有吉「処世術を覚えてきた。仕事が増えるはずだ」仁支川峰子の懐に見事に入るアルピー平子を絶賛(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『かりそめ天国』

仁支川峰子がマツコ・有吉と旅する「下見」として始めた峰子と平子の旅ロケシリーズ。今回は那須の避暑旅行。なぜか「共通の敵」になっている有吉の悪口を言って盛り上がり、イチャイチャするふたりに有吉「早くケンカしねえかなあ(笑)」。

前回、いつの間にかプライベートでも会うようになったと明かされていたが、さらに仲が深まったようで、峰子の誕生日に寿司屋からカラオケバーをはしごして祝ったという。今回のロケでは混浴までする仲睦まじさを見せ、マツコ「ちょっとどうなっていくのか見たくなってきちゃった」。

「じゃじゃ馬」と評される峰子の言いなりではなく彼女を立てつつも、ある程度コントロールし懐に入っている平子に有吉「あんまこういうヤツじゃなかったけどね。処世術を覚えてきてるよね。仕事が増えるはずだな(笑)」。

もう一本のロケは「劇作家で演出家」と名乗ったかもめんたる・う大が女性芸人=女優と日本全国の清流を巡る新コーナー「冷やしう大」。オカリナ、あいなぷぅらと、いかに清流に浮かぶかを演出していく。その自然の力に「勉強になるなあ」などと呟くう大に困惑を隠し切れず、怯えるふたり。

だが、最後の「ヒロイン」友近だけはやはり一味違った。日傘に和服姿の大女優然として登場した友近はすぐに「先生と大女優」コントを始め、う大が友近を白蛇とたとえると友近もう大をクラゲとたとえ、「白蛇とクラゲ」というストーリーを紡ぎ出すシュールな映像。マツコが「いよいよなんでもありになってきたわね」と言うように、およそゴールデンとは思えないカルトなVTRだった。

トークも、ペットの散歩の話、『SASUKE』の話(有吉が29歳のとき挑戦した映像も!)、有吉が犬に噛まれた話、マツコが久々に“外出”した話など盛りだくさんで観応えたっぷりの2時間SPだった。

『空気階段の空気観察』

『サマステ』での公開収録でゲストの美 少年・岩崎大昇、サンシャイン池崎、オダウエダ植田と「大声絶叫クイズ」対決。「異性に言われて傷ついたこと」にかたまりが「離婚しよう」と身を削った答えをするも肝心のデシベル数が振るわずゲストチームに得点を許す。

「自分とキャラが被ってると思う芸能人は」にはサンシャイン池崎がすかさず押し、やはり「バイク川崎バイク」と回答。かつてBKBは「西のサンシャイン池崎」、池崎は「東のバイク川崎バイク」と呼ばれていたそうで、「阿佐ヶ谷の地下ライブでとうとう出会って、いい感じになってめちゃくちゃウケて。その日は伝説の一日って言われてます」と阿佐ヶ谷にも伝説の一日があったことを回想。

対する空気階段チームはもぐらが、小さいころから言われていたという「グレート義太夫」と答えるも、こちらもデシベル数で上回ることができず。かたまりも「東京03角田」と叫ぶ。どこがキャラ被りなのかと思っていたら「バツイチでハゲ」だからだと。

そして「芸人としてこれだけは負けないと思っていること」では、かたまりがなぜか演説口調になり「自分が芸人として誰にも負けないこと、それはもちろんコントだ! 俺は『キングオブコント』第14代王者・空気階段の水川かたまりだ! 俺は常日頃劇場に来ているお客さん、袖で見ている芸人、全員を俺のコントで笑顔にし、幸せにしたいと思ってる。だからみんな劇場に来てください!」と絶叫。しかしデシベル数は低く敗退。

が、なぜかすでに勝っているのに触発された池崎も「鹿児島県の鹿屋市から上京して大きな声を出してイェーイって言ってるけど、うるさいだけじゃなくてちゃんと空気を読んでいいタイミングでイェーイって言うように努めています!」と「プロの叫び師」たる誇りを叫ぶ。

ちょっと熱い展開になるのがおもしろかった。あと登壇者がみんな汗をびっしょりかいていて会場が暑そうだった。


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。

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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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