神木隆之介「本当はもっとモテたい」世間的イメージからの脱却とコンプレックス

2022.1.7
神木隆之介

文=於ありさ 撮影=須田卓馬 編集=高橋千里


神木隆之介という俳優に、どんなイメージを持っているだろう。

明るい人、爽やかな人、大人しそうな人……。きっと人によってそれぞれの神木隆之介像が思い浮かぶことだろう。

1月7日からWOWOWにて放送・配信を開始する『WOWOWオリジナルドラマ 神木隆之介の撮休』は、複数の監督と脚本家がイメージする神木隆之介の“架空の休日”が描かれている作品。

本作で複数のクリエイターによって描かれた“神木隆之介”を演じた神木隆之介は、世間からさまざまなイメージを持たれることについて、どう感じているのだろうか。彼が抱く憧れの存在や野望について教えてもらった。


本作で出会えた「人が思い描く神木隆之介と、壊したい神木隆之介」

──人気の撮休シリーズの第3弾として『神木隆之介の撮休』が決まったときの気持ちを教えてください。

神木隆之介(以下:神木) まさか僕が有村架純さん(『有村架純の撮休』)、竹内涼真さん(『竹内涼真の撮休』)の次に選ばれるとは思っていませんでしたから、うれしかったですね。

──『撮休』シリーズについては、以前から知っていたのでしょうか?

神木 第1弾の『有村架純の撮休』が発表になったときに知りました。「本人の名前がタイトルなの?」と気になって、詳細を読んで、斬新だなと思いましたね。

俳優さんがお休みをどう過ごすかということにフォーカスしたドキュメンタリーではなく、誰かが思い描く休日っておもしろい発想だなって! ……って言っちゃうと少し偉そうですけど、一視聴者として、おもしろい作品なんだろうなと思いました。

──今作で神木さんが演じたのは“神木隆之介”ご本人だったわけですけど、演じてみてどうでしたか。

神木 脚本家さんたちが、僕に対してどういうイメージを抱いていて、どういうところを壊したいのかというのを知れておもしろかったですね。人に自分の印象を教えてもらうことってそんなにないじゃないですか。

──確かに。抱かれているイメージについて直接話すことってなかなかないですもんね。

神木 もし話すとしても、僕の場合は「大人しいかと思っていたら、よくしゃべる人なんだね」って言われるくらい。でも、今作は「私の中での神木隆之介って、こういうイメージだよ」を作品として提示してくださっている作品なので、それがすごくおもしろかったし、勉強になりました。

「ピュアそう」と言われたら「ありがとうございます!」と返す

──いろんな脚本家の方が描いた神木さんの休日、実際の撮休とのギャップはあったのでしょうか。

神木 各話共に、うらやましくなっちゃうくらい劇的な撮休だったので「こんな撮休あったらいいな」と思いながら演じてました。実際の僕の撮休は、もうのんべんだらりとゲームをやって、1日終わるみたいな感じなので(笑)。

──具体的にどんな過ごし方をしているのか気になります。

神木 14時ぐらいに起きて「まだ14時か〜」と思ってゴロゴロして。「お風呂でも入るか」とお湯をためている間にスマートフォンを見て、ゲームをしていると外が暗くなっていて「あれ? お湯たまってるんじゃん?」と思い出して、やっと行動し始める。それで、ひとりカラオケに行って、ご飯を近場で食べて帰ってきて、終わりです(笑)。

──そうなんですね。第3話ではピュアと見られがち、何歳になっても「神木くん」と言われている……みたいなセリフがあり、印象的だったのですが、子役時代からのイメージがつき過ぎてしまったことに対する葛藤はありますか?

神木 いや、あまり気にしないんですよね。「ピュアそう!」と言われたら「そうですか?」「なるほど!」「ありがとうございます」みたいな。「爽やかだね」って言われたら、「風吹いてます?」ぐらいかな(笑)。

──(笑)。では、作品の中での神木さんのように「実は違うよ」と否定してみたいなと思うことは特にないのでしょうか?

神木 ないですね。たとえば「好青年ですね」と言われて、「いやいや、僕にはもったいない言葉ですよ」くらいの軽い否定をすることはあるかもしれませんが、一生懸命否定することはないと思います。

「どういうふうに見てもらいたいな」というのもないんです。強いて言うなら「おめでたいやつだな」とは思われたいですけど(笑)。


ドラマ『コントが始まる』共演俳優から学んだ「芝居を楽しむ姿勢」

──個人的には、第8話「遠くにいる友人」で、仲野太賀さん演じる子役時代からの友人・吉田健一とのやりとりがすごく好きでした。作中での設定のように、誰かから憧れられるつらさというのはあったのでしょうか。

神木 子供だったから気づかなかっただけかもしれませんが、あまりそこに窮屈さを感じたことはないですね。むしろ「コンプレックスの塊」というセリフに共感できました。

──どんなことにコンプレックスを感じるのでしょう。

神木 まあ……もっと背高くなりたかったですよね(笑)。170センチは超えたかったなって思います。雑誌でいいなと思う洋服を見つけても「モデルさんが着てるから似合うだけで、これ実際に(自分が)着たら違うんだろうな……」って買うのやめますもん(笑)。

