なんばグランド花月の再開に密着『100カメ』で、オードリーがよしもと芸人の強さを語る(てれびのスキマ)


昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、てれびのスキマによる2020年のテレビ鑑賞記録。


若林「日本社会全体の縮図だね。ああいうことが全国で起こってる」

『のぞき見ドキュメント 100カメ』

なんばグランド花月の公演再開の日に密着。芸人たちの楽屋やロビー、制作スタッフや運営スタッフなどが映し出される。それをオードリーがモニタリングしているのが不思議な感じ。出番直前の舞台袖でソワソワして落ち着かないジャルジャル福徳に対し、相方の後藤はギリギリまでかまいたち山内とエアバスケをしながらマイケル・ジョーダンのドキュメントについて雑談している対比がおもしろい。若林「トラベリングかどうかをやってます。俺も観たから(笑)」。

ミキが出番15分前になっても楽屋入りしていないという事態。10分前、ギリギリで到着してもスタッフは咎めたり焦らせたりすることなく、本人たちも慌てる感じもない。きっと、スケジュールをギチギチで入れている芸人が多いから、日常茶飯事なのだろう。スタッフの、お笑い好きな部分とプロフェッショナルな部分がとてもバランスよく両立しているのが観られてとてもよかった。

ロビーでは年の離れた先輩と後輩が話している。たとえばトミーズ雅とかまいたち濱家。雅が浮気話を振ると「全然ないです」ときっぱり答える濱家。もっと遊んだほうがいいんじゃないかという雅にも「もともと1回も浮気したことない。ホンマ、めちゃめちゃ幸せですね、今」と自然体で答える。

こうした光景を見ながら「日本社会全体の縮図だね。ああいうことが全国で起こってる」「こういうのを劇場のロビーとかで経験してるから、いろんな人との絡みがうまいんだろうね、吉本の芸人さんって。年離れた先輩は俺たち避けちゃうもんね」と若林。

「最高で(ものまねタレントの)一木ひろしさんくらい」とつけ加えると、すかさず春日が「“5から4引いて”でおなじみの」と補足。若林「あと“棒線取った”ビトタケシさん(笑)」。

『お助け!コントット』

コント村の4組による番組。今回はメンバーが女装するコントが多め。みんな自然で、特に賀屋の「いそう」っぷりがすごい。最後は生放送でコント。最後に登場した犬のランディがすべてを持っていくほどのかわいらしさ!

『有田ジェネレーション』

滝音、うるとらブギーズ、ニッポンの社長という『キングオブコント』ファイナリストが下克上バトルに挑戦。収録は『キングオブコント』の決勝前。優勝したらこの番組に出てくれなくなるので、先にやってしまおうというもの。ニッポンの社長のケツは愛されキャラのはずなのに、有田から「しないんじゃないの、優勝?」と問われ、「したらどうします?」「ほんまナメてますよね?」などと強めに返し、微妙な空気に。

すると、ひな壇から和田まんじゅうらが「最初、間違えたんだよね、入りを」とフォローされるなど、奇しくも「愛されキャラ」であることを証明していた。

『キングオブコント』でトップバッターだった滝音が、この番組でもトップを務め「今日の収録の流れを決めた」と評価された。MC陣は、秋定の独特なふわっとした雰囲気をフィーチャーし、ゲストの麒麟・川島が「この目してるの(ダチョウ倶楽部の)肥後さんしか知らない(笑)」。

レベルの高い蛙亭との対戦は「文句なしで再試合」に。

今日観たい番組:ミキのマネージャー&作家に密着など

『テッパンいただきます!』(フジ)に市川猿之助、さらば青春の光・森田。

『ロンドンハーツ』(テレ朝)は「アイツ、語ってたよGP」。

『テレビ千鳥』(テレ朝)は「夜10時台に持っていくのはどれじゃ!!」。

『石橋、薪を焚べる』(フジ)にサンドウィッチマン伊達。

『あちこちオードリー』(テレ東)は名場面集。

『わき役カメラ』(TBS)はミキを支えるマネージャーと作家に密着。



  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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