BE:FIRSTのRYUHEIが「世界は僕らを待っています」と宣言し、SKY-HIが「今日ですべてが報われた」と出会いに感謝。3万人が“新時代の目撃者”になった『BMSG FES’22』レポート

2022.9.19


SKY-HI、念願の舞台で仲間たちとコラボ

そしてステージにはSKY-HI、JUNON(BE:FIRST)、LEO(BE:FIRST)、Aile The Shotaの「寅年生まれ」の4人が登場し、新曲となる「Tiger Style」。そのままSKY-HIがステージに残り、BMSGへの思いや、エンタテインメントを担う決意を楽曲に込めたメッセージが印象的な新曲「I am」を披露した。

SKY-HI
SKY-HI

そしてステージにはSKY-HIが2014年に結成したハウスバンド「THE SUPER FLYERS」が登場し、「スマイルドロップ」「愛ブルーム」と、ド派手なセッションで観客を圧倒、観客の熱気は最高潮へ。また違った意味で観客を圧倒したのは「何様」だろう。そのシリアスな内容と鬼気迫るパフォーマンスに観客は手を振ることすら忘れ、SKY-HIの「飛べるか!」という言葉があるまで、魅入られたように彼を見つめる姿は、SKY-HIのライブならではの光景だ。

SKY-HI
SKY-HI

そして「Double Down」で発射された水しぶきで、観客同様びしょ濡れになったSKY-HIは、Aile The Shotaを呼び込み「Bare-Bare」、RANを迎えてタオルを会場一体となって振った「Tumbler」、スクリーンに写った1年前に撮影されたMVとはティーンエイジャーチームの顔つきとパフォーマンスがガラッと変わったことも印象的な「14th Syndrome feat. RUI, TAIKI, edhiii boi」、REIKOのソウルフルな歌声が会場に響き渡る「One More Day feat. REIKO」と、コラボ楽曲を連続披露し、この日のフェス感をより高めていく。BMSGの結成直後に発表され、MVは富士急ハイランドで撮影されたことからも、楽曲自体がこの日のフェスへの伏線でもあったNovel Coreとの「SOBER ROCK -Remix- feat. SKY-HI」では、SKY-HIとNovel Coreが目を合わせながらパフォーマンスを展開。その友情の深さと、有言実行ぶりを感じさせる。

REIKO
REIKO

「昔は誰も認めてくれないと思っていたときもあった。でも今日ですべてが報われた気がする。あなたたちと出会えて本当にうれしい。命を賭けて俺がお前を応援するぜ!」とオーディエンスに呼びかけ、SKY-HIパートのラストは「To The First」のパフォーマンス。人差し指を立てたSKY-HIにピンスポットが当たり、その姿に大きな拍手が巻き起こる。

SKY-HI
SKY-HI

“新章突入”圧巻のパフォーマンスを見せたBE:FIRST

その拍手に送られるようにSKY-HIとTHE SUPER FLYERSがステージをあとにすると、明かりの落ちたランウェイにはBE:FIRSTの7人の姿が浮かび上がる。そして曲のラストバース「その炎を燃やせ」という言葉をJUNONが受け継ぎ、BE:FIRSTのライブは「Shining One」で幕を明け、横一列に並んだメンバーも、高々と人差し指を掲げた。

BE:FIRST
BE:FIRST

「もう新人アーティストとは言わせません! 新章突入の目撃者になってください!」というRYOKIの言葉から、ヘヴィなビートとRYOKIとSOTAのラップの絡み合いも印象的な「Move On」、JUNONとRYUHEIのアーティストとしての著しい成長を感じる「Betrayal Game」、深みと芯を増したSHUNTOのヴォーカルと、「他人に価値を決めさせやしないぜ」というLEOのメッセンジャーとしての魅力、そしてそれらを統合させるようなMANATOの伸びやかなフックが響く「Scream」とライブは彩り鮮やかに展開。

「いろんなフェスで披露させていただきましたが、このBMSGフェスで一番盛り上げましょう!」というMANATOの言葉につづいて、UKのプロデューサーであるジョナス・ブルーとのコラボ曲「Don’t Wake Me Up feat. BE:FIRST」、そしてライブ初披露の「Message」では再びトレーラーに乗り、感慨深げに会場の観客に視線を合わせながら歌う7人の表情が記憶に残る。

特性のトレーラーで会場を一周するBE:FIRST
特製のトレーラーで会場を一周したBE:FIRST

「僕らを信じてください。皆さんがいれば僕らは怖くない。世界は僕らを待っています」というRYUHEIの言葉と、「本当に夢に見たこの場所に、現実にここに立てているのは、一歩踏み出した僕と、導いてくれたファン、そしてスタッフのおかげだと思います」と感謝を口にするJUNON。そして「Grateful Pain」の曲間では、「僕たちじゃなきゃできない挑戦をやっていくので、僕たちについてきてください」と涙を堪えながら話すSHUNTOの言葉につづき、「前が見えないときもあった。でも目の前が真っ暗でも僕らは突き進みます」というSOTAの言葉に、会場全体を輝かすようなスマホライトの光で、観客は応える。

