「逆ナンギャルの背後には…」かが屋・加賀&放送作家・白武ときおの【エロ自由律俳句|第6回前編】ゲスト:ママタルト檜原


白武の4句「偶然は作れる」

【白武の句①】
感知式照明が応援するように消えた

感知式の照明がある部屋で、もうすぐモーションかけるぞ、みたいなときにファっと照明が消えたことがあるんですよ。「え? 照明も応援してくれてんじゃん」っていう句です。

けっこう白武さん次第な気がしますけどね(笑)。でも自分の意図じゃないっていうのはやっぱりいいですよね。

そうですね、言い訳になるというか。

エッチですね。

感知式照明に住んだことがないんであれですけど。

できますよ、電球変えたりすれば。

そっか、偶然が起きないんだったら作っちゃえばいいんですね。

偶然は作れる。

エロ自由律俳句の表紙に「偶然は作れる」いいですね。

熱く語り合う白武と檜原(ママタルト)

【白武の句②】
サービスエリアの食べ物をかじりあう

サービスエリアのものって手に持つものが多いから、そんな意識してない子でも「食べる?」って気軽に言い合ったりするシーンが多い。サービスエリアはとっても素敵な場所だなと。

車を運転しないので、大人になってサービスエリアに行ったことがないですね。サービスエリアみたいな場所ってないですか? お祭りとか?

お祭りも、肉串とかバナナとか手に持つ食べ物を売ってますね。 

僕、お祭りで売ってる肉串が世界で一番大好きなんですよ。ちょっと遠い池袋の神社で串焼きを買って、家でチンしてご飯に乗せて食べようと思ってカバンに入れて帰ったんです。そしたら肉串からびっくりするくらい汁が出て、電子タバコがびしょ濡れになりました。肉串にはそんな思い出があります。

これ肉串の句じゃないですよ?(笑)

そこに女性がいれば一緒にかじりあって食べれたのに、僕はひとりでお祭りに行ってしまったんで。

なるほど、エロのチャンスを逃してしまったということですね。

【白武の句③】
海での写真をヘッダーにしている

これは女の子と海に行って撮ってあげた写真を、気づいたらその人がツイッターのヘッダーにしてるっていうのを見た瞬間の句です。なんて素敵なことを私に言わずにしてるんだという。

これは自分が映ってなくても、景色的なものでいいんですよね。そんなに意味のなさそうな写真でも。

でもわかるよねみたいなことが、シグナルですよね。

僕、年に何回かLINEの友だちはバーと見て、いろんな人のヘッダーが変わってないか時々確認したりしますね。

わかります。背景変わってないかなとか。 

女の子がハワイでジャンプしてるのとかを見るってこと?

そうです。あとひとことを見ますね。ちょっと前までビールのアイコンだったのに真っ黒になって、それがまたラベンダー畑でピースしてるのに戻ってたりとかしてるのを見ると、僕らの知らないところでエッチなことがあったのかなと馳せますね。

LINEの名前がイニシャルのSだけとかだったら大丈夫かな?って思いますね。

わかります。僕、今のLINEは漢字の本名でやってるんですけど、大パーナン時代のころは……

大パーナン時代?

ナンパの最上級の気合いの入った言い方です。

大航海時代みたいに言ってますけど(笑)。

ざらついて行こうぜっていう大パーナン時代に、とにかくいろんな人とLINEを交換してたんですよ。信用に足らない人に本名の漢字を教えたくなかったんで、自然と僕もYOHEIってアルファベットにしていました。

そうなんですね(笑)。

人は異性交遊が盛んになればなるほど、LINEの登録名を本名漢字からアルファベットに、もっと異性交友が盛んになると、イニシャルとか記号だけになっていきます。最後にはドットとか。

確かにいますね。

その経験があって今のLINEは漢字しているんですけど、中学のとき好きだった女の子が黒抜きのハートになってたら、あ、そういうことかって。

【白武の句④】
スパイスのせいでかいた汗

僕、カレーを極めてる女性になんかこう、ぐっとくるんです。なんでそんなスパイスに魅せられてるんだろうって。

最近僕も生姜のハーブティーにハマっているんですけど、喫煙者がタバコの度数をどんどん上げていくみたいに、生姜のハーブティーに生姜パウダーどんどんぶち込むようになってて。

生姜にもそういうのあるんですね。

粉を入れて混ぜたりするのってすごい集中するんですけど、これが自分じゃなくて女性と考えるとその集中の具合は確かにすごいエロいなと。

スパイスから作ったカレーで汗かいてるのにもフェティシズム的な魅力を感じます。もれなくタンクトップですよね。あんなにタンクトップなことあります?

ないですね。

なんでタンクトップなんだろう?

不思議ですね。

後編へつづく

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【連載】エロ自由律俳句
お笑いコンビ・かが屋の加賀翔と放送作家の白武ときお。お互いに自由律俳句が好きで、詠んだ句をLINEで送り合う仲であるふたりが、「エロ」をテーマにした自由律俳句の連載。

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