結成1年目で『ワタナベNo.1』優勝のゼンモンキーとは?佐久間宣行・加地倫三らも評価する若き才能
2021年2月15日に開催された『お笑いABEMA CUP2021~ワタナベNo.1決定戦』。連日メディアに引っ張りだこの四千頭身をはじめ、『ABCお笑いグランプリ』で優勝した実力派コント師のファイヤーサンダーや、『NHK新人お笑い大賞』で優勝したGパンパンダなど、そうそうたる芸人がネタを披露するなか、なんと結成1年目のトリオ・ゼンモンキーが優勝した。審査員を務めたテレビプロデューサーの佐久間宣行氏や加地倫三氏も彼らのコントを高く評価していたのも印象的だ。
結成1年目とは思えないレベルのコントを披露した3人は、どのようなコンテンツに触れてきたのだろうか。彼らが幼いころから今に至るまで、影響を受けたコンテンツについて辿る。
目次
共通点はほとんどなく、たまたま同時期に解散が重なって結成した3人
——みなさんはどのように芸人を志したんですか?
むらまつ 高校2年生くらいのとき、同級生から誘われて、『ハイスクールマンザイ(吉本興業主催の「高校生お笑いNo.1」を決めるイベント)』に出たりして、お笑いに興味を持ち始めました。
——そこから芸人の道へ進んだんですか?
むらまつ 高校を卒業するときには芸人になろうとは考えてなくて、親戚がやっている地元の看板屋で働き始めたんです。それからも高校の同級生とちょっとお笑いをつづけてたんですけど、仕事が忙しくなってきたとき、親戚のおじさんから「10年後、お前はどうしたいんだ? 溶接やるか?」と言われて。「いや、やっぱりお笑いやりたいな」と思ったので、ワタナベコメディスクール(養成所)に通うことを決めました。
——芸人を目指したきっかけの芸人さんはいますか?
むらまつ 小学生のときに『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)をよく観ていて、イモトアヤコさんをずっとおもしろいと思っていましたね。
——じゃあ、ワタナベを選んだ理由はイモトさんがいらっしゃる事務所だからなんですか?
むらまつ いえ、事務所を選んだのは、一緒にお笑いをやっていた友達なんです。僕はついていくかたちで入りました。きっかけは友達でしたけど、今となっては改めてイモトさんはカッコいいなあって思いますね。
荻野 僕はもともとお笑いが好きだったんですけど、明確に芸人を目指したのは大学時代に「早稲田大学お笑い工房LUDO」に入ってからです。3年生くらいのときに、サーフボードストレッチのハシケンさんや、ラパルフェの尾身映画さんといったサークルの先輩方に勧められて、芸人を志すようになりました。ワタナベに所属したのも、同じサークルの先輩方が多いという理由が大きいです。アンゴラ村長さんにも影響を受けてますね。
——事務所(養成所)選びで悩むことはなかったんですか?
荻野 ワタナベ以外で悩んだのは、人力舎とマセキ芸能社ですかね。でも、マセキはオーディションを受けないと入れなくて。人力舎は、入る自信がなくて……。ワタナベだったら、何か僕のおもしろさを見つけてくれるんじゃないかと思ったのもあって決めました。
ヤザキ 僕は、小学校の卒業アルバムにも「将来の夢:芸人」って書いてたくらい昔から芸人になりたかったです。バナナマンさん、東京03さん、さまぁ〜ずさんとかのコントを観て、カッコいいなって思ってました。
高校時代くらいからハライチさんのことが大好きになって、ラジオも全部聴いて、岩井(勇気)さんがラジオで紹介した曲をプレイリストにしてまとめたりもしていて。あとは、『笑う犬』とか過去のコント番組もよく観てましたね。
そんなことを考えながら大学に入ったんですけど、卒業するときに「普通に就職するのは嫌だな、じゃあひとつやりたいことをやってみよう」と思って、そのままお笑い芸人になりました。
——ゼンモンキーを結成したきっかけはなんだったんですか?
むらまつ ほとんど同時期にそれぞれのコンビを解散したからですね。最初にシンゴが解散して、その1カ月後くらいに僕が解散しました。シンゴは1カ月間、ひとりでネタやってたと思うんですけど……あ、ヤザキも!
ヤザキ 大丈夫だよ別に! シンゴでも!
むらまつ あ、ヤザキです、ごめんなさい。僕はピンでやるのがけっこう嫌で、ヤザキを誘いました。その次の日くらいに荻野くんも解散したんですけど、荻野くんがおもしろいっていうのは養成所生の中では知れ渡っていたので、チャンスだと思って誘いましたね。
ヤザキ たまたま同時期に解散したから組んだだけなんです。これと言って明確な理由はなくて、3人それぞれひとりではやりたくないから、「じゃあ一緒にやろっか」くらいの始まりだったんですよね。
学生時代を共にした友達と一緒にコンビを組んだり、似た価値観や境遇がきっかけでコンビを組むケースが多いなか、3人はそれぞれまったく違う道を歩んできているように思えた。では、彼らが影響を受けてきたコンテンツはなんだったのだろうか? スポーツ、テレビ、ラジオ、芸術など、年代ごとに心を動かされたコンテンツについて聞いた。
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