ENHYPEN、即日ミリオン突破の『DARK BLOOD』ショーケースで明かしたグループの強み「僕たちのキーワードは“欲”」

2023.5.24


7人が語った今のENHYPEN「すべてに欲を持って妥協しない」

「Bite Me」のパフォーマンス後、記者からの質問に答えるENHYPEN (P)&(C)BELIFT LAB Inc.
「Bite Me」のパフォーマンス後、記者からの質問に答えるENHYPEN (P)&(C)BELIFT LAB Inc.

「Bite Me」は、レコーディングのディレクションにHEESEUNGが、振り付けの制作にNI-KIが参加している。「Bite Me」を初めて聞いたときの印象について、「聞き慣れない感じがあった」というHEESEUNGと、「すごくいいと思った」というNI-KI。感想は異なれど共にメンバーの特性を最大限引き出すため、そしてコンセプトを活かすため、力を尽くした。ワールドツアー中に楽曲を聞いたというNI-KIは、ホテルの部屋で振りを作り、映画『トワイライト』を観てイメージをふくらませたという。

NI-KI (P)&(C)BELIFT LAB Inc.
NI-KI (P)&(C)BELIFT LAB Inc.

HEESEUNGは「これまでの楽曲と比べると、体力的には余裕があるけど、表情演技やアティチュードにこだわった。それが振り付けの練習よりも難しかった」と明かす。そして「努力したぶんだけいい結果になり、満足しています」と、出来栄えに自信をのぞかせた。

HEESEUNG (P)&(C)BELIFT LAB Inc.
HEESEUNG (P)&(C)BELIFT LAB Inc.

記者からの質疑応答で、『DARK BLOOD』収録曲の中で特に好きな曲を聞かれると、JAKEは「Bills」を選曲。幼いころから聴いていた雰囲気の曲で、とても好みなのだという。実は「Bills」は当初、収録される予定ではなかったといい、レコーディングの出来がよかったため、カップリングに決定したのだそう。

JAKE (P)&(C)BELIFT LAB Inc.
JAKE (P)&(C)BELIFT LAB Inc.

JAYが好きな曲として挙げたのは「Karma」。ENHYPENのライブ定番曲「SHOUT OUT」をプロデュースしたWaveshowerが参加した同曲は、爽やかなサウンドが魅力のストレートな楽曲だといい、JAYは「ENGENEの皆さんと一緒に歌えたら」と、期待を込めた。

JAY(P)&(C)BELIFT LAB Inc.
JAY (P)&(C)BELIFT LAB Inc.

つづいて「これについては、ENHYPENが一番だと感じること」を問われると、JUNGWONは「ダークな雰囲気はENHYPENならではの色」と、強みとするオリジナリティを挙げた。JAYの答えも印象的だ。「僕たちのキーワードは“欲”なのではないかと思う。すべてのことに欲を持って、妥協しないメンバーたちであること」、それがENHYPENの強みだという。

JUNGWON (P)&(C)BELIFT LAB Inc.
JUNGWON (P)&(C)BELIFT LAB Inc.

今回の活動で叶えたい目標についても、7人に共通する思いを感じた。SUNGHOONは「ほかのグループとの差別化ポイントがあることを見せたい」と、JUNGWONが語ったようにENHYPENだけの色、そしてそれが色濃く成長していることを見せていきたいと語り、JAKEもまた「“楽曲がいいENHYPENである”と皆さんに記憶してほしい」と、音楽性をもって存在感を高めていきたい思いだ。

SUNGHOON (P)&(C)BELIFT LAB Inc.
SUNGHOON (P)&(C)BELIFT LAB Inc.

その流れを受けSUNOOは、「音源チャートのランクインを目指したい」と、より具体的な目標を明かした。これらもまた、JAYが語ったENHYPENの「欲」なのだろう。アーティストとして必要不可欠な向上心と欲を、彼らは臆することなくしっかりと示した。

SUNOO (P)&(C)BELIFT LAB Inc.
SUNOO (P)&(C)BELIFT LAB Inc.

