家にこもり気味だがさらにこもってみる(パリッコ)

2021.4.27


テントがあれば近所の公園でもキャンプ気分が味わえる

つづいて、ポップアップテントを持って外に飛び出してみよう! とはいえ、一度設置したらテントからは出ずにひたすらこもる予定だけど。

今回は一番でかい「シャイニーリゾートポップアップシェルターUV」を使って

やってきたのは、近所の公園の中でもこのようなテントを使ってピクニックをしている人の多いエリア。僕のような男ひとりでも、コソコソと設置だけ終えてテント内にこもってしまえば目立つことはない。

テントの中は広々空間

ところで、都市部にある公園では、基本、火器の使用は禁止と思っていい。いくら外から見えないからといって、この中でガスコンロなんか使うのはもってのほかだ。危ないし。

それでもなんとか、できる範囲でキャンプっぽい、バーベキューっぽい感覚は味わいたい。そこで今日は、以前WEBサイト『デイリーポータルZ』で林雄司さんがやっていた「お湯ベキュー」に挑戦してみたいと思う。

お湯ベキューとはその名のとおり、お湯を使って屋外でなんとか温かいものを食べようというささやかな試み。とにかく熱湯がいるわけで、これらを用意してきた。

すべて真空断熱グッズ

ポップアップテントもそうだけど、僕はどれだけ真空断熱ものが好きなんだろうか。

写真下段は、大→中→小の順に、「和平フレイズ 卓上ポット フォルテック・ハウス」→「バキュームフラスク ステム」→「和平フレイズ ハンディランチポット」。1400ml+500ml+300ml=2.2リットルのお湯を持ち歩くことができる装備だ。

テーブルの上はそれぞれ、サーモスの500mlと350ml用の保冷缶ホルダー。中身は缶チューハイとビール。

さてさて、それではひとりおこもりお湯ベキューを始めていこう。

300mlのランチポットには湯豆腐を作って入れてきた

ここだけ、厳密には現地調理ではない、つまりお湯ベキューではないけれど、どうか大目に見てほしい(誰に?)。

ともあれ、キャンプ気分とか言っておきながらいきなり湯豆腐で始める違和感が、なんだかおもしろくていい。

「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」

噂の生ジョッキ缶ビールでスタート。「おっとっと、ほんとに泡が出るや」なんてひとり言を言いながら湯豆腐をつつく。マンガ喫茶ごっこにつづいて、これまた楽しいな〜!

つづいては、湯せん

チルドハンバーグに熱湯を注ぎ、10分ほど待ってみることに。果たしてどのくらい温まってくれるだろうか。

それを待つ間、「じゃがりこ」でマッシュポテトを作る

じゃがりこマッシュポテトの存在は知っていたものの、作ったのは生まれて初めて。今まで、「わざわざまねしてみたいほどのものでもないかな」なんて思ってしまってたんだけど、これがものすごくよかった!

本当にちゃんとしたマッシュポテトになる

しかも、レモン&ペッパー味を選んだのもよかったのか、酒のつまみ向きのものすごくおいしいマッシュポテトだ。量もたっぷり。これが100円ちょっと+お湯だけでできてしまうなんて、今後は頻繁に作ってしまうだろうな。

そうこうしているとハンバーグの湯せんを始めて10分が経過。食べてみると……。

うおー! しっかり過ぎるほどあったまってる!

もちろん焼きたて熱々とまではいかないけど、きちんと中まで温かく、ものすごくおいしい。ビールにつづけて開けた缶チューハイがゴクゴク進む。

と、だいぶ堪能したので、そろそろシメにしよう。キャンプメシのシメの代表格といえば、麺類。

今回はラーメンを作る

マグカップなどでも作れるミニラーメン2個に、フリーズドライの野菜のみそ汁。ここにお湯を注ぎ、持ってきた温玉を落とせば……

野菜たっぷりほんのり味噌ラーメン完成!

これまた最高! 心の底から楽しいと共に、改めてお湯のすごさを実感するひとときとなった。

はぁ、これでもうお腹もいっぱい大満足。ごちそうさまでした。

あとは焼酎のお湯割りでも飲んで、昼寝しますかね……

この日は4月にしては気温が低めだったが、テントの中は外よりもポカポカ。時折両サイドのメッシュ窓を通り抜ける風が最高に心地いい。

ただでさえコロナのせいで家にこもり気味で、気分が鬱々としがちな昨今。そんななかにあって、逆転の発想で「あえてさらにこもる」ことによって見つけられる楽しさもあることがわかった。

これからもポップアップテントの恩恵を受けつつ、いろんなパターンの「おこもり酒」を楽しんでいきたいと思う。


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  • パリッコ『天国酒場』

    本体1600円(税別)/184頁/四六判
    ISBN 978-4-760151-48-6 
    発売日:2020年9月24日/発行:柏書房
    「普段、何気なく過ごしていると見落としてしまう。だけど一歩入り口を入れば、そこには天国のような空間が広がっていて、夢心地に酔うことができる」――すなわち、川のほとりのパラダイス、江戸から続く老舗茶屋、山上の回転喫茶、動物園前の売店食堂、地下街の迷宮店、線路際に佇むおでん屋台などなど、「日常の隣にある非日常空間」を持つ酒のレガシー的名店、それが「天国酒場」だ。
    普通の店では体験できない “絶景”をつまみに楽しむ酒の魅力を、気鋭の酒場ライターが語り尽くす、酒&食紀行極楽エッセイ。著者自ら現地に足を運んで撮影した写真を満載、読むだけでほろ酔い気分と夢見心地の旅気分が満喫できる一冊!

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  • パリッコ『晩酌わくわく! アイデアレシピ (ele-king books)』

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