遅く起きた日曜日に、「いつもの自分が選ばないほう」を選んで過ごす(スズキナオ)

2020.10.4

こんなにおいしいものをいつもの自分はスルーしていたなんて

しばらく歩いていくと、右手にインド料理店、左手に釜揚げうどん店がある一画に差しかかった。昼過ぎでちょうど空腹である。いつもの自分であればまず間違いなくうどんのほうを選ぶだろう。私は麺類が好きなのだ。

左手奥に見える「肉釜揚げうどん」が気になるけど……

だが、“じゃないほう”の自分はインド料理店の「ジャンビー」を選択する。

最近オープンしたお店らしかった

居酒屋の居抜きだろうか、和風を感じさせるカウンターとインド料理との取り合わせがおもしろい。

旬の食材を使った小鉢なんかが出てきそうなカウンター

メニューを見ると、2種類のカレーとナン、ライス、サラダがセットになった「Aセット」と、さらにそこにタンドリーチキンが加わった「Bセット」などがある。小食な自分は、普段なら絶対に「Aセット」を選ぶだろう。しかし、今日は「Bセット」で攻めていく。

テーブルからはみ出す大きさのナン

ナンってだいたい予想以上に大きいものだけど、それにしてもけっこうなボリュームだ。2種類のカレーはキーマとマトン。これもいくつか種類がある中から“じゃないほう”を選んである。

ナンもライスもタンドリーチキンもある

どちらもすごくおいしい。麺ばかり食べがちな自分はなかなかカレーを食べる機会が少なく、さらにこのような本格的なインドカレーを食べる機会となるとさらに少ないのだが、こんなにおいしいものをいつもの自分ならスルーしていたなんて、恐ろしいとすら思う。

私が食べている間にもひっきりなしにお客が来ており、「ジャンビー」は近所でも評判の店らしかった。

「ありがとうございました! サンキューベリーマッチ!」と店員さんに元気に送り出されて外へ。「Bセット」をチョイスした“じゃないほう”の自分は今、めちゃくちゃ満腹である。

腹ごなしをすべく、とりあえずウロウロと散策。大阪府内のあちこちで見かける「力餅食堂」がここにもあり、いつもの自分なら立ち寄ってただろうなと思う。

今度、いつもの自分のときに来たい

住宅街が広がるエリアに入ってしまい、普段であれば駅前まで引き返すところだが、今日は自分を裏切って路地に入り込んでみる。すると目の前にスーパーマーケットが現れた。

まさか路地裏にスーパーがあるとは

入店し、いつもなら酒コーナーから発泡酒あるいは缶チューハイを手に取って購入し、散歩しながら飲むところ。

どれにしようかなー!

しかし、今日はいつもと違う自分だ。「午後の紅茶」のレモンティーをチョイス。

購入したのはこれだ!

「おいおい今日の自分、どこへ向かっているんだ!?」と自分でも驚いている。そしてびっくりしたのだが、まだカレーの辛みが舌に残っているところに、レモンティーの爽やかなあと味が合うことといったらない! チューハイを飲んでる場合じゃなかった。

さらに、スーパーの目の前にあった甘味屋さんでアイス最中を買って食べてみる。私は普段、甘いものなどめったに食べず、従って甘味屋さんに行くこともないのだが、今日は違う自分なのだ。

“じゃない自分”が板についてきたぞ

いつもの自分なら辿り着かなかった「わんど」の風景

この記事の画像(全19枚)


関連記事

この記事が掲載されているカテゴリ

Written by

スズキナオ

大阪在住のフリーライター。「デイリーポータルZ」「メシ通」等のWEBメディアで記事を書いている。酒とラーメンが好き。パリッコとの飲酒ユニット「酒の穴」としても活動中。著書に『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』(スタンド・ブックス)など。

関連記事

家飲みを楽しむ100のアイデア 取るに足らないことでもひとつずつ立ち止まってじっくり味わう(パリッコ✕スズキナオ)

遅く起きた日曜日に、行けない山形に行った気分を味わう(スズキナオ)

遅く起きた日曜日に、友達とゆっくり話す(スズキナオ)

ケビンス×そいつどいつ

ケビンス×そいつどいつが考える「チョキピース」の最適ツッコミ? 東京はお笑いの全部の要素が混ざる

「VTuberのママになりたい」現代美術家兼イラストレーターとして廣瀬祥子が目指すアートの外に開かれた表現

「VTuberのママになりたい」現代美術家兼イラストレーターの廣瀬祥子が目指すアートの外に開かれた表現

パンプキンポテトフライが初の冠ロケ番組で警察からの逃避行!?谷「AVみたいな設定やん」【『容疑者☆パンプキンポテトフライ』収録密着レポート】

フースーヤ×天才ピアニスト【よしもと漫才劇場10周年企画】

フースーヤ×天才ピアニスト、それぞれのライブの作り方「もうお笑いはええ」「権力誇示」【よしもと漫才劇場10周年企画】

『FNS歌謡祭』で示した“ライブアイドル”としての証明。実力の限界へ挑み続けた先にある、Devil ANTHEM.の現在地

『Quick Japan』vol.180

粗品が「今おもろいことのすべて」を語る『Quick Japan』vol.180表紙ビジュアル解禁!50Pの徹底特集

『Quick Japan』vol.181(2025年12月10日発売)表紙/撮影=ティム・ギャロ

STARGLOW、65ページ総力特集!バックカバー特集はフースーヤ×天才ピアニスト&SPカバーはニジガク【Quick Japan vol.181コンテンツ紹介】