岡田准一がオカダ・カズチカを前にプロレス論「魂の覚悟を見せるもの」(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『明鏡止水』

今回は「円の理」と題して、「円」の動きを取り入れた武術を紹介。

そのテーマに「最高ですね! これをちゃんと伝えられたら伝説の回になる」と、始まる前から岡田准一は興奮気味。今回のゲストはオカダ・カズチカ。

合気道や八卦掌の演武を、いつものように深く頷きながら「軸おばけ」など独特な語彙を使って解説していく岡田は「やってみたくないですか?」「食らいたくないですか?」とオカダに振る。すると、オカダが50kg近く軽い相手に簡単に投げられてしまうのだ。

そんなはずはないといった面持ちで「もう一回やっていいですか?」と言ってやってみるも、またもキレイに投げられてしまう。体の構造を利用した見事な技で美しい。オカダ「すっごい……。すっごいしか出ないッス」。

今回、いつもとひと味違ったおもしろさがあったのは、プロレスも「円」の動きを使ったひとつの武術として捉えて紹介したこと。その代表的なものがレインメーカー。だからオカダがゲストだったのか!と合点がいった。

そして岡田はプロレスのすごさも解説する。「『ここでやめて!』というときも、向こうが仕かけてくるものは全部受けてやるっていう、魂の覚悟を見せるものがプロレスなんですよ! だから日々、地味な筋トレとか、トレーニングをしつづけなきゃいけない」とリスペクトあふれるプロレス論。

やはり岡田は、古武道・格闘技・プロレスをそれぞれ同列に語れる稀有な存在。

岡田は最後に「こんなに円を取り上げた番組はないんじゃないか」と、そりゃそうだとツッコみたくなる総括を述べてこう締めくくる。「伝説になりますね」。

『ソウドリ』

シーズンの合間恒例、有田&ノブコブ徳井の対談企画「解体新笑」。

有田は、『しゃべくり007』でニッチェ近藤が会いたい人に会えて興奮しつつも、それまでの流れを踏まえた返しをしたことを絶賛。

その流れでチュート福田のすごさを語る。ゲストが多いと、ディスタンスを取るため有田が遠くに座ることになる場合がある。そんなとき、聞こえないだろうと思ってもボケるとちゃんと福田が聞いて「ツッコミの中継」をしてくれると。

それがあると、オンエアされるかどうかは別として、現場でノッてくる。「福田はスゴいから! 絶対に逃さないし、しかも聞く!」と手放しで称賛。

こういう“見えにくい”部分を言葉にしてくれるのは本当にありがたい。「だから欠かせないのよね。プロフェッショナルリスナー」。

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。

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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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