「イジれないスキャンダルペア」スピードワゴン小沢が発表した芸人ふたりの共通点(てれびのスキマ)


テレビっ子のライター“てれびのスキマ”が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日欠かさず更新中。

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『テレビ千鳥』

特別編として「芸人ポーカーGP」で1時間。

前回王者の麒麟・川島は、今回の出場メンバー(狩野、山内、濱家、塙、小沢、ケンコバ、川島)を「内村さんとはよく見るけど南原さんとは絡んでんの見ない芸人」とさっそく“役”をつける。

1回戦で小沢は、コウメ太夫、ノンスタ井上、井戸田、せいじ、大悟と一見なんの脈絡もない5人をそろえる。それを最初のふたりとあとの3人で分け、「イジっちゃいけないスキャンダルペア」「イジっていいスキャンダル3」のフルハウスに。美しい。

一方、前回「ニス(ニスを塗ったように顔がテカテカになっている写真)」を集め、ひとりだけ普通のポーカーのようになっていた山内は、今回も「メガネ」のふたりを残して3枚チェンジすると、柴田、ミキ昴生、そして最後にですよ。を引き当てる「雀鬼」っぷり。大悟「あとひとりであの名前出るの一番おもろい」。

この「メガネ5」になす術なく、前回王者の川島が初戦敗退。

さらに2回戦でも今回、小沢の影がかかった写真のおもしろさにより生まれた「シャドウ」を集め「お笑いの脳」をまったく使わず勝ち進んだ山内が、決勝で小沢と対戦。そのふたりを見て「『われめDEポン』の顔してる」とケンコバ。

役がつきそうにない山内に対し、小沢は山内がこれまでやってきたように「シャドウ」を集め出す。これに「自分と戦ってるみたいだ!」「最終回にふさわしい!」「『嘘喰い』の最終回!」とガヤ。ケンコバ、川島、千鳥がいるからやたら実況ガヤがおもしろい。

山内は「この戦い方しか知らない!」とかすかに残った「メガネ」に勝機を賭け、「メガネ」を2枚残してチェンジ。だが、「史上最悪のカード!」と言われる三四郎・相田や「ザコカード」ネゴシックスしか来ない。

「お笑いの脳を使わない」という選択をした山内も含め、その場をいかに解釈してお笑いにするかという芸人たちの「お笑いの脳」のすごさを見せつけられた1時間だった。

『まんが未知』

クイズ作家の日高大介と矢野了平が考えてきた原作は「30日連続正解すればどんな願いも叶うというクイズ」に挑戦する高校生3人組の「青春クイズストーリー風マンガ」。だが、普通のクイズと違うのは「クイズで答えたものが概念ごとこの世から消えていく」という仕掛け。

『神さまの言うとおり』の藤村緋二がその原作をもとに完成させたマンガのタイトルは『    』。もちろん、作中で「タイトル」が答えになるクイズが出題されたのだろう。

完成したマンガを読んでいるシーンでは、通常、ハライチ岩井と花澤香菜が画面下に映っているが、15日目のクイズで「岩井勇気」と答えるコマ以降、さりげなく岩井が画面から消える洒落た演出。

最後の30日目のクイズはこれ以上ないイジワルな問題。読み終わり「怖ぁー!」と叫ぶ岩井に「え? わかんないです! 岩井さん!」と花澤は困惑。岩井「あ、ちょっと謎解き向いてないです、あなた(笑)。オシャレな終わり方してるわー!」。

本当にマンガから番組演出まで全編さりげなく洒落ていた。


明日観たい番組:『99人の壁』お笑いSPにアルピー、ウエストランド、岡田圭右など芸人99人が集結!

『99人の壁』(フジ)「芸人99人が集結!秘蔵映像公開!お笑いSP」。

『魔改造の夜』(BSプレミアム)「扇風機50メートル走」。

『さんまのお笑い向上委員会』(フジ)「永野&安村&コウメ太夫クイズ」。

『有吉反省会』(日テレ)にアップアップガールズ(2)。

『アニマルエレジー』(テレ朝)「トタテグモ」「ツノトカゲ」。

『ゴッドタン』(テレ東)「ラジオ芸人サミット」。

『人生最高レストラン』(TBS)にダチョウ倶楽部。

『SWITCHインタビュー 達人達』(Eテレ)に石川直樹×大竹伸朗。

ドラマ『家、ついて行ってイイですか?』(テレ東)スタート。


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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