佐久間宣行Pが語った「20年後のテレビ」(てれびのスキマ)

佐久間宣行

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『ぺこぱポジティブNEWS』

三四郎、佐久間宣行をゲストに迎えた『オールナイトニッポン』とのコラボ後編。この番組について「番組の向かう先と、ぺこぱが自分たちがどうなるべきかの釣り合いのバランスが、完全に取れないままここまで来てる感じがする」と容赦なく評す佐久間Pが、やはり後編でもトークの中心に。

コンプライアンスでの規制については、一番厳しいのはYouTubeで、実はテレビのほうがプロデューサーの裁量で決められると佐久間は言う。「ルールはBPOに決められるのではなくて、一緒に作っているという意識でやったほうがうまくいく」「このへんは大丈夫ですよねって確認しながら作ってるイメージ」だと。

「20年後のテレビ」はどうなっているかというテーマでは「わからない」と前置きしつつ「今音楽業界に起こっていることが、5年後ぐらいに映像業界にも起こってくる」「データ(容量)が軽い業界から変わっていく」と慧眼な分析。曲やサビまでの時間が短くなっているように、テレビもこの番組のように配信で観られやすくするために時間が短くなっていくという。

近年大量に作られた長時間特番は「世帯視聴率を取るためのゲーム理論の中の戦いだから。またぎをどれだけ作るか」と。「なんでもテレビ界のこと話しちゃうおじさん」を自称するとおりの深いぶっちゃけトーク。「テレビで残しておいたほうがいいもの」について、佐久間「テレビってお祭り作るのがスゴい。だからお祭りはなくしてほしくない」。

ぺこぱや三四郎が自然と聞き手に回る佐久間Pのトーク力とその内容の濃さが際立っていた。エンディングの「ポジ想論」で松陰寺「テレビとラジオはディズニーランドとディズニーシーだ。両方行っとこう!」。

『タモリ倶楽部』

創業105年の活字店を訪れ「活版印刷で名刺を作ろう」という企画。ゲストは、共に本好きで知られる又吉直樹と美村里江。又吉と対面したタモリは「相変わらずスフィンクスっぽいね」と第一声。又吉はタモリにもらった「スフィンクス」というあだ名を大事にしていると笑う。企画説明を聞いて名刺を持ったことがないというタモリに「お会いする人、全員タモリさんのこと知ってますもんね(笑)」。

700万文字もの活字の在庫があるという店内は壮観。原稿書くときフォントは決めているのかと美村が尋ね、又吉が「雰囲気がいいやつとかを最初に設定する」などと答えたり、終始とても穏やかな時間が流れていて心地よかった。活字を探す「文選」と呼ばれる作業を試しにやる際に又吉が設定した文字は「夢追人アヤベ」。「アイツ今、何やってるんだ?」と聞くタモリに又吉「世界各国の熟女を追いかけてるそうです(笑)」。

又吉が「願望」だと自分の名刺の肩書に添えたのが「吉本の暴れ太鼓」。「日本坂道学会 副会長 森田一義」というタモリの名刺がたまらなくカッコよかった。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。