でも、期待に応えなきゃと苦しくなるようなコンプレックスはないかもしれません。「遠くにいる友人」での吉田と僕の関係性のように、お互いにコンプレックスを感じながらも、リスペクトして、憧れてるからこそ、噛み合ったり噛み合わなかったりみたいなジレンマはありますけど。

──神木さんがうらやましいと感じる方って、どなたなんでしょう。

神木 たくさんいますよ! 最近だとドラマ『コントが始まる』(日本テレビ)で共演した仲野太賀くんや菅田将暉くんと出会って、すごい大きな刺激をもらえたなと思います。お芝居って、もっともっと楽しめるところがいっぱいあるんだなって思いましたし、すごくうらやましくなりました。そういう意味では「遠くにいる友人」で、僕自身がうらやましいと思っている俳優のひとり、太賀くんと共演できたのはすごくよかったですね。

──どういうところにうらやましさを感じるのでしょう?

神木 なんかすごく楽しそうなんですよね、彼も菅田くんも。お芝居に対して攻撃特化してるんです。やってみた演技が成功したら「いや〜まじよかったね」って、違ったら違ったで「そっか〜、ちくしょー」って笑い合ってる。『コントが始まる』の現場はそういう雰囲気でした。

──聞いているだけで楽しそうです。

神木 その上、お互いのことを尊敬している意思を見せ合いながら、心の中では「こいつよりぶっ込みたい」とか、「あっちが仕掛けてきたら、カウンターを倍にして返してやる」という駆け引きがよく行われていたんですよね。

それをしているふたりがすごく楽しそうで、僕も「その中に入りたいな」と思い、がんばれた作品だったんです。あの姿勢は、今後、僕がほかの作品に参加するときも持ちつづけたいなと思いました。

神木隆之介がモテたい理由「モテは最大の原動力」

──たとえば1日だけ“神木隆之介”という名前を捨てて生活できるとしたら、どんなことがしてみたいですか?

神木 えー! 何しよっかな〜? うーん……顔出しして、ゲーム配信をしてみたいですかね。

──今の神木さんでもできそうですが。

神木 できるんですけど、配信者が神木隆之介だってみんながわからない状況のなかで、もうひたすら感想を言うような理性がない配信をしてみたいんですよ。ゲームの説明とか抜きで「うわ!」「なんでこうなるんだよ!」と感情を垂れ流すような感じの。たくさんの人が観るというよりは、何名かだけが観ているなかで、ただひたすら楽しんでいる配信がいいですね。

──なるほど。先ほど「こういうふうに見られたい」という欲はないとのことでしたが、こういうことをしてみたいという野望はありますか?

神木 山田涼介くんに、自分をかっこよく見せる方法を教えてもらいたい……ですかね。踊りとか含めて。

──なぜですか?

神木 だって、モテたいじゃないですか!(笑) 「モテは最大の原動力」って、僕がドラマ『学校のカイダン』(日本テレビ)で演じた雫井彗くんも言ってましたよ。

──(笑)。高校時代、山田さんがサッカーでシュートを決めると歓声が上がるのがうらやましくて、夜中に3ポイントシュートを練習したという話を、神木さんの25周年 アニバーサリーブック『おもて神木/うら神木』(アスマート)で読んだのを思い出しました。

神木 そうそう! 「あのレイアップシュートよりすごいのは3ポイントしかない!」って思って練習したんですよね。山ちゃん、ここ最近会えていないですし、お仕事も8年くらいご一緒していないので、そろそろ会いたいな〜……。

──そのころから「かっこよく見られたい」という考えは変わらないんですね。最後に、神木さんが考える、モテる人・かっこいい人ってどんなイメージなのでしょうか?

神木 少女漫画に出てくるような、歩くだけで歓声が上がる人ですね。山﨑賢人くんとか、横浜流星くんとか……。僕のまわりって、挨拶しただけでキャーキャー言われるような役をやっている人たちがいっぱいいるんです。いいな〜……僕も少女漫画に出てくるヒーローみたいになりたいです(笑)。

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  • 『WOWOWオリジナルドラマ 神木隆之介の撮休』

    WOWOWにて1月7日(金)放送・配信スタート!
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    【WOWOWプライム】第1話無料放送/【WOWOWオンデマンド】無料トライアル実施中!

    出演:神木隆之介
    安達祐実/成海璃子、藤原季節/MEGUMI、矢本悠馬/長澤樹/木竜麻生、松重豊、大塚明夫、田中要次/萩原みのり、井之脇海、北村有起哉/仲野太賀、坂井真紀/池田鉄洋
    監督:瀬々敬久、森ガキ侑大、三宅唱、天野千尋、枝優花 
    脚本:狗飼恭子、高田亮、篠原誠、ふじきみつ彦、竹村武司、玉田真也、天野千尋、山﨑佐保子、山田由梨

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於ありさ

Written by

於 ありさ

(おき・ありさ)ライター・インタビュアー。金融機関、編プロでの勤務を経て2018年よりフリーランスに。サンリオ・男性アイドル・テレビ・ラジオ・お笑い・サッカーが好き。マイメロディや推しに囲まれて暮らしている。

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