SNS時代にあって、災害、感染症など有事のたびに問題になるのが、デマ、フェイクニュースだ。新型コロナウイルス関連の話題がネットを席巻するなか、不安に駆られた人々による「買い占め」などの混乱も起きている。
いまだ収束の糸口が見えない「コロナ騒動」、ネットニュース編集者の中川淳一郎さんは「この1カ月で世の中はずいぶん変わってしまった」と述べる。
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続出するデマ、フェイク、陰謀説…
新型コロナウイルス関連の話題がネットを席巻しているが、このたび、品不足になっているのはマスクである。つづいてトイレットペーパーも品不足となっているそうだ。「トイレットペーパーがマスクと同じ材料のため品薄になる」といったデマがネットで蔓延(まんえん)したことも影響しているという。
こうした有事の際、ネットの一部情報は本当に役に立たない。いたずらに不安を煽ったり、過度な消費行動を招いたりする。私が編集しているサイトにも、数々の陰謀論が読者から寄せられており「この件の裏側には中国による○○といった策があり、これによって世界が危機に陥っているのです!」といった説も。
東日本大震災のときも真偽不明の情報が飛び交い、パニック状態となる人々が続出した。今回も同様の事態になっているといえよう。
1月末以降、ネット上の話題はコロナに完全にもっていかれた感がある。その他のニュースのPVが激減しており、正直、私のようにストレートニュースを出すわけではないウェブサイトの運営者は厳しい状況にある。
なぜトイレットペーパーを買い求めるのか?
さて、トイレットペーパー品切れの元祖は1973年のオイルショックである。あの時は石油価格の上昇とトイレットペーパーの原料不足の関連性が取りざたされ、人々がトイレットペーパーを買い漁った。東日本大震災のときもなぜかトイレットペーパーが品切れとなる事態になったが、ネット上では、「なんで有事の際にトイレットペーパーをみんな欲しがるの?」といった声があった。
それに対し、「有事の際はうんこがたくさん出るのです」との書き込みがあったことを思い出す。もちろんこれは冗談ではあるものの、今回のコロナ騒動でも「巣ごもり消費」が取りざたされており、トイレットペーパーに加え、カップラーメンやレトルト食品が売れに売れているという。
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