「人生捨てたものじゃないと思えた」とSKY-HIが漏らした15人のパフォーマンス【『THE FIRST -BMSG Audition 2021-』レポート#11】

2021.6.17

文=坂井彩花 編集=森田真規


SKY-HI(スカイハイ)が率いる会社「BMSG」が仕かけるオーディション『THE FIRST』。その模様を追いかける番組『THE FIRST -BMSG Audition 2021-』の第10回では、悪戦苦闘しながらもクリエイティブ審査へ挑むチームBの様子が放送&配信された。

そして、6月11日に公開された第11回では、チーム内で10歳の年齢差がありながらもクリエイティブファーストを追求するチームCのパフォーマンスの様子が到着。順調な滑り出しを切ったかのように見えた5人だったが、それぞれが葛藤を抱えていた。

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審査ポイントは、音楽との心の距離

用意されたトラックに、歌詞やメロディー、振り付けを考える“クリエイティブ審査”。一般人からすると何が目的かわからないハイレベルな要求だが、そこにはSKY-HIの「音楽との心の距離の近さを見たい」という狙いがあった。教わったことを覚えて発表するボーイズグループも世の中にはごまんといるが、SKY-HIが目指すのは“音楽ファースト”なボーイズグループなのだ。SKY-HIは、この審査を通して「いかに自分の感情や決意を音楽に乗せて表現できるか」ということを確認したかったという。

先にパフォーマンスの終わった、チームA・BについてSKY-HIは次のように語った。
「チームAが素晴らしかったのは、常に音楽としていいものを作ろうと考えていたところ。自分が目立ちたいという気持ちを忘れるくらい、みんなでいい曲を作ってパフォーマンスをしようという気持ちが中心にあり、素晴らしいステージだった」

チームAを絶賛する一方、チームBについては「スタートの段階から“いい音楽を作ろう”ではなくて“課題を期限までにクリアしよう”みたいな意識になってしまっているのが少しだけ残念だった」と厳しい表情を浮かべる。さらに、「もともとチームBは、歌においては一番技術が高い人が集まっている。みんなの声質や声域のいい部分に自分たちが気づけていたら、また違ったパフォーマンスになっていたと思う」とつづけた。

ようやく立てたスタートライン

そして審査のトリを飾るのは、ルイ、レイ、シュント、タイキ、ショウタからなるチームCだ。SKY-HIも「3次審査で圧倒的な個性を出している人が多いので、登る山の見極めさえ間違えなければ、ものすごくカラフルな楽曲が生まれると思う。正直、一番期待している」と、胸の高鳴りが抑えられない様子だった。

走り出しこそ順調だったが、チームCのメンバーはそれぞれの課題と向き合っていた。焦りからまわりが見えなくなっていたのは、最年少のタイキだ。曲ができ上がってもいないのに「みんなできたから本気で立って歌いましょう」と促したり、チームで話し合いをしているときに自分の世界に入ったり。自分のことで頭はいっぱいになってしまい、気持ちだけが前へ前へと突っ走ってしまっていたのである。3次審査でリーダーシップを褒められたからこそ、「自分がなんとかしなきゃ」という想いと、「ここで3人も落とされる」という焦燥感の狭間に揺れていた。さらに、同世代のタイキとルイは仲がよ過ぎるゆえにふざけてしまったり、話を聞いていなかったり、なかなか練習に集中できなくなっていたのだ。

このままではよくないということで、ショウタとシュントを中心に緊急ミーティングを実施。ショウタが先陣を切り、「わりと気が抜けている瞬間が多いから、そこを引き締めたい。プロ意識というか。オーディションにどういう気持ちで臨んでいるのか見直したほうがいい」と切り出した。シュントも「この合宿でデビューがかかっている。熱量がバラバラになるだけで、チームとしての一体感もなくなってきちゃう」とつづける。

最年少ふたりにとっては大きな転機となったようで、タイキは「まわりの人を気にかけるようにしたい」と口にし、ルイも「ふざけるときはふざける、やるときはちゃんとやる」と決意を新たにした。翌日のレッスン室には、真剣に練習へ取り組むルイとタイキの姿があった。

ルイ
レイ
シュント
タイキ
ショウタ

未経験者、レイの葛藤

歌の基礎練習の際、大きな不安を抱えていることをボイストレーナーの蟻先生に見抜かれていたのがレイだ。歌・ダンス共に未経験で、ほかの参加者に比べてスキルが足りないことを、彼はずっと不安に思っていたのである。蟻先生から「自信のなさが目に出ちゃう」と指摘されると、思わず涙をこぼすレイ。そんな彼に対し「この合宿が終わるころには、めちゃくちゃいい男になってるから。原石なんだから、あなたは」と、寄り添うような口調で蟻先生は激励を贈った。

せきを切ったように、「技術的に大丈夫かなって、ずっと心配だった」と語り出すレイ。そして、「音楽をやって、身体を動かして、声を出してっていう歌とダンスが、楽しいことから楽しくないことになってしまっていた。本当はオーディションに受かりたい気持ちが強いのに、目を逸らしている自分がいた。もっと音楽を楽しみたい」とつづけた。歌とダンスを楽しむことが自信へつながることを、レイは完全に思い出していた。

SKY-HI、ステージ上から激励


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ライター_坂井彩花

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