これからのGAG、これからの大宮セブン
──この1年、お三方はネタ作り用の部屋「ヤサ」を借りて、オンラインサロン『ダサ坊のヤサ』もスタートされるなど新たな活動も始めていますが、現在のGAGをご自身ではどう