テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。
『ゴッドタン』(7月29日放送)
東京03飯塚に加え、意外にも番組初登場のダウ90000蓮見と囲碁将棋を迎えて「お笑いを存分に語れるBAR」。学生時代からおぎやはぎが大好きだという囲碁将棋・文田。護身術で将棋の駒の「飛車」でグリグリするボケが一番好きで「一時期、飛車ずっと持ってました!」と。
ラーメンズの『不透明な会話』を観て何かを書きたいと思ったという蓮見がそれぞれに一番印象に残っているネタを聞く。飯塚は「テレビコントを含めていいんだったら、ダントツ1位は『ごっつええ感じ』の『おかんとマー君』。あんな衝撃はないくらい。日常をただ切り取った、全然ボケみたいなのが一切ない、ただ思春期の高校生とデリカシーのないお母さんのやりとり。これはホントに衝撃」と答える。矢作から「東京03のルーツっちゃルーツか」と言われると飯塚「かもしれない」。
劇団ひとりはアルファルファの『妊婦』のショートコントを挙げる。飯塚「すっごい褒めてくれたから、そのコントで『オンエアバトル』に出たら、めちゃくちゃスベったよ!(笑)」。
『まさかの一丁目一番地』(7月27日放送)
「大食い」と「フリーアナウンサー」における各世代の代表的人物を辿っていき、その元祖は誰だったのかを探る番組。
「大食い」では現在=第6世代のMAX鈴木から始まり、第5世代のもえのあずき、第4世代のロシアン佐藤、そして華の第3世代のキング山本、ギャル曽根、エステ三宅、「魔女」菅原初代というように辿っていく。第2世代のころから「フードファイター」と呼ばれ出したそうで、小林尊、マイケル高橋、ジャイアント白田、90年代後半の第1世代の「弾丸ファイター」新井和響、中嶋広文、「飢えるジャンヌ・ダルク」赤阪尊子、「皇帝」岸義行、そして『TVチャンピオン』第1回王者の伊藤織恵が「元祖」なのではないかというところまで辿り着く。それにしても大食いにおける『TVチャンピオン』が果たした役割の大きさを改めて知る。
しかし、『TVチャンピオン』の前に特番があったことが判明する。それを証言したのが、実は「大食いマニア歴34年」という高橋名人というのが一番「まさか」だった。伊藤はその4回目、5回目の王者で、1989年に放送された第1回の『激食!24時間耐久全国大食い選手権』の王者・「底なしハングリーボーイ」広瀬剛が「第0世代」で元祖という結論。とても興味深かった。
あと魔女・菅原の「最期の3日間」も仲間たちの証言によって明かされる。大食いはコミュニティがあり仲間意識が強いようだが、その中でもとりわけ慕われていたのが菅原。彼女は大食いとは関係のない自分の病気と大食いが結びつけられて、大食いの世界が傷つかないよう、病名も死に近いことも伏せつづけていたそう。彼女が後輩たちに与えた影響の大きさに泣けて仕方なかった。
フリーアナウンサーの元祖は黒柳徹子と勘違いされがちだが、彼女は「NHK専属テレビ女優第1号」でアナウンサー経験はない。そんな彼女が元祖ではないかと推測するのが高橋圭三。しかし彼がフリーで活動を始めたのは1962年。その少し前の1960年からフリーだったのが『スクールウォーズ』や『水戸黄門』でおなじみのナレーターの第一人者・芥川隆行だそう。黒柳「どうして私、芥川さんにお会いしたことないんだろう?」。
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【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)
毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2023年のテレビ鑑賞記録。