川後陽菜(元乃木坂46)が語る「ZOC」“女性ファンから支持される、おじさんのいない世界”

2020.3.30

女の子による女の子のためのアイドル

ZOCの現場には、女の子のファンがすごく多いんです。今どきの子たちが集まってるから、全員SNSの使い方がめちゃくちゃうまいんですよね。若い女の子が「いいね」したくなるような言葉や写真のセンスがある。でも、たとえSNSの使い方がうまくても、普通だったら運営側や事務所が止める部分ってたくさんあるし、炎上が恐いから守ろうとするじゃないですか。

そうではなく、SNSを管理しないほうがセルフプロデュースしやすいし、自分たちで考えていろいろやってることが自然体だからこそ、女の子のファンがついてくるのかなって。清楚っぽさだったり、おじさんのプロデューサーが考える理想のアイドルのイメージをこの子たちにぶつけるんじゃなくて、自由にやらせてることが、ほかのグループとの差別化になってると思います。

それって、やっぱり多様性を認めていくミスiD的な考え方でもあるんです。それこそメンバーは整形したことも公開してて、その努力をちゃんと伝えることによって熱狂的なファンがついてきて、そういう場所を大森さんが見守ってるような感じがある。おじさんではなく、若い女の子たちが自分たちで作ってる感じがあるから、若い女の子から支持を集めてるんだと思います。

それだけに、いつどうなるかわからないっていう危うさもすごくあるけど、それがまたいいんですよね。今日と明日のパフォーマンスは絶対に違うし、メンバーの心情のブレとかもわかるくらい素直なので、ライブを観ててもすごく楽しいです。

私も、自分がアイドルをプロデュースをするなら……ってよく考えるんです。脱退や加入があるとややこしくなってくるから、なるべくワンチームでがんばるぞ!と思ってもらえるグループにしたいですね。なので、やめない子を見極めたい。やっぱりひとりが卒業するとそういう流れができちゃうので、劣等感を抱かせないようにして、ひとりでも欠けてはいけないと思えるやり方をしないといけないと思います。

まずは、センターだけをヨイショし過ぎないようにして、全員を上げていくっていうのは一番大事だと思いますね。歌やパフォーマンスはあとからなんとでもなるので、メンバーを腐らせないこと。そして、全員が本当に努力してくれる女の子を集めたいですね。それが理想……って、やっぱり、ZOCが私の理想のグループでしたね。

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川後陽菜

(かわご・ひな) 1998年3月22日生まれ、長崎県出身。2011年に乃木坂46の1期生オーディションで合格したことを機に上京。グループ活動中は「川後P」の愛称でプロデュース業や『Popteen』誌の専属モデルを務めた。2018年12月にグループを卒業、現在はフリーでマルチな活動を展開している。 川..

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