活動期=年齢
電脳少女シロは誕生日が2017年8月12日。チャンネルに自己紹介をアップした日になっている。これは彼女がバーチャルな電脳の少女で、人間ではないから。そのため見た目は高校生くらいの女の子ではあるものの、実年齢は現在4歳だ。
VTuber慣れしていると受け入れやすい話題ではあるが、知らない人からしたら理解のできない話。彼女はテレビ番組『超人女子戦士 ガリベンガーV』にレギュラー出演しており、バイきんぐ小峠英二とよく会話をしている。彼女が年齢を1歳だ2歳だと言うたびに、小峠英二が「ふざけてんじゃねぇよ!」と全力でツッコミを入れるのはおなじみのシーン。
AIであるキズナアイは2016年6月30日生まれ。ただこれは「自我が芽生えた瞬間」の話なので、正確な年齢は「わからない」とインタビュー(『PANORA』2017年02月15日)で述べていた。見た目年齢は自称16歳。これも「それぐらいの方が受けがいい」という理由。一応「彼女」ではあるものの、AIなので性別も曖昧だ。
活動開始時が誕生日になるのはこのようなAIなどのSFスタイルが多い。バックボーンにどういう流れがあるかが重要な形態だ。
世界設定の交差
VTuberは盛んにコラボを行っているが、お互いの世界観を侵食しないのが暗黙のルールだ。たとえば1000歳越えのVTuberに対して10代のVTuberが年下として振る舞わないといけない、ということはない。年齢を取る組と取らない組がコラボすると次の年には1歳離れてしまう。そこは指摘しても仕方がない。
それぞれ年齢の概念がまちまちな並行世界なのに同じ場所に集結できるのが、VTuberの混沌としたおもしろいところだ。各々の物語はいったん置いておいて集合する、というのはマンガや小説などの虚構のクロスオーバーでも手間がかかること。しかしVTuberなら同じ画面に並べば、それでクリアだ。
今後一般的にアバター化が進んでいったら、さらに年齢は曖昧になるだろう。ただこれはすでに起きている話。インターネット上で、誰が何歳かなんて普通の人間でも大半がわからない。
表現活動を見てもらう際に作者の年齢のバイアスがかからなくなるのは、VTuberの強みだ。一方で年齢プロフィールを付加して、バイアスを意図的にかけるのもコンテンツの表現になる。表現の幅を広げるための手段として、VTuberはまだ可能性を秘めている。
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