俳優・滝藤賢一のスタイルブックが発売、即重版!?今、時代に求められている“遊び心”

2021.10.24

(c)山田智絵/主婦と生活社
文=折田侑駿 編集=森田真規


テレビドラマ『半沢直樹』(TBS)や『コタキ兄弟と四苦八苦』(テレビ東京)、映画『孤狼の血』などで知られる俳優・滝藤賢一の初のスタイルブック『服と賢一 滝藤賢一の「私服」着こなし218』が2021年9月24日に発売された。

一時は売り切れ書店が続出して入手しづらい状況がつづくなど、刊行元の出版社も予想外の大きな話題を呼んでいる。『服と賢一』に掲載されたたくさんの写真と共に、今、多くの人が滝藤賢一のファッションに惹かれる理由に迫る。

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俳優・滝藤賢一、日本のファッションアイコンへ

日本で「ファッションアイコン」というものを思い浮かべたとき、誰か思い当たる存在があるだろうか。海外へと目を向けてみれば、数年前ならジョニー・デップ、最近ではビリー・アイリッシュなどの姿が浮かぶのではないかと思う。そこで、日本では?と、今一度考えてみたとき、“あの人”の存在に思い至る。

俳優・滝藤賢一である。

教師、刑事、銀行マン、子供思いの父親、戦国大名、科学者──出演する作品ごとにまったく異なる顔を見せて「名優」と称される彼だが、たびたび「服バカ(ファッショニスタ)」としてメディアに取り上げられ、特集を組まれるほどの存在でもある。そう、彼はこよなく服を愛する俳優……いや、度を超えたファッションマニアなのだ。

『服と賢一 滝藤賢一の「私服」着こなし218』滝藤賢一/主婦と生活社

そんな滝藤が、初のスタイルブック『服と賢一』を刊行。これは2020年から2021年にかけての“173日間218ポーズ”の彼の私服姿を撮り下ろし、収録したものだ。自身のファッション遍歴を振り返ったエッセイや、各ファッションスナップに合わせたコラムも収められており、俳優としての滝藤とはひと味違った、滝藤本人の“素顔”が垣間見えてくる。

本書は9月24日に発売されると、すぐに重版が決定。しばしば「滝藤賢一 私服」などとネットで検索をしていた筆者は本書の発売を心待ちにしていた者のひとりなのだけれど、うっかりしていたらどこの書店に問い合わせても「ただいま品切れでございます」のひと言。「それならばネットショッピングで」と思い直したもののどこも「メーカー取り寄せ」の表示で、手に入れるのに苦労した。このことは、それだけ俳優・滝藤賢一の私服姿に注目が集まっていることの証と言えるだろう。

(c)山田智絵/主婦と生活社
(c)山田智絵/主婦と生活社
フォーマルからカジュアルまで、滝藤賢一の守備範囲の広い着こなしを眺めているだけで楽しい『服と賢一』 (c)山田智絵/主婦と生活社

この売れ行きに関して版元である「主婦と生活社」の編集担当者は、「制作中から“こんなに熱量と楽しさにあふれる本が売れないわけがない!”とは確信していましたが、発売と同時にこれほど多くの反響をいただくとまでは思っていませんでした。著者ご本人の服への“愛”が読者の皆さんに伝わったのだと思います」とコメント。

「ファッションは芝居と一緒。正解なんてない!!」と滝藤自身は語っているが、服を自ら選び、着る、という行為は、言わばひとつの表現だ。愛と情熱を持って演技に臨む彼の姿が観客の胸を打つように、本書もまた滝藤のひとつの表現活動の集積として、多くの人々の胸を熱くしているということなのだろう。最後のページをめくり終わった筆者が今、まさにそんな心境になったのと同じように──。

ファッションから見えてくる人間性

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折田侑駿

(おりた・ゆうしゅん)文筆家。1990年生まれ。主な守備範囲は、映画、演劇、俳優、文学、服飾、酒場など。映画の劇場パンフレットなどに多数寄稿。映画トーク番組『活弁シネマ倶楽部』ではMCを務めている。

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