ショーパブ話で盛り上がるオードリーとシソンヌ長谷川にまさかのカンペ(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『あちこちオードリー』

ゲストは清水ミチコとシソンヌ長谷川。長谷川はNSC入りが26歳と遅い。実は「NSCに入るのはダサい」とダウンタウンが言っているのを真に受けて、別ルートでのデビューを目指した結果、麻布十番のショーパブでバイトをしていたそう。

だから、NSCからデビューして1、2年目は「お前、水商売くせぇな」などと言われたと明かすと「ショーパブのこと、ちゃんとしたお笑いライブの芸人嫌いだよね」と若林。オードリーもショーパブ出身。ということでショーパブ話で盛り上がる。

実際、オードリーも長谷川が働いていたショーパブに応援のようなかたちで行ったことがあるそう。長谷川も当時からオードリーの名前は知っていたと。出てくるショーパブ芸人の名前にピンとこない清水にGたかしは「Mr.ショーパブ」、TAIGAは「ウーバーイーツの男」などという紹介の仕方も可笑しい。そうやってひたすらショーパブでのエピソードを話していると佐久間Pから「やめろショーパブの話」というまさかのカンペ。それに「ショーパブの灯を消すな!」などと抗議するオードリーと長谷川。

そんな長谷川はショーパブ時代、「テンポと間だけで笑わせていた」と振り返る。その頃、知人の薦めで大人計画やキャラメルボックス、ナイロン100℃などの演劇を観て、ボケツッコミではない笑わせ方があることを知り、憧れたという。

そんななかでNSCに入り、じろうと出会う。「NSC入ったときに世界観だけできてるけど、一切理解されてないじろうがいた」と。「長谷川さんってちょうど半分しかその世界に入ってないよね」という若林のシソンヌ評が鋭かった。

そのあとも隙あらばショーパブの話に入り、「やめろショーパブの話」とカンペが出るという流れがやたらおもしろい。同世代かつショーパブ出身同士の彼ら。ここまで相性抜群だとは思わなかった。

ほかにも、清水ミチコの『夢で逢えたら』でのストライキの話(そこで伝説のディレクター星野淳一郎の話が出てくるのも熱かった!)など観どころの多い回だった。

『盛ラジオ』

小峠英二&佐久間宣行がMCでラジオで話したエピソードの元ネタの映像を観て、どれくらい話を盛っているのかを検証する番組。基本的に三四郎、ミキ、鬼越トマホークなど既存のコンビがやっているなか、即席コンビのシソンヌ長谷川とコットンきょんは、先週放送の前半でも盛りまくりだった。まさに「テンポと間」を駆使してよどみなくトークをしていく長谷川ときょん。

その内容は、「捏造のテンポ」と小峠が評すとおり、やはり盛りまくり。それを責め立てられついに長谷川はきょんに対し「相性悪いなと思ってやってました!」とぶっちゃけ。実は相手は誰がいいかと聞かれ、相席スタート山添と答えたとまで明かす。実際、ラジオのような空間でのエピソードトークは、気心の知れたコンビの阿吽の呼吸がないと難しいのだろうなと改めて思う(きょんの堂々たる受けっぷりは素晴らしかったけれど)。小峠は彼らの盛り具合を「ラジオ破綻盛り」と評す。

一方、基本的に事実に忠実に話しながら、その話術で見事に笑いどころを作っていたミキだが、最後の最後に亜星に盛り疑惑が。そこで「やっと仲間来た!」と喜々として擁護する長谷川。「いやいや、しょうがない。誰も責めないであげてください! 彼もこんなことしたいわけじゃないんですよ! やりたくてやったんですか? やらざるを得なかった。そうしたのは誰ですか? 番組でしょう!」。


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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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