観客のスマホライトが会場を照らした
観客のスマホライトが会場を照らした

そして「一人ひとりが主人公である人生が、こうやって共有できるのが本当にうれしい。BE:FIRST、BMSGのファンの皆さんの人生に寄り添っていきます。また会う日のために」というLEOの言葉につづいて披露された、ストリーミングは1億再生を突破し、現在のBE:FIRSTの代表楽曲である「Bye-Good-Bye」で、さらに会場全体の感情は昂まっていく。

ラストは彼らの原点である正式デビュー曲「Gifted.」。以前の姿よりも確実にビルドアップした、ダンスボーカルグループとしての凄みを見せつけるような圧巻のパフォーマンスで、BE:FIRSTのライブパートは幕を閉じた。

そして再びステージにBMSGメンバー15人が上がり、SKY-HIがそれぞれのメンバーの名前を読み上げ、「これが新章突入!」と宣言。この日のライブ終了後にサプライズリリースされた、BMSGメンバーがユニットの壁を超えてコラボを展開するBMSG ALLSTARSとしての新曲「New Chapter」で、この日のライブを締め括り、楽曲の披露が終わると会場には花火が上がり、この日の成功を祝った。そして会場からの万雷の拍手に送られて、BMSGの15人は手を振りながらステージをあとにした。

SKY-HIが「晴れ男」ぶりを発揮した2日目

そして、台風14号による荒天も予想されたDay2。しかし、開始時には雲の切れ間から日が差すなど、天気も味方しての開演となり、SKY-HIの「晴れ男」ぶりには驚かされた。

Day2のセットリストはDay1を踏襲するかたちで構成され、そこからも今回のライブ、そして楽曲とパフォーマンスに対するBMSGの自信と意気込みが感じられる。また今回のオープニング映像が、18日0時に解禁されたBMSG ALLSTARS「New Chapter」のMVにつながっていたことも明らかになり、謎解きのような展開はリスナーに驚きを与えたことだろう。

Day1と同様、リスナーの心を掴んで離さないエンタテインメント性にあふれた内容で進行していくDay2。同時に、「ずっと前から富士急でフェスをやるのが運命だったんじゃないかと思う。そしてその運命の日が今日だ!」というSKY-HIの言葉や、登場と共に降り出した雨が、パフォーマンスにさらなるドラマティックさを加えたBE:FIRSTのライブなど、同じ構成であっても、「同じ内容」のライブは二度ないと感じさせるような、随所に変化を感じさせたこの日。そのライブは、フルメンバーが登場し、各人のソロパートとユニゾンでのダンスを通して、メンバーそれぞれのオリジナリティとBMSGの絆の深さを表明する「New Chapter」で終幕。SKY-HIがBMSGメンバーの名前を読み上げ、その上で全員で「WE ARE BMSG!」と高らかに宣言し、それにつづいて「今日のMVPはここに来たお前だ! お互い最高の人生を送ろう!」とSKY-HIはオーディエンスに呼びかける。

各日共51曲、そして3時間半以上にわたるライブを通して、SKY-HIの、BMSGの、そして所属メンバーの「イズム」がパフォーマンスとして結実させた『BMSG FES’22』。世界を視野に入れる彼らの目標は、けっして夢物語でないこと、そしてその躍進を確かなものだと感じさせる、感動的なイベントは、こうして幕を閉じた。

『BMSG FES’22』セットリスト(2022年9月17日&18日、富士急ハイランド コニファーフォレスト)
M01.Brave Generation
M02.Brave Generation -BMSG United Remix-
M03.Snatchaway
M04.ナナイロホリデー
M05.Mr. Psycho
M06.PANIC! feat. SKY-HI
M07.JUST NOISE
M08.BABEL
M09.WAGAMAMA MONDAIJI
M10.独創ファンタジスタ
M11.HAPPY TEARS feat. Aile The Shota
M12.THANKS, ALL MY TEARS
M13.118
M14.Anytime, Anywhere
M15.Nightmare
M16.No Cap Navy
M17.Thinkin’ bout you 
M18.常懐
M19.so so good
M20.Like This
M21.IMA
M22.AURORA TOKIO
M23.Tiger Style 
M24.I am  
M25.スマイルドロップ
M26.愛ブルーム
M27.Sky’s The Limit
M28.何様
M29.Double Down
M30.Seaside Bound
M31.Fly Without Wings
M32.Sexual Healing
M33.Bare-Bare
M34.Tumbler
M35.14th Syndrome feat. RUI, TAIKI, edhiii boi
M36.One More Day feat. REIKO
M37.SOBER ROCK -Remix- feat. SKY-HI
M38.カミツレベルベット
M39.To The First
M40.Shining One
M41.Be Free
M42.Move On
M43.Betrayal Game
M44.Scream
M45.Don’t Wake Me Up feat. BE:FIRST
M46.Message
M47.Kick Start
M48.Greatful Pain
M49.Bye-Good-Bye
M50.Gifted.
M51.New Chapter


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