家飲みを楽しむ100のアイデア 取るに足らないことでもひとつずつ立ち止まってじっくり味わう(パリッコ✕スズキナオ)

2020.8.15

家飲みの日々はつづくが、それでも家飲みは楽しい!

ナオ ラッパーのメテオさんの「僕の腸」ってコラム、最高ですよ。

パリ 我々の好きなメテオさん節全開。

ナオ ラップと文章の間の何かみたいな。リズム感がすごいんです。

パリ そうなんすよね、メテオさんの文章も全部そうだし、「1分間グルメリポート」みたいな、アップしてる音源もそうなんだけど、もう誰にも到達できない、リズムとか味わいの局地。スタイルも独自過ぎて。

@METEORFUNKARATT「メテオの1分グルメリポート! Part.13」

ナオ まだジャンルの存在しないことをしていますね。

パリ ですねー。だから、お茶の間レベルで理解されるのはもう少し先になるのかもしれないけど、とにかくやばい。

ナオ ね! メテオさんは『のみタイム』がこのかたちになる前から、それこそまだ、はっきりとやるかどうかも決まってないような段階からすでにものすごい量のコラムを送ってくれていて、それもヤバかったです。あれもどこかでまとめないと。

パリ もう本当、毎日送られてくるくらいの勢いでね。それが全部おもしろい。

ナオ 20本ぐらいあったような気がしますよ。

パリ  『のみタイム 2杯目 メテオ書き下ろし号』でもいいかもしれない。

ナオ うん。1冊まるごとね。

パリ  『のみメテオ』いや、『メテオタイム』。

ナオ 1冊まるごとお願いしたい人ばかりだわ。『平民金子タイム』も読みたいし。

パリ そうそう。っていうか関わってくれた方々全員ですね。そうやって誰かひとりがやりたいこと自由に決めて、我々はそれに従うみたいな本、おもしろいかもですね。

ナオ  「監修」から「追随」へ。

パリ 追随システム。

ナオ 平民金子さんが「サッポロ一番」をテーマにした1冊でいくということであれば……。

パリ 従うしかない。「サッポロ一番カラーグラビア40ページ」とか。

ナオ はは。すごいボリューム。

1杯目の執筆陣は、ラズウェル細木さん、夢眠ねむさん、清野とおるさん、今野亜美さん、香山哲さん、平民金子さん、イーピャオさん、メテオさん

パリ まぁ今回、コロナは単なるきっかけであって、ただただ、楽しんで本を作れたというのはありますね。しょうがないからこういう方向で、じゃあなかった。前から好きだった家飲みの楽しみを改めてじっくり掘り下げられました。

ナオ 苦渋の選択でこういうかたちにしたという感じではなかったですね。あとは、もう、今後の状況を見てなんとか生き延びつつ、また次号が出せたらそこでやりたいこともたくさんあって、いろいろと話し合っているので、まずはこれを買って読んでもらえたらいいなという。

パリ そうですね。ちょっと変わった本だけど、もし興味をもったらまずは立ち読みでもなんでもしてもらえるとね。

ナオ はい! ぼーっとした時間が過ごせるはずです。

パリ ちなみに今日はこれから、家にあるアウトドアチェアを全部持って公園に行って撮影してくるという、そういう仕事をしてきます。日々そんな感じです。

ナオ ははは。楽しそう! 急いで行ってきてください!

パリ 原稿を書く作業の面倒さとか、椅子の重さとかの物理的苦労はあるんですが、その仕事自体はとにかく楽しい。100のアイデアが終わってない感じがすごくあります。

ナオ そうですね。書き終わった今になって「あれもできた、これもできた」とか思ったりします。

パリ ね。だから冗談で言ってたけど『家飲みを楽しくする100のアイデア(2)』も、ぜんぜんできますよね。そのくらい、家飲みは楽しい!

ナオ うん! そうなる可能性もあります!

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  • 『のみタイム 1杯目 家飲みを楽しむ100のアイデア』

    パリッコ/スズキナオ 編著
    2020年8月5日発売 発行:スタンド・ブックス
    定価:1500円(税別) A5判変型並製132頁 ISBN978-4-909048-09-7 C0095
    カバーイラスト:石山さやか ロゴ:スケラッコ デザイン:戸塚泰雄(nu)
    話題の「チェアリング」生みの親コンビ、若手飲酒シーンを牽引する人気ライターのパリッコ(『酒場っ子』)とスズキナオ(『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』)が編集、執筆を務める飲酒と生活の本『のみタイム』をはじめます。
    1杯目は100頁以上にわたり「家飲みを楽しむ100のアイデア」について考えました。それでも続く毎日を楽しくする、使えるアイデアが満載です!
    豪華執筆陣は、ラズウェル細木(『酒のほそ道』)、夢眠ねむ(「夢眠書店」)、清野とおる(『東京都北区赤羽』)、今野亜美(「スナック亜美」)、平民金子(『ごろごろ、神戸』)、香山哲(『ベルリンうわの空』)、イーピャオ(『とんかつDJアゲ太郎』)、METEOR(ラッパー)他!
    こんな状況でも、楽しい酒の飲み方はあるはず。とにかく酒が好きということは、よりはっきりしました。
    近刊に『酒ともやしと横になる私』(シカク出版)、『関西酒場のろのろ日記』(ele-king books)がある。

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パリッコ

1978年東京生まれ。酒場ライター、漫画家/イラストレーター、DJ/トラックメイカー、ほか。酒好きが高じ、2000年代後半よりお酒と酒場に関する記事の執筆を始める。著書に『つつまし酒 懐と心にやさしい46の飲み方』『酒場っ子』『ほろ酔い!物産館ツアーズ』、スズキナオ氏との共著に『“よむ”お酒』『酒の..

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