才能を殺さないために
ルイを脱落させると決めたのは、ほかでもないSKY-HIだ。だけど彼は「ルイを脱落させるのは、下手したら僕が一番嫌でした」と語る。それはSKY-HIがルイの持つ圧倒的な存在感やパフォーマンス能力の虜になってしまっていたからだ。合宿最終審査の結果でも、「(ルイの)順位をつけるとしたら、低く見積もっても5位」というほど評価していた。
それでもルイを外さなければいけなかったのは、ダンスや歌の基礎的な技術が追いついておらず、13歳(合宿時)という成長期ならではの弊害も抱えていたからだ。SKY-HIがこのオーディションを経て作ろうとしているのは、今年中にデビューができる世界に通用するボーイズグループ。
「ステージ上であそこまで人の目を惹きつけてしまうと、現段階でデビューしたときグループに大きな弊害を運んでしまうことになる」と言い、ルイが特別な才能を持っているからこそ、その才能を殺さないために、やむを得ず脱落者に選ぶ判断をしたのである。
また、SKY-HIはルイに対して、危惧していたことがあった。それはルイが、“嫌なことから逃げるために音楽の道を選ぶ”という選択肢を取ってしまいそうになってたことだ。ルイがふと口にした「プロアーティストって、学校にあまり行かないで好きなことだけやれるから最高」という言葉を、SKY-HIは聞き逃していなかった。
「プロのアーティストとしてやるということは、自分のパフォーマンスの責任者になるということ。学力が高い必要はないけれど、考える力が高い必要は絶対にある。学校の中でしか学べないことはないけど、学校の中で学べる考える力や人に伝えていく力は大きいし、嫌なことからもちゃんと学べる人間になって、アーティストとして羽ばたいてほしい」
若いころから芸能界に身を置いてきた先輩として、BMSGの代表として、ルイというひとりの少年の人生を考え抜いた上での決断だったのだ。
手書きの誓約書
「2次審査で初めてルイを見たときから、ひと目惚れ、ひと聴き惚れでした。クリエイティブ審査を経てから、今まで持っていた才能に火がついたように輝きを重ねていって、本当に虜になってしまった。BMSGからデビューを一緒に目指してくれませんか」
この“脱落”には、つづきがあったのである。SKY-HIの手には、手書きの誓約書。今回のオーディションでは脱落という選択をせざるを得なかったが、運命を共にする一員としてルイに声をかけた。
「ひょっとしたら1年後かもしれないし、2年後になってしまうかもしれない。だけど、必ずいいかたちでデビューできるように必死でがんばるし、それまでの間も何かできる活動がないか考えつづけます。世間一般に言う練習生なのかもしれないけど、もしよかったらよろしくお願いします」
BMSG所属という話をSKY-HIから直接持ちかけられたルイに対し、「すげえよ」「脱落じゃないよ」「スカウト!」と声をかけるボーイズ。当のルイは複雑そうな表情を浮かべながら、「誓約書をもらってありがたいんですけど、率直に言うとすごく悔しい。でも、絶対にデビューして、ビッグなアーティストになって、みんなを驚かせたいです」と闘志を燃やした。
次回、最終審査の内容が明かされる
7月30日に放送される#18では、2度目の合宿に挑むボーイズの様子が届けられる予定だ。最終審査の内容とは、そして「クリエイティブ審査NEO」とはなんなのか。8月13日のデビューメンバー発表に向けて、さらに加速する展開に刮目してほしい。
【『THE FIRST -BMSG Audition 2021-』#18放送&配信予定】
■2021年7月30日(金)朝8:00~『スッキリ』(毎週月~金曜朝8:00~10:25、日本テレビ系)
番組URL:https://www.ntv.co.jp/sukkiri/
※放送日時変更の可能性あり
■7月30日(金)20:00~『Hulu』
番組URL:https://www.hulu.jp/the-first-bmsg-audition-2021
関連記事
-
-
天才コント師、最強ツッコミ…芸人たちが“究極の問い”に答える「理想の相方とは?」<『最強新コンビ決定戦 THE ゴールデンコンビ』特集>
Amazon Original『最強新コンビ決定戦 THEゴールデンコンビ』:PR -
「みんなで歌うとは?」大西亜玖璃と林鼓子が考える『ニジガク』のテーマと、『完結編 第1章』を観て感じたこと
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会『どこにいても君は君』:PR -
「まさか自分がその一員になるなんて」鬼頭明里と田中ちえ美が明かす『ラブライブ!シリーズ』への憧れと、ニジガク『完結編』への今の想い
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会『どこにいても君は君』:PR -
歌い手・吉乃が“否定”したかった言葉、「主導権は私にある」と語る理由
吉乃「ODD NUMBER」「なに笑ろとんねん」:PR