水溜りボンドが考える「僕らの役割」。『ANN0』初回放送直後に語ったこと

2020.5.5

文=山本大樹 写真=時永大吾
編集=田島太陽


4月2日(木)深夜、動画クリエイター・水溜りボンドによる『オールナイトニッポン0(ZERO)』初回放送が行われた。『QJWeb』ではその生放送に密着、レポート記事を公開した。

番組の終了直後には、放送を振り返る反省会インタビューも敢行。発売中の『クイック・ジャパン』Vol.149に掲載されているテキストを抜粋・再編集し、WEBオリジナルパートを加えて掲載する。


僕らがやってきた“草野球”のパワー

―――レギュラー初回放送、お疲れ様でした! 緊張しましたか?

カンタ 緊張しましたけど、「ついにレギュラーが始まるんだ」っていう喜びのほうが大きかったです。これまで必死にYouTubeをやってきて、ラジオで冠番組を持つなんて考えたこともなかったし。もともとYouTubeを始める前からこういうことをやってみたいと思ってたので、素直にうれしいですね。

トミー やっぱり僕らもテレビやラジオで楽しそうにしてる芸人さんに憧れて、水溜りボンドっていうコンビを組んだので。そのなかで僕らはYouTubeという場所を選んで「もし自分たちがテレビやラジオに出たらこういうことをしたい」っていう思いを体現してきたんです。そのスタイルをつづけてたら、本家のラジオで自分たちの冠番組が持てるようになった。それは本当にありがたいし、感慨深いですよね。いつか自分の人生を振り返るときに、今日のことは絶対思い出すんじゃないかな。

———ふたりとも、それだけラジオに思い入れがあるんですね。

カンタ 学生時代から『オールナイトニッポン』は聴いてましたし、今でも夜にラジオを聴きながら動画を編集することもあるので……。だから今、めっちゃうれしいよね?

カンタ

トミー うん、めっちゃうれしい。YouTubeでがんばってきたからこそラジオをやらせてもらえるチャンスがあったと思うし、逆に言えばYouTubeっていう自分たちの居場所が、そういう夢を叶えられるくらい大きくなったんだと思います。ファンの方も、僕らがYouTubeもラジオもどっちも全力でやることを前提に応援してくれる。たとえば草野球をやってるときにプロ野球チームから声がかかったら、普通は草野球を辞めちゃうじゃないですか。でも僕らがやってきた草野球は今、エンタテインメントとしてものすごいパワーを持っていて、どっちも応援してもらえる。そのことが僕らにとっては一番胸を張れることなんです。

カンタ 僕らのYouTubeのファンの人たちが、これをきっかけにラジオを聴いてくれるようになったらうれしいですよね。「水溜りボンドの前に、ほかの番組も聴いてみよう」ってなったら、きっと「ラジオってめちゃくちゃおもしろいじゃん!」って感動すると思うんです。僕らがおもしろいと思ってるコンテンツをファンの人とも共有できるようになったら、僕らが今後やりたいこともどんどん理解してもらえるようになると思うんで。そういう相乗効果もあるといいですよね。

ひとりでおもしろいトークができるわけじゃないけど

———YouTubeとラジオの違いも感じましたか?

カンタ やっぱりラジオのいいところって顔が見えないところだと思うんです。僕らも普段は動画で毎日顔を出してるんですけど、あるときサングラスをかけて撮影したら「いつもよりふざけられるな」って思ったんですよ。

トミー それはあるかもね(笑) 。

トミー

カンタ だからラジオはもう、やりたい放題ですよね(笑)。顔が見えないぶん、普段言わないようなことを言っても「カンタってこういうことを考えてるのかな」ってリスナーが想像できる余白もあるし。そういうところも楽しんでもらえるんじゃないかな、と思います。これまで動画を2000本近く上げてきて、だいたい「カンタってこうだよね」とか「トミーってこうだよね」っていうイメージがついてると思うんですけど、「意外とこういう一面あるんだ」みたいな部分が出てきたらおもしろいんじゃないかと思います。

トミー YouTubeでは出せなかった部分が、ラジオで表現できたらいいよね。YouTubeは自分たちで全部プロデュースして表現できるけど、ラジオはディレクターさんや作家さんが考えた企画があって、リスナーからメールも送られてきて、僕らがそれをどう演じていくかっていう勝負なんだと思う。そういう舞台の上で、僕らのまだ見せてない一面が強制的に引き出されたりしたら、コンビとしても幅が広がると思います。

———初回放送を終えて、反省点も見つかりましたか?

カンタ ……なかったなあ。

トミー 相方が「反省点がなかった」と言ってるのが一番の反省点です(笑)。まあ僕らは楽しめたし、よかったよね。

カンタ 楽しめたのは本当によかった。YouTubeでは楽しくしゃべってるけどラジオになった途端に「全然いつもどおりしゃべれないじゃん」ってなるのが不安だったから。でも、いつもどおり楽しんでしゃべれたのは、6年も毎日ずっと動画やってきた成果だよね。その準備には自信があるかな。

トミー 僕らはエピソードトークを何個も用意したり、ひとりでおもしろいトークができるわけじゃないけど、ふたりの関係性があった上でのかけ合いや、僕らふたりならではの空気感は武器になると思うんです。それがYouTubeだけじゃなくてラジオでも出せるのか、っていうのはこれから試されると思う。ラジオでも「トミーとカンタがしゃべったら、なんか聴けちゃうよね」って思ってもらえるように、試行錯誤しながらつづけていきたいですね。

『QJWeb』オリジナルパート:YouTuberが今できることって?


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山本大樹

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山本大樹

(やまもと・だいき)編集・ライター。1991年生まれ、埼玉県出身。明治大学大学院にて人文学修士(映像批評)。編集プロダクション勤務を経て、2019年に独立。現在『クイック・ジャパン』外部編集・ライターのほか、『BRUTUS』、『オードリーとオールナイトニッポン』シリーズ、『三四郎のオールナイトニッポ..

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