四千頭身・後藤拓実「芸人になるのが怖かった」若さを武器に戦ったブレイク前夜

2021.3.4


「若さ」を逆手に取って居場所を築いた

──芸人になることへの恐怖感が消えたのはいつごろだったんでしょうか。

養成所の後半のほうで、事務所のライブにも出させてもらったんです。最初は一番下の若手ライブだったんですけど、そこで優勝して。次の若手ライブの『WEL NEXT』でも2位になって。そのときの1位がハナコさんでした。

お笑いってすごく厳しい世界だと思ってたし、養成所を出ても売れるのはひと握りだって言われたんですけど「もしかしたらプロになってもいけるんじゃないか」と思って。そこから少しずつ自信がついた感じですね。

──そこで芸人になる覚悟というか、腹を括った。

いや、腹は括ってないです。今も全然括ってないです。

──今もなんですね(笑)。それでも、卒業してから1年後には『新しい波24』(フジテレビ)でレギュラー出演を果たします。実際に芸人としてデビューしてからはかなり順調に歩んできた印象があります。

まあ、順調ではありましたね……(笑)。でも『新しい波24』に出ていた当時も「あ、テレビ出れたなあ」くらいしか思ってなかったですよ。それにまわりの芸人さんと比べてキャリアも浅いし、エピソードトークが豊富にあるわけじゃないんで、最初は湾岸スタジオに通ってスタッフさんとトークの打ち合わせをしてました。それはけっこう大変でしたね。

──どの番組でも、年齢も芸歴も最年少ですよね。やりにくいことはなかったですか?

いや、序盤はそれで助かってました。若いっていうのもあって、失敗しても許してもらえたり。先輩たちにもガンガンいっちゃったほうがおもしろくなりそうだし、あんまり臆せずに話して居場所を作ってました。年下も後輩もいないから、そうするしかないんです。まあ、怖そうな人もいないし大丈夫だろうとも思って。

視聴者には裏側って見えないですけど、実際、怒られたりしたこともないんです。みんな優しいです。ちゃんと楽屋に挨拶に行けば、まず怒られません(笑)。

──先輩だらけの環境でも若さを逆手にとって、ガンガンいけたんですね。

だから逆に、これからのほうが怖いんですよね。今24歳なんで、これからどんどん「若い」っていう言い訳もできなくなりますし。とりあえず賞レースも、せめて決勝には行っとかないとな、って。「行きたい」ってよりは「行っておかないと」っていう感じ。これだけいっぱいテレビに出させてもらってるんで。

──ここからが勝負なんですね。養成所に応募してくれた友人にも、今は感謝してますか?

うーん、ちょっとそれはねえ……どっこいどっこいくらいですねえ……。感謝するときもありますし、「何やってくれたんだよ」って思うときもありますし(笑)。ちょうど今、どっこいどっこいです。


この記事の画像(全7枚)



  • 【総力特集】四千頭身

    【総力特集】四千頭身 静かな情熱、飾らないスタイル

    飄々としていて、掴みどころがなく、特異な存在感を放つ四千頭身。
    都築拓紀、石橋遼大、後藤拓実のそれぞれにインタビューを行い、三者三様の情熱・スタイル・戦い方を解き明かす。

    関連リンク


関連記事

この記事が掲載されているカテゴリ

山本大樹

Written by

山本大樹

(やまもと・だいき)編集・ライター。1991年生まれ、埼玉県出身。明治大学大学院にて人文学修士(映像批評)。編集プロダクション勤務を経て、2019年に独立。現在『クイック・ジャパン』外部編集・ライターのほか、『BRUTUS』、『オードリーとオールナイトニッポン』シリーズ、『三四郎のオールナイトニッポ..

QJWeb今月の執筆陣

酔いどれ燻し銀コラムが話題

お笑い芸人

薄幸(納言)

「金借り」哲学を説くピン芸人

お笑い芸人

岡野陽一

“ラジオ変態”の女子高生

タレント・女優

奥森皐月

ドイツ公共テレビプロデューサー

翻訳・通訳・よろず物書き業

マライ・メントライン

毎日更新「きのうのテレビ」

テレビっ子ライター

てれびのスキマ

7ORDER/FLATLAND

アーティスト・モデル

森⽥美勇⼈

ケモノバカ一代

ライター・書評家

豊崎由美

VTuber記事を連載中

道民ライター

たまごまご

ホフディランのボーカルであり、カレーマニア

ミュージシャン

小宮山雄飛

俳優の魅力に迫る「告白的男優論」

ライター、ノベライザー、映画批評家

相田冬二

お笑い・音楽・ドラマの「感想」連載

ブロガー

かんそう

若手コント職人

お笑い芸人

加賀 翔(かが屋)

『キングオブコント2021』ファイナリスト

お笑い芸人

林田洋平(ザ・マミィ)

2023年に解散予定

"楽器を持たないパンクバンド"

セントチヒロ・チッチ(BiSH)

ドラマやバラエティでも活躍する“げんじぶ”メンバー

ボーカルダンスグループ

長野凌大(原因は自分にある。)

「お笑いクイズランド」連載中

お笑い芸人

仲嶺 巧(三日月マンハッタン)

“永遠に中学生”エビ中メンバー

アイドル

中山莉子(私立恵比寿中学)
ふっとう茶☆そそぐ子ちゃん(ランジャタイ国崎和也)
竹中夏海
でか美ちゃん
藤津亮太