき姿になれたような気がしています。
──デビューということだけでも手探りなのに、さらに……って感じでしたもんね。
佐野 コロナ禍での活動なんて、ベテランの方ですら手探りにならざるを得ないのに、ド新人の僕らにぶつけられたら、もっと手探りなわけで。でも、そういう時期があったから僕ら4人の土台が固まった面もあるので、良くも悪くもではありますが。
浦野 強くなれた感じがするよね。
──OWVの土台とは、どのようなものだと思われますか?
佐野 阿吽の呼吸というか。チームとしてのキャラクターもそうですし、ほかのグループと比べて色がハッキリしたのかなって思います。
──そういったグループの特色は、どのようにして固めていったのですか?
佐野 いろんな外部イベントに出演してほかのグループと関わっていくなかで、徐々に僕たちらしく色づいていったんだと思います。
浦野 4人の描いていた“OWVのカラー”が明確かつ一緒だったので、突き進んでいくなかでどんどんかたちになっていった感じですね。
佐野 「こっちにハンドル切ったほうがいいんじゃない?」の方向が一緒だった。
──周囲のアーティストと関わるなかで、自分たちの輪郭がハッキリしていったと。
佐野 話し合い自体は、緊急事態宣言中に全部終えていましたし。
浦野 もう、一生分話したよね。
佐野 あの時間で土台をめちゃくちゃ固められたので、ライブができるようになってからは、それぞれの感覚でアウトプットしていってる感じです。
──吉本興業所属ということを活かした、お笑いへの貪欲さもOWVの魅力として確立してきましたよね。
本田 そこは強みにしたいです。
佐野 音楽とお笑い、どっちが本軸かたまにわからなくなってくるけど(笑)。
中川 2023年の上半期、だいぶそっち(お笑い)やったけどな。
佐野 2022年の最後に立ったステージも吉本新喜劇だったし。
中川 だんだんアーティストOWVよりも、バラエティOWVに取材が来ることのほうが多くなっていくのかな……。第2フェーズって、もしかしたらその意味もあるのかもしれない。
本田 おい(笑)!
佐野 バラエティに対して「やりたくない」みたいなマイナスな感情はないですし、むしろ「やらせてください」のスタンスであることは間違いないので。そこは僕たち4人の強みであり、いいところかなって思います。とはいえ、年末はカウントダウンライブとかもやりたいです(笑)。
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