『M-1グランプリ』漫才の“無限の可能性”を魅せたマヂカルラブリー、『敗者復活戦』を「国民最低〜!」で盛り上げたランジャタイ(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2020年のテレビ鑑賞記録。


マヂラブ野田が涙「最下位取っても優勝することあるんで、諦めないでください!」

『M-1グランプリ2020』敗者復活戦

金属バットで始まり、ニッポンの社長で終わるという香盤がそのえげつなさを象徴する敗者復活戦(コロナのため祇園は欠場。残念)。見るからに寒そうななか、史上最高クラスのハイレベルの熱い戦いになった。

その中で僕が特に好きだったのは、コウテイ、キュウ、ゆにばーす。特にキュウは、『ゴリラのあいうえお作文』のネタで「ご覧の皆さんの投票で、リベンジさせてほしい、来年じゃなく今日の決勝で」というこの日だけしか出来ない美しすぎる最後のオチ。ゲストの銀シャリ橋本は「キュウとランジャタイのツーマンライブがあったら、絶対行く」と評す。

ネタ以上に番組自体を盛り上げたのがそのランジャタイだった。順番の抽選からナンチャンの札を仕込み笑いを取りつつ、どういう思考で作ったのかわからないハチャメチャでただただ笑わされてしまう漫才でかき回し、その視聴者からの得点が最下位だと伝えられると「いきますよっ、国民最低~!!」とふざけ倒す。

キュウの清水もなぜか事務所の先輩・長井秀和になりきりコメント。思えば、キュウとランジャタイは元オフィス北野の同門。意外なほど早くこのふた組のツーマンライブ、実現するのではないか。

結果的に復活となったインディアンスは余裕を感じられるほど、伸び伸びと楽しく漫才をしていた印象で自然とこちらも笑ってしまった。

あとはやはり野外での漫才はまわりの音にも左右されてしまうのがかわいそうな気がした。ニッポンの社長はちょうど5時をまたいだため六本木に流れるアナウンスが聞こえてきてしまう。「どう思った? 『夕焼け小焼け』流れてたとき」と陣内。特に触れられていなかったがぺこぱも冒頭、騒音があり、ちょっとリズムを崩したのかもしれない。視聴者票は3位と高かったけど、準決勝で見せたような出来ではなかった。

まだまだ知名度が低いキュウが下位に沈んだのは仕方ないとはいえ、コウテイが6位と伸びなかったのは意外だった。

『M-1グランプリ2020』決勝


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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。