「コロナ騒動」1カ月 見えてきた人間の「業」(中川淳一郎)

2020.3.4

「暴君」ぶりを見せつけたIOC

現在、IOCは、完全に利権団体のような扱いを受けており、信頼感はなくなった。昨年、勝手にマラソンの開催地を札幌に移すなどして、暴君ぶりを見せつけたからだ。

もともと酷暑の7~8月に東京でオリンピックをすることさえ非難されていたのに、アメリカの放送局から得られる巨額の放送権料を守るために7~8月開催に固執した。
10月になればMLBのプレーオフが開催され、NFLも開始しておりNBAも開幕直前という時期にあたる。米スポーツ界においては非常に重要な時期のため、1964年の東京五輪と同じく10月開催、ということにはできなかった。

いかに国際機関とはいえ、結局は各国のお偉いさんが天下ってきたような場合もあるし、そもそも利権狙いの場合も多いだけに賄賂もまかり通っている。今回のコロナの件は多くの日本人に対して国際機関のうさんくささと信頼感の低下を決定づけたといえよう。
その点においては、いちいち「海外ガー!」「国際機関ガー!」といった日本への批判に対して「はいはい。あんたらはもう信用ないからさ」と言う術を学んだといえよう。

人間の「業」が明らかになった

クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」への日本の対応が世界から非難されているが、正直、あれはアメリカの会社が運営しており、イギリス船籍なのだから両国に対応を丸投げしてもよかったのだ。横浜に停留したから日本政府が検疫等の対応をしたものの、今となっては自国民だけをさっさと引き取って隔離し、給油だけはしてあげる、でもよかったのである。

クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」は米国プリンセス・クルーズが運営

コロナ騒動によりこれまで安倍政権支持だった保守派もついに政権批判を展開し始めた。欧米におけるアジア人差別も苛烈を極めており、マスクの買い占めや転売騒動なども起きている。民間企業もリモートワークの推進を始め、イベントは軒並み中止となった。この1ヶ月で世の中は随分変わってしまった。若干騒ぎ過ぎのような気もするが、人間の「業」を理解できた1カ月だったともいえる


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