チョコプラのYouTube新企画「マネーのクズ」は、クズのなんたるかを教えてくれる

2021.12.8
マネーのクズ

文=かんそう 編集=鈴木 梢


人間の「クズ」という要素をコンテンツにした企画は多数あれど、チョコレートプラネットがまったく新たな種を誕生させてしまった。自身のYouTubeチャンネルで始動した新シリーズ「マネーのクズ」である。これを観れば、クズのなんたるかを教えてくれるだろう。

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チョコプラの異常な憑依力

「マネーのクズ」は、2000年代前半に放送されていたバラエティ番組『¥マネーの虎』(日本テレビ)のパロディだ。志願者が自分が立ち上げたい事業をプレゼンし、凄腕起業家相手に出資金を引き出させる本家『¥マネーの虎』に対し、「マネーのクズ」は、金に汚いクズ芸人たちが破滅的な使い道を、社長に扮した長田庄平にプレゼンするというもの。案内人は本家の吉田栄作に代わり、松尾駿が務める。まずさすがとしか言いようがないのは、チョコプラの憑依力。どこからどう見ても長田はどこかのベンチャー企業の社長にしか見えないし、松尾に至っては外見は180度違うのに、その一挙手一投足に「吉田栄作」の影がチラつく。改めてふたりの才能に恐れおののいた。

そんな「マネーのクズ」、第1回は相席スタートの山添寛、第2回は空気階段の鈴木もぐらが挑戦している。どちらもギャンブル狂の多重債務者で、クズであることに戸惑いもうしろめたさも感じさせない、生粋のクズオブクズ。しかし、ただのクズであれば他人に不快感を与えかねないのだが、彼らは違う。一点の曇りしかない濁り切った目で「本気」で金を要求する。その姿に不快感どころかむしろ清々しさすら感じ、画面から一陣の爽やかな風が吹き抜けた気がした。

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