「芸能界が異常なんだって!」ハマカーン神田が嫌うバラエティの現場で覚醒(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


ABEMA『しくじり先生』

「お笑い研究部」として「ハマカーンの今後を考える」。『THE MANZAI2012』王者の彼らだが「ハマカーンで呼ばれる地上波バラエティほぼゼロ」だと現状を浜谷が説明するとすかさず神田が「ほぼじゃない、ゼロ」と口を挟む。そんな神田が「もう芸人を辞めようと思っている」とこの番組の打ち合わせ中に漏らしたという。

「さっきの速度はついていけなかったし」「入っていければゼロじゃない」などと自分がバラエティに向いていないことを吐露しつつ「この教科書にも腹が立っている」と番組にも不満をぶつける。実際には打ち合わせで「今、仕事がなくなっているんでゼロになったら辞めるしかないです」と言ったのに、それが「芸人を辞めようと思っている」に変換された。「ああ、こういうのが作家の仕事なんだなって」。

バラエティは無理だとマネージャーと話し合ったのに「今日もバラエティに引っ張り出されて」と不満を漏らし、芸人たちから一斉にツッコまれると神田「もうバラエティ、バラエティ~」。

ハマカーンとは同じ事務所でほぼ同期の若林は「漫才でスベったところを見たことがない」と評すも神田は「バラエティって漫才と違って人数多いし、声デカい人が勝つじゃん」と恨み節が止まらない。「タイミングとかもある」と吉村から真っ当な反論がされると「声のデカさのせいにした自分の小ささも嫌い」とどんどんドツボにハマっていくように止まらない。

「10年かけてカーって仕事が減っていったらこういう心にもなるよ」「丁寧にNOを突きつけられてきたの、バラエティに」とネガティブワードを繰り出すスピードは並外れていて、浜谷も「ハネる要素がある」というように、すぐにでも一部のバラエティに引っ張りだこになりそうな感じもあるが、本人はそう思ってないよう。何しろ、神田は「イジられるとすぐブチ切れる」性質がある。「イジられると楽しくない」と。常識人でモラリストな彼は正しいことを言うがバラエティの現場だと異常者になってしまう。神田「芸能界が異常なんだって!」。

これまでも、毒舌占い師魚ちゃんにガチギレ事件やモノマネ芸人に対してもブチギレしてしまったという。それらをみんなでいじっている時も、澤部がいつになく無口になっていてその理由が「イジられたくない人を見るといじれなくなる」というのも澤部の一面がよく出ていて興味深かった。

「漫才とかコントって作品があるから見てくださいでお金もらうのはわかるんですけど、タレントさんって自分に価値があると思って立ってるんでしょ? オレは自分自身に価値があるとは思ってない。みなさん、ネタをやらないのにイスに座っててどんな気持ちで仕事してるの?」。

神田のこの問いかけは深いし、終始ある種のバラエティモンスターっぷりを発揮。ハマカーンの魅力がダダ漏れになっている回だった。完結編が待ち遠しい。

『日向坂で会いましょう』

ヒットキャンペーンで優勝したBチーム(丹生、潮、宮田、森本、山口)への「ご褒美ツアー」。敗退チームのメンバーもホテルに待機し、敗者復活バトルを行うことに。上位3名がお食事会に参加できるというもので、ロケを盛り上げてくれる人にポイントが加算されるルール。まずはドッキリ形式で打ち合わせをモニタリング。やる気がみなぎるメンバーにポイントを与えると。そこに添えられたテロップが「のぞき見ドキュメントひなカメ」。

「ディレクターに近い1列目に着席」「台本にメモをとる」「積極的におもしろアイテムを選ぶ」などの項目でやる気を測っていく。1番乗りの本命は富田とBチームの面々が予測する中、実際に最初に部屋に入ったのは高橋。上村はしっかり一礼して部屋に入り、ポイントを獲得。上村、富田、松田、河田が一列目に着席する。そんな中、一期生の多くが来るのが遅く“重役出勤”するというのも、誰も台本を持たないというのも、いかにもな感じでおもしろい。

加藤と佐々木美玲は途中、目ざとくカメラに気づく勘の鋭さ。このふたりは小道具を取る際も加藤は迷わずスケキヨのマスクを取り、そこにウサギ耳をつけ、美玲はハゲヅラ&サングラスに赤い和傘という抜群の組み合わせをチョイス。完全にバラエティーモンスターだった。


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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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