オードリー×タカトシの関係性を振り返る。今、若林に押し寄せる「後悔」とは?(てれびのスキマ)


テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日欠かさず更新中。

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『あちこちオードリー』

ゲストはオードリーブレイク直後、レギュラーを共にしたタカアンドトシ。トシと若林は『黄金伝説』最終回の打ち上げ以来だという。

2007年にはレギュラー番組が15本にのぼり「記憶があんまりない」という忙しさ。「懐かしのVTRを観せられてもまったく覚えてない」そう。タカはベッドで寝ると起きられないから、玄関で靴を履いたまま寝ていたほど。

若林は当時、レギュラーを2本一緒にやっていたのに「たまたま相席で隣に座ったおじさんを見るみたいな目」でトシに接していたそう。若林本人も「あのころは本当にヒドかった」と振り返る。

今、バナナマンやタカトシをテレビで観ると「後悔」の念が押し寄せるという若林は「バナナさんやタカトシさんにかわいがられてからが始まりじゃないですか。『何やってんだ! 若林!』って。『俺から質問とかしろや!』」と。

それでもそんな若林は、タカトシにとっては「なんか気になる」存在で、不器用な感じも含めてかわいがられていたという。若林「昔の自分がたまにいますよね。人見知りでちょっとセンスあると思われたくて、スタジオとギアが噛み合ってないヤツ。優しくしたくなりますね。わかるよって(笑)」。

タカトシと芸歴もあまり変わらない中川家ややすよ・ともこがNGK(なんばグランド花月)の看板として活躍しているのを見て「リアルに看板っていう生き方が近くにできた」と言うタカトシ。先日の『ロンハー』でもブラマヨが活動の軸をNGKに据えていると語っていたように、想像以上に吉本芸人にとってNGKというのは大きな存在なんだなと思う。

昨年の自粛期間中も多くの芸人がYouTubeを始めているのを見て「どうする?」と相談したが、出た結論は「YouTube、俺らわかんねぇから漫才つくろうよ」。カッコいい。

『ザ・ノンフィクション』

「切なくて いじらしくて メチャクチャなパパ」と題した、晩年の立川談志の姿を描いたドキュメンタリー。

マネージャーで息子の慎太郎(途中からは談志自身も)が、1999年から亡くなる2011年まで12年にわたりカメラを回しつづけ、そのテープは750本1000時間に及ぶ。森繁久彌の股間を触ってふざけている場面など、著名人との交流はもちろん、孫と戯れる姿までなかなか観ることのできない映像ばかり。

1997年にがんに侵された談志は、日に日に身体の衰えに直面していく。2004年ころから夫婦ゲンカで自宅を飛び出し、2年近くかつて住んでいた部屋でひとり暮らし。老いと孤独に苛まれ、自撮りするカメラに向かって「生きていくっていうのはツラいなあ」と嘆く談志。自分の落語にも納得がいかない。

「初めての老いに対する狼狽っていうかな。もっと具体的に言うと、立川談志であろうとするために肉体が嫌がっている」「まわりは『枯れてきましたね』なんて。枯れたなんて嘘に決まってる」と談志流の言い回しで娘・弓子に弱音を吐く。

今回のドキュメンタリーの中でとりわけ印象的なのが、「ガレージセール」で色紙に言葉を書いて売っていたシーン。「“まずあきらめな” 人生そっから始まる」と書いた色紙を買ったひとりの青年の顔を見た談志は「どこか体悪いのか?」と尋ねる。肝臓が悪いと答える青年。もう先が長くない様子。

「まだやりたいことがある」と言う青年に「それを『未練』っていうんだ。未練で生きてるんだ。俺なんか未練が少なくなったけど、それでも生きるためにどっかで未練を探してるんだよ」「ヤケになってもいいよ。飲みたきゃ飲めよ。だけど生きなきゃならないんだよ」と言って、自ら手を差し出し強く握手する談志。

そして「待て」と言ってもう1枚色紙を取り出し、筆を動かす。

「人生なんて残酷なものさ 仕様がねぇぢゃないか 叫べよ」

それは自らに言っているようだった。


明日観たい番組:『有吉の壁』『水曜日のダウンタウン』『あちこちオードリー』ほか

『有吉の壁』(日テレ)「きつねの壁を越えろ!巨大モールで音ネタ選手権」。

『水曜日のダウンタウン』(TBS)「落とし穴に落ちたのに一向にネタばらしが来ないまま日が暮れたら正気じゃいられない説」。

『あちこちオードリー』(テレ東)に小堺一機&関根勤。

『お笑い実力刃』(テレ朝)「若手実力刃 お笑い二刀流SP」。

『それって!?実際どうなの課』(日テレ)「春日・人間の限界に挑戦」。

『まんが未知』(テレ朝)ザ・マミィ×Gino0808。

『空気階段の空気観察』(テレ朝)「外国人スナックの空気観察」。

『ぺこぱポジティブNEWS』(テレ朝)に滝沢カレン。


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    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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