西島大介、自己資金による「完全完結計画」!?『ディエンビエンフー 完全版 13 TRUE END』電子配信がスタート
漫画家・西島大介がいくつかの出版社をまたいで手がけ、2018年に完結したベトナム戦争を描いた大長編『ディエンビエンフー』シリーズ。装丁デザインが統一された同シリーズの「完全完結計画」が、作者である西島の自己資金でスタートする。
写植にまでこだわって「IKKIコミックス」スタイルを継承
漫画家・西島大介の代表作で、複数の出版社を渡り歩いて2018年に完結したベトナム戦争を描いた大長編『ディエンビエンフー』シリーズ。現在、作者・西島大介の個人電子出版レーベル「島島」から、小学館版全12巻(未完)に角川版1巻(未完)を加えた『ディエンビエンフー 完全版』シリーズ全13巻が電子書籍として配信中だ。
この13巻に完結編『ディエンビエンフー TRUE END』全3巻を加え、装丁デザインが統一された全16巻構成の「完全完結計画」がスタート。「完全完結計画」の1冊目として『ディエンビエンフー 完全版 13 TRUE END』が、2021年10月1日に島島から配信された。この計画が完成すれば、角川、小学館、双葉社、3社から刊行されていた『ディエンビエンフー』シリーズを、ひとつの電子出版レーベルで楽しむことができる。
『ディエンビエンフー 完全版 13 TRUE END』は、双葉社のマンガ雑誌『月刊アクション』で連載され、全3巻で完結した『ディエンビエンフー TRUE END』のリニューアル版となる。装幀、本編共に2014年に休刊した小学館「IKKIコミックス」のスタイルを継承し、カバー、目次、奥付などが再デザインされた。
本編の総トビラでは平田弘史による毛筆の題字も復活。さらに、新規に制作した本編のフキダシ内外の写植文字は、双葉社版とは異なる「、」「。」を含む「小学館写植」を完全再現。写植は小学館版の『ディエンビエンフー』連載時と同様に、共同印刷株式会社が手がけた。双葉社版では手描きだったクメール・ルージュの「カンボジア語」のセリフも写植に調整されるなど、今は亡き「IKKIコミックス」への偏執的なこだわりが感じられる仕上がりとなった。
なお、この「完全完結計画」はすべて西島大介の自己資金で制作されているという。続巻『ディエンビエンフー 完全版 14 TRUE END』の配信日は未定だが、「これは戦争です。あるいは趣味です。資金が尽きたらクラファンで軍事援助を募るかもしれません」とコメントを寄せている。さらに西島が運営するFANBOXでは、新たに「男気!軍事支援5000円ヤーボ大佐コース」が開設された。
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