タモリの趣味に、バイきんぐ小峠「奇行の極み」(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『タモリ倶楽部』

「日本一暑い街2022大予想会」。タモリはこの数年、最高気温を出す街を予想して訪問しているという。それを「奇行の極み」と容赦なく斬っていく小峠がおもしろい。「ゴルフやってたころは一番暑い日に練習やってたの」とその始まりについて話すと「そのときから奇行が始まっていたんですね」「トップ・オブ・マゾ」と小峠。タモリは「8月生まれで暑いのが好き」なのだという。

2020年は埼玉県熊谷を予想し訪れるも、実際に1位だったのは41.1度の浜松。2021年は愛知県名古屋に行ったが、惜しくも外れ多治見の40.6度が1位だった。滞在時間は30分から1時間程度だという。この「奇行」の動機を「最高気温を土地の人々と共有したい」と話すタモリだが、番組側は「一番熱い街に行ってキンキンに冷えたビールを飲みたい」のだと解釈し企画を立ち上げたようで「ビール飲むのは目的じゃない」とタモリは企画を全否定。タモリ「俺は何も言ってないよ、スタッフに!(笑)」。

各街が魅力をプレゼンしタモリを“誘致”。暑いときに食べたい食事などを紹介するも「言っときますが、食べ物目当てに行くわけじゃない!」と譲らないタモリ。最後「どこに行くか選んでください」と小峠が言うも「観光じゃないから!」と選ばないタモリ。なおも選択を迫る小峠にタモリ「ないねえ……(笑)」。自分の趣味の流儀を貫き、企画にはまったく乗らないタモリが実にタモリらしかった。

『集まれ!内村と◯◯の会』

「山」の会ならアンタッチャブル山崎、秋山、山里のように名前に「山」がつくメンバーが集まり旅をする番組。スタジオには「村」の会として内村、さまぁ~ず三村、有村架純、田村保乃。このメンバーでロケに行きたかったという三村だが、照れて有村と目を合わせることができない。内村によると日村も来たがっていたとのこと。だが裏被りで出演叶わず。

麒麟・川島、くっきー!、錦鯉・長谷川、エルフ荒川の「川」の会では、その時々の心境を川柳で言わなければならない「川」縛りに苦戦するおじさんたちを尻目に、エルフ荒川のポジティブな明るさが際立った。内村も、初対面では引いちゃいそうだけどと言いつつ「荒川ちゃん、いいねポジティブで」と気に入った様子。途中、次回メンバーにするならと新メンバー候補に電話をかけ、突然川柳を振り「オーディション」する流れに。そんな中でくっきー!がなんと小川菜摘に電話。最初は出なかったが、折り返しの電話がかかってくると、それに出たくっきー!は小川を「メスゴーリ」と呼ぶ。観劇終わりの食事会の最中だという小川に構わず川柳を振ると「うるせぇな! てめぇマジで ぶっ殺す」と見事な返し。さすが。

スピードワゴン小沢、おぎやはぎ小木、ロッチ・コカド、おいでやす小田の「小」の会でもメンバー候補の話題で小川菜摘の名前が挙がっていたのがおもしろい。最初、発起人の小沢と小木が合流し、珍しいツーショットに。意外にも彼らは若いころから営業などで一緒になったことが多く、思い出話に花を咲かせる。「理想の漫才はおぎやはぎとブラックマヨネーズ」と小沢。その理由は「ふたりの人間でしゃべってるから」。

旅の最後、旅館で「小」宴会をする「小」の会。コカドがビールを取りに行くと、その途中、同じ旅館に狩野とバカリズム(升野)の「野」の会が。そこから映画のように遡り、「野」の会のロケの模様に行くという構成が凝っていておもしろい。出身校は日本映画学校、事務所はマセキ芸能社で同じ仲よしのふたりの旅は他の会が会の名前で縛りがあったのに対して「野外」を満喫という以外には縛りのないゆるいもの。インドア派のバカリズムがキャニオニングに挑戦。小滝を滑り落ちるスタンバイ中に肩をつってしまうなど、体を張るバカリズムが新鮮。一方サファリパークに行った際には、意外にもサファリ通なバカリズムが、大興奮の狩野に対し「プロ目線」で動物の登場順などを批評している対比がおもしろかった。

やはりドライブからさまざまなところに行くというスタイルや画面真ん中にテロップが縦書きで出るとどうしても『気分は上々』を思い出し、なんだかうれしくなる。どの会も過剰に笑いに走らず、自然体に近くて、まったりと観ていられる幸せな時間だった。


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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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