「“とりあえず走れ”の精神」を胸に世界中を駆け抜ける

質疑応答では終始メモを取りながら、記者と視線を合わせてうなずき、真剣な表情を浮かべるメンバーたち。その姿から、リリースに向けての強い思いが伝わってくる。「自身がヴァンパイアと似ている点は?」という難問にも、JAKEが挙手。ヴァンパイアが生き血を吸うことに自身を重ね、「ENGENEの皆さんの愛がエネルギー源であるところ」を、共通点として挙げた。そして「ヴァンパイアは外見が優れていると描写されていますが、僕たちも悪くはないので……(笑)、それが似ているかなと」と謙虚に言葉をつづけると、会場からは笑いがこぼれた。

デビュー後、最短で2枚のアルバムがミリオンセラーの仲間入りを果たした最初のK-POPグループであり、ワールドツアーも成功させたENHYPEN。デビューから2年半でここまで辿り着くことができた原動力、それを聞かれたHEESEUNGの答えが印象的だった。

まず、その功績を讃えた質問者に丁寧に礼を述べたHEESEUNGは、自らの原動力はENHYPENの楽曲「Tamed-Dashed(일단 뛰어)」の歌詞にある、「“とりあえず走れ”という精神」だと明かした。「うしろを振り向かず、前に進んできた。ENGENEの愛情が力となって音楽活動ができて、ここまで来られたと思います」と、力強く語った。

そして、リーダーのJUNGWONは「一生懸命、ストイックに悩んで作った」という本作を通じ「どういったコンセプトもこなせるという信頼を得たい」と、今目の前にある目標を述べた。そしてNI-KIは、「アーティストとして成長しつづける姿をお見せしたい。もっと多くの方にENHYPENを見せたいし、たくさんの地域の方にお会いしたい」と、ますますの活躍を誓った。

誰よりもENHYPENの7人が、ENHYPENというグループを誇りに思っている。そして、そのパフォーマンスと音楽は世界中で広く受け入れられる、そんな自信が伝わってくるショーケースだった。


この記事の画像(全24枚)




この記事が掲載されているカテゴリ

新 亜希子

Written by

新 亜希子

(しん・あきこ)エンタメ系ライター。音楽・アイドル・映画を中心に、インタビューやレポート、コラムやレビューを執筆。『シネマトゥデイ』『リアルサウンド』『日経エンタテインメント!』ほか。

CONTRIBUTOR

QJWeb今月の執筆陣

酔いどれ燻し銀コラムが話題

お笑い芸人

薄幸(納言)

「金借り」哲学を説くピン芸人

お笑い芸人

岡野陽一

“ラジオ変態”の女子高生

タレント・女優

奥森皐月

ドイツ公共テレビプロデューサー

翻訳・通訳・よろず物書き業

マライ・メントライン

毎日更新「きのうのテレビ」

テレビっ子ライター

てれびのスキマ

7ORDER/FLATLAND

アーティスト・モデル

森田美勇⼈

ケモノバカ一代

ライター・書評家

豊崎由美

VTuber記事を連載中

道民ライター

たまごまご

ホフディランのボーカルであり、カレーマニア

ミュージシャン

小宮山雄飛

俳優の魅力に迫る「告白的男優論」

ライター、ノベライザー、映画批評家

相田冬二

お笑い・音楽・ドラマの「感想」連載

ブロガー

かんそう

若手コント職人

お笑い芸人

加賀 翔(かが屋)

『キングオブコント2021』ファイナリスト

お笑い芸人

林田洋平(ザ・マミィ)

2023年に解散予定

"楽器を持たないパンクバンド"

セントチヒロ・チッチ(BiSH)

ドラマやバラエティでも活躍する“げんじぶ”メンバー

ボーカルダンスグループ

長野凌大(原因は自分にある。)

「お笑いクイズランド」連載中

お笑い芸人

仲嶺 巧(三日月マンハッタン)

“永遠に中学生”エビ中メンバー

アイドル

中山莉子(私立恵比寿中学)
ふっとう茶☆そそぐ子ちゃん(ランジャタイ国崎和也)
竹中夏海
でか美ちゃん
藤津亮太

QJWebはほぼ毎日更新
新着・人気記事をお知らせします。