ひょっこりはん|正田真弘写真室「笑いの山脈」第3回

ひょっこりはん|正田真弘写真室「笑いの山脈」第3回

文・撮影=正田真弘
編集=竹村真奈村上由恵


カメラの前に立ちはだかり、ネタの瞬間ものすごい存在感でエネルギーを放出するお笑い芸人。その姿はまるで気高い山のようだ。敬愛するお笑い芸人の持ちネタをワンシチュエーションで撮り下ろす、フォトグラファー正田真弘による連載「笑いの山脈」。本業はポカリスエット、カロリーメイト、どん兵衛、Netflixなど見たことある広告をいっぱい撮っている人。


ひょっこりはん「ひょっこりから巡る観念」

ひょっこりはん|正田真弘写真室「笑いの山脈」第3回

撮影は2月下旬。

ヒリヒリするような冬の朝に、スケスケなところからひょっこり。

おなじみのこの姿から膝の柔らかさと指先からかわいらしい品のよさが伝わってくる。

そういえば、『ひょっこりひょうたん島』の作者の一人、井上ひさしの言葉にこんな有名な一節が。

「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく」

なるほど。この”おもしろく”に至るには、前後左右の視点を見つけ出し自問の連続になりそうだ。

さらに言葉はこのようにつづく。

「おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」

あくまでゆかいに。自分との格闘の末に最後は背後から優しく言われているような、旅立ち感。

めぐりめぐってなんでか僕は、この写真を見たら井上ひさしの言葉を思い出すことになりそうだ。


ひょっこりはん
1987年生まれ、滋賀県出身。吉本興業所属。2016年にコンビを解散し、ピンで活動。2017年『おもしろ荘』(日本テレビ)への出演をきっかけに、絵本『ひょっこりはんをさがせ!』(宝島社)シリーズが20万部を超えるなどブレイク。現在、湖池屋のCM「湖池屋STRONG ポテトチップス」に出演中。


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正田真弘

(しょうだ・まさひろ)1977年生まれ。東京造形大学卒業後、石田東氏のアシスタントを経て渡米。2008年、『IPA(International Photography Award)』のセルフポートレイト部門で金賞受賞。翌年帰国して以降は、グラフィック広告、テレビコマーシャル、雑誌連載等、幅広いジャン..