あいみょんが「私の曲やったかな?」と錯覚する変わったラブホテルの名前(てれびのスキマ)

あいみょん

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『タモリ倶楽部』

ケンコバ進行で、これまで官能小説、春画などエロ系企画に参加してきたあいみょんを迎え「夜の名建築ラブホテルを考察」。

まず80年代に建設された豪華なラブホテルを紹介。豪華客船クイーン・エリザベスをモチーフ(9月中旬には豪華客船から海賊船になるという驚きの情報も)にした「HOTEL CUE シーストーク」や中世ヨーロッパのお城風の「HOTEL FAMY」、その名のとおりUFOのような外観の「ホテルUFO」、サンタクロースがたくさん並んだ「ホテルブランチャペルクリスマス成田」など頭の悪い感じの豪華さがとてもいい。「あなたも愛の海へ碇を下ろしてみませんか?」といった番組がつけたキャッチフレーズもくだらなくて最高。

令和版としては、できたときに話題になった「HOTEL SARA GRANDE 五反田」や「スイーツホテル ルビー渋谷」を紹介。

さらに「もともとは変わった名前からラブホテルに興味を持った」とあいみょんが言うように、変わった名前のホテルも紹介。あいみょんは「べんきょう部屋」という有名なホテルが記憶に残っているそうだが、「と、いうわけで。」「暴れ狸の鬼袋」といった名前のホテルにあいみょんの曲名のようと大盛り上がり(特に前者には「私の曲やったかなって一瞬思う」「『と』が効いてる」と絶賛)。

「南の風 風力3」という名前の「風力3」に「1日3回転」するとラブホテルの経営的にいいという意味が込められているといった豆知識が得られるのもいい。ロードサイドに多い理由などまじめな社会風俗論も語られて実に『タモリ倶楽部』らしい回だった。

『あちこちオードリー』

ゲストはオードリーがテレビ新人時代にレギュラーだった『黄金伝説』で「テレビ」を教わったというココリコ。ココリコは芸人を20歳で始めたため、当時は「遅い」と思い、いきなり東京へ。吉本に入るつもりはなかったがたまたま出場したオーディションライブが吉本主催だったため吉本に所属。

当時、東京吉本は月亭方正のいたTEAM-0や極楽とんぼがトップ。2年目くらいで銀座7丁目劇場ができて、そこへロンブー、DonDokoDon、ペナルティが入ってきたという。「ロンドンブーツの勢いはスゴかった」と田中は振り返る。『黄金伝説』とロンブーの番組がたまたま同じタイミングで沖縄ロケに行ったところ、ロンブーがビーチでグラビアアイドルとロケをやっているのに対し、ココリコは「1発屁こいたら100円もらえるシステムで沖縄を縦断」しており「ここまで違うか」と遠藤は思ったという。

方正にかわいがられていたココリコはその縁もあり、25歳ごろから『ガキの使い』の前説に。ある時期は、水曜日に前説、木曜に『黄金伝説』でゴールデンのメインMCを張るという生活をしていたそうで、遠藤は「その振り幅が自分の中で心地いいなと思ってた」と述懐。『ガキ』の観客は「ダウンタウン以外の笑いは認めない」雰囲気だったため「最初は地獄だった」そう。

これに「私も思ってた」と口を挟む春日。子供ながらに「どんだけできんだ?」という視点で観ていたという。その話に悶絶して笑う若林。「春日が部室でブリーフ一丁で『ホホホイ』してるの何千回見たか!(笑)」。

そこから、松本がココリコを「オモロい」と言ったあと、手のひらを返したディレクターの理不尽な仕打ちに対して配信やライブかのように「一生忘れない」と不満をぶちまける遠藤。ほかにも『黄金伝説』の過酷なロケ話や「あのトーク、どこへ持って行っても恥ずかしくない」(田中)というがほとんどカットされてしまったスタジオトークをなんとか少しでも使ってほしいとスタッフと戦っていた話など、とめどなくあふれ出てくる感じがとてもおもしろかった。

ダウンタウンを間近で見たゆえに「実際に見てみると一番まねしたらあかんなと思う」と実感したという遠藤。実際、彼らも友達スタートでプロになってこのままじゃあかんなとあえて距離を取るようなことをしていたが、デビューして2~3年、思いどおりにいかず、その原因をお互いのせいにしてしまっていたそう。

3年目、ネタ合わせをしないでミスしてしまったのをきっかけに一度だけ大ゲンカ。「てめぇこの野郎!」と遠藤が言ったのに対し、怒り慣れていない田中が「このてめぇ野郎!」と言い間違えてしまい、まわりの先輩がツッコんでくれたことで収まり、そこからちゃんと話し合えてコンビ仲が改善。レギュラーも決まっていったという話が「同級生コンビ」という微妙で不可思議な関係性の難しさとおもしろさを如実に表していて興味深かった。


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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