子を持つ男親に、親になったことによる生活・自意識・人生観の変化を、匿名で赤裸々に独白してもらうルポルタージュ連載「ぼくたち、親になる」。聞き手は、離婚男性の匿名インタビュー集『ぼくたちの離婚』(角川新書)の著者であり、自身にも2歳の子供がいる稲田豊史氏。
第12回は、「ほぼ専業主夫」を自称する50歳男性。結婚してから4人の子供を作ったが、それにはワケがあった。
田野井潤さん(仮名、50歳)は、彼いわく「ほぼ専業主夫」だ。妻の理菜さん(仮名、48歳)の職業は明かせないが、「超多忙で、かなりの高給取り」とのこと。
25年前に出会い、10年間同棲し、田野井さん36歳、理菜さん34歳で結婚。その後、4人の子供を授かった。内訳は取材時点で、中1女子、小5男子、小3男子、小1女子。一家6人で東京都心のマンションに住み、育児の大半は田野井さんが担当している。
開成高校から東京大学の文科一類に進学という、輝かしい学歴を持つ田野井さん。4人もの子供をもうけた上に主夫に転向していることから、よほど子供好きなのだろうと思いきや、むしろ「昔から子供は嫌いだったし、今でも特に好きではない」という。一体、どういうことなのか。
【書籍版の刊行により、この記事の公開は終了しました】
連載「ぼくたち、親になる」書籍化
約1年続いた本連載の書籍化が決定。書籍版では、QJWebで掲載した全13回に加え、書き下ろしのボーナストラックも収録されています。
【連載「ぼくたち、親になる」】
子を持つ男親に、親になったことによる生活・自意識・人生観の変化を匿名で赤裸々に語ってもらう、独白形式のルポルタージュ。どんな語りも遮らず、価値判断を排し、傾聴に徹し、男親たちの言葉にとことん向き合うことでそのメンタリティを掘り下げ、分断の本質を探る。ここで明かされる「ものすごい本音」の数々は、けっして特別で極端な声ではない(かもしれない)。
本連載を通して描きたいこと:この匿名取材の果てには、何が待っているのか?






