見てる人が激酔いする、2円位の譜面台
1月頭、漫談なのか、一人コントなのか、フリップネタなのか、何をやるのかまだ決まっていない状態の時、フリップネタ用の譜面台を早々に買いに行った。
実は去年、私は譜面台で大きなミスを犯してしまったからだ。
フリップネタをしようと思い、去年も譜面台を買ったのだが、ケチって激安の殿堂ドンキもひっくり返る位、恐ろしく安物の譜面台をネットで買ってしまった。
届いてみたらびっくり。
譜面台の足、楊枝位ほっそい。
譜面台の重さ、ジャンガリアンハムスターの体重とちょうど一緒。
とんでもなく軽い。
フリップを乗せてめくってみると、何書かれてるんだか分からない、見てる人が激酔いする位、グラングランに揺れる。
いくらなんでも、大失敗が過ぎた。
覚えてないけど、多分2円位だったんじゃなかろうか。
去年の準々、ルミネでジャンガリアン譜面台を使ってフリップネタをした後、反応も微妙で、多分落ちたと判断した私は、こっそり忘れたふりをして、意図的にジャンガリアン譜面台をルミネに置いてきた。
よしもとさん。本当にその節は大変申し訳ございませんでした。
もし、これを読んでて、ジャンガリアンみたいな譜面台がまだルミネにあったら、躊躇なく捨てて下さい。
そんな事もあり、今年はちゃんとお店に行って、譜面台の体型と体重をしっかり確認して、そこそこのお値段する丈夫な譜面台を買った。
去年のジャンガリアンは全てがコンパクトに折り畳めて、付属の収納ケースに入れて持ち運ぶ事が出来たけど、今年の譜面台は、フリップを置く所が大きくて重い板のタイプ。
果たして、どうやって持ち運ぶんだ。。
普段コンビで漫才をしている私にとって、『R-1』は分からない事が多すぎる。
ネタ以前に、譜面台の持ち運び方さえ分からないのだもの。
一人コントは、どこを見て話せば良いのか。
フリップネタは、めくった後のフリップはどこに置けば良いのか。
「ありがとうございました」は頭下げた方が良いのか。
まあ、最後のこれは、普段漫才の最後「ありがとうございました」も言わず、頭も下げず「ゔぇ」という、不快な声を出してはけるという、特殊なネタの終え方をする私だけの悩みだろうけど。
不慣れなピンネタ、誰も助けてくれない、ミスったら全て自分の責任というプレッシャー、色んな種類の不安が重なり、『M-1』とはまた違った緊張感が走る。
分からない事だらけだけど、自分で考えた事を自分で好きなように出来る。
めちゃくちゃ緊張するけど、自分にムチを打っている感じがして、それがめちゃくちゃ楽しい。
余談ですが、相方の安部も『R-1』にエントリーして、2回戦で敗退した。
1回戦終わりにインタビューを受けた様で、『R-1』の公式Twitterに、ネタ後の安部のコメントがアップされていた。
“ややウケでした 2回戦待ってろよ”
そんな事を言っていた。
その夜、私はたまたま”納言”でエゴサをしていた。
すると、『R-1』を見に行っていたと思われる方の呟きが引っかかった。
“納言安部さん、インタビューで本人が、ややウケでした。と言っています。本当に本人がそう感じたのなら、判定が甘すぎます”
爆笑。
2回戦待ってろよ、とか高圧的なコメントする様な奴が、甘すぎ判定してんじゃないよ。
あと、更に余談ですが、去年相方は”納言 安部”でエントリーしてたのに、なぜか今年は”安部 紀克”でエントリーしている。
これ、恐らくだけど、去年一回戦落ちしたから、落ちた時に納言の安部とバレない様に本名でエントリーしたんだと思う。
相方の私にはバレるよ。
安部は、判定も読みも、甘すぎます。
結果がどうあれ、私は今年がラストイヤー。
一人という、『M-1』とは違った、『R-1』のヒリヒリ感。
この大好きなヒリヒリ感を味わえないのは悲しいから、恐らく来年からは『THE W』に出るんだろうなぁ。
連載「納言・薄幸の酔いどれコラム」は、毎月1回の更新予定です。
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