「わざとぶつかる」行為は“犯罪”だ(僕のマリ)

2021.6.4


わざとぶつかる」行為は“犯罪”だ

実際に、昨年JR蒲田駅で女性を狙いわざとぶつかった男が、暴行の容疑で逮捕された。若い女性を狙って体当たりを繰り返していたというこの犯人は、「わいせつ目的」だったという。

「被害を訴えられないようにやる方法」として「ぶつかること」を選んだというのだから極めて卑劣であり、改めて犯人に対して怒りが湧く。動機は何にせよ、「わざとぶつかる」行為が犯罪であることは広く認知されてほしい

 また、「わざとぶつかってくる人をやっていた」という元当事者による告白ブログを読んだ。

彼は30代の男性で、仕事でのストレスが重なり、鬱憤を晴らすように女性にぶつかるようになったという。お年寄りは大怪我や死亡につながると怖いので、若い女性やベビーカーを押している人を狙ったと記述しており、やはり確実に「相手を選んでいる」のだと思った。

ぶつかってくる人も、痴漢と同じように、大人しそうな人や小柄な人を狙っている。ブログの男はある日ぶつかった女性に追いかけられ、罵声を浴びせられたのがきっかけで一切やめたのだという。

「ぶつかってくる」男性は確かに脅威だが、蓋を開けてみれば自分の感情をうまく処理できないだけの小心者なのだ。

ぶつかってくる人の“心の闇“にも眼差す社会が必要

 被害を減らすには、まず「わざとぶつかってくる人がいる」という事実を認知してもらうことが大切だと思う。混み合う駅構内ではぶつかることもあると思うが、正面を向いている者同士がぶつかるかたちで身体に触れるのは不自然だ。

当事者たちが「こんなことなんかで」と思わずに、身近な人でもいいから「こういうことがあって」と知らせるだけでも違うだろう。もちろん駅員さんに通報してもいい。

もし、自分の大切な人が駅で理不尽な暴力に晒されていたらどうだろうか。想像してみてほしい。大人しそうな人が、大人しくあってはならない瞬間もある。どんどん声を上げて、「してはいけないこと」を示してゆくのが大事だろう。もう黙ってはいられない。

何事も自分と無関係と思ってはいけないと思うと同時に、ぶつかってくる人の心の闇にも眼差す社会が必要だと感じた。憂うべきはなんだろうか。 


この記事の画像(全1枚)


関連記事

この記事が掲載されているカテゴリ

Written by

僕のマリ

(ぼくのまり)1992年生まれ、物書き。犬が好き。2018年、短編集『いかれた慕情』を発表。ネットプリントで印刷できるエッセイをたまに書いている。

CONTRIBUTOR

QJWeb今月の執筆陣

酔いどれ燻し銀コラムが話題

お笑い芸人

薄幸(納言)

「金借り」哲学を説くピン芸人

お笑い芸人

岡野陽一

“ラジオ変態”の女子高生

タレント・女優

奥森皐月

ドイツ公共テレビプロデューサー

翻訳・通訳・よろず物書き業

マライ・メントライン

毎日更新「きのうのテレビ」

テレビっ子ライター

てれびのスキマ

7ORDER/FLATLAND

アーティスト・モデル

森⽥美勇⼈

ケモノバカ一代

ライター・書評家

豊崎由美

VTuber記事を連載中

道民ライター

たまごまご

ホフディランのボーカルであり、カレーマニア

ミュージシャン

小宮山雄飛

俳優の魅力に迫る「告白的男優論」

ライター、ノベライザー、映画批評家

相田冬二

お笑い・音楽・ドラマの「感想」連載

ブロガー

かんそう

若手コント職人

お笑い芸人

加賀 翔(かが屋)

『キングオブコント2021』ファイナリスト

お笑い芸人

林田洋平(ザ・マミィ)

2023年に解散予定

"楽器を持たないパンクバンド"

セントチヒロ・チッチ(BiSH)

ドラマやバラエティでも活躍する“げんじぶ”メンバー

ボーカルダンスグループ

長野凌大(原因は自分にある。)

「お笑いクイズランド」連載中

お笑い芸人

仲嶺 巧(三日月マンハッタン)

“永遠に中学生”エビ中メンバー

アイドル

中山莉子(私立恵比寿中学)
ふっとう茶☆そそぐ子ちゃん(ランジャタイ国崎和也)
竹中夏海
でか美ちゃん
藤津亮太

QJWebはほぼ毎日更新
新着・人気記事をお知らせします。