かが屋・加賀&放送作家・白武ときおの「エロ自由律俳句」再始動!第5回(前編)

文=福田 駿 写真=時永大吾 編集=田島太陽


お笑い芸人・かが屋の加賀翔と放送作家の白武ときおが“エロチシズム”にまつわる自由律俳句を詠み合う企画「エロ自由律俳句」がおよそ2年ぶりに再始動。コロナ禍で生まれた新しいエロチシズムを、前編と後編に分けて互いに10句ずつ詠み合った。

加賀 翔
(かが・しょう)1993年生まれ、岡山県出身。賀屋壮也と2015年に「かが屋」を結成。中国放送『かが屋の鶴の間』レギュラー出演中。

白武ときお
(しらたけ・ときお)1990年生まれ、京都府出身。放送作家・YouTube作家。『みんなのかが屋』『しもふりチューブ』『ざっくりYouTube』(YouTube)、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ)、『かが屋の鶴の間』(RCCラジオ)などを担当。【ツイッター】@TOKIOCOM 【メール】[email protected]


広がりを見せる“エロ自由律”

エロ自由律俳句
かが屋・加賀 翔(左)、放送作家・白武ときお(右)

加賀さん復帰おめでとうございます。

(笑)。もうだいぶ前ですよ?

エロ自由律俳句でしか我々に反応しない人もいると思うので。

エロ自由律俳句で僕らの近況を知ってくれる人がいるんですか?

そのタグでしかつながらない人もいるはずです。

そういえば僕たちラジオでも自由律俳句のコーナーをやってるんですけど、エロ自由律俳句がきっかけでそのコーナーに応募してくれる人がいたんです。間違いなくエロ自由律チルドレンは誕生していますよ。

当たり前にみんながエロ自由律俳句を読む時代になればいいですね。

VRの次がエロ自由律俳句になるように。

メタバース、NFT、エロ自由律俳句。読者投稿も応募して、大イベントにしていきたいですね。

本にしましょう! 海外に翻訳されたりして。

そのあと武道館に行きましょう!

『プレバト!!』でも添削する側になって。

我こそはっていう人もゲストに来てほしいですね。ハードル低いですからエロ自由律俳句は。

今回この句会のために1カ月くらいエロ自由律俳句を考えてるんですけど、「これをエロとして提出するのはウブ過ぎないお前?」みたいなのは多少あります。まだ10代のエロの感じというか。一生懸命がんばってはいるんですけど、全然そういうことがなくて。

実践経験豊富のファイターがいい句を読めるわけでもないですから。

実体験を書くわけじゃないですよね。

そうです。ジャーナリズムだけじゃないですからね。

そうですよね。エロ自由律俳句はガンガン頭の中にある想像で始めちゃっていいので。

かが屋・加賀
かが屋・加賀翔

加賀の5句「雨はエロ自由律の大テーマ」

【加賀の句①】
聴診器でつながって筒抜け

どの状況でもエッチですね。

好きなお医者さんについテンションが上がってしまっている状況でもそうですし、何かコスプレみたいなことをしてるんだとしても。

アイテムによって自分の聴覚を拡張して聞き取る心拍。テンション上がりますね。

聴診器って人体の内側につながるものじゃないですか。だから鼓動が早くなっていること含めいろんなことが何もかも聴診器を通すことでバレてしまうというか。一番わかりやすい臓器、心臓。1句目心臓から入りました。つづきまして、

【加賀の句②】
痺れた足こっそり掴まれる

体に触られている状況なんですけど、それがむやみやたらな接触ではないというか、あくまでも痺れているから触ってるんだよといういたずら心がいいですね。「痺れる」がそもそもエッチですし。

僕は、気になってる子が痺れてる箇所があるって宣言したら掴みにいくっていう縛りで生きています。僕はサディスティックな性質があるので、小学生の男の子みたいにちょっかいをかけちゃいますね。

僕は掴んだことはないです。掴まれてきた人生ですね。

おモテになりますね。

あくまでも気持ちの上ではですけど。掴まれていきたいという気持ちの上では。

僕はそういう負け顔や受けの特性を持ってないのでなるべく掴みにいっちゃいます。

【加賀の句③】
傘盗まれたふりして寄せる

30代ぐらいの、まだお付き合いするかしないかというような状態ですよ。ビニール傘を傘立てに差して、お店に入って。お酒も飲んで、お店出るときに自分の傘がどれかはもちろん覚えています。その上で「あれ、盗まれた」と言ってしまえば、もう絶対に100パー相合傘できますから。

これは、緊張しますよね。

そうですね。演技力が必要ですからね。逆に女性にこれをされたらもう本当に危なっかしいですよ。こういう人が世の中をかき乱してるんだろうなという気がしますよね。

やっぱり雨っていうのはエロ自由律の大テーマですよね。

つづいても雨なんです。こちら。

【加賀の句④】
帰れるくらいの雨で目が合う

別れ際の、この雨は何かの理由になるのかという瀬戸際ですね。土砂降りとかでは全然なくて、別に帰ってしまってもいいくらいの雨が降っていて「じゃあまた」って言うこともできます。そこで帰ってしまうのか、送っていくのかどうなんだという波打ち際をふたりでさまよっている。

素晴らしいですね。そうですよね、私たちは必死に理由を探している。

仕方なければないほどいいですからこういうものは。

【加賀の句⑤】
便座を上げて出てくれた

男の人が、うんちをしたのに便座を上げて出て、あたかも小さいほうをしたんですよみたいな感じのトイレにしておくっていうコントを考えたことがあるんです。そのコントを考えてるときに、中に入ってるのが女性だったらどうなるのかなと思って。居酒屋の男女兼用トイレとかで、ドアの前に男の人が待ってるってことがはっきりわかっている状態。その状態で先に入った女の子が、便座を上げた状態で出てきたとします。それってすごい気遣いというか、先を見る能力がすご過ぎるなという。エロさがないことがエロいというか、ホスピタリティだけでそれをしてしまえるということの素敵さというか……これはエロで合ってますか??

ただ、ものすごい手練れだなと思いますね。

確かに、考えが及び過ぎてる。

同棲経験のある、達人級に気遣いができる女性。ただ僕としては、全部下げてほしいです毎回。気持ちや風水的に……だから合わないなと思いました。僕は何もないです、この女性とのドラマは。

意外性と心の距離にグッとくる白武の句


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福田 駿

(ふくだ・しゅん)1994年生まれ。『クイック・ジャパン』編集部、ほか『芸人雑誌』編集も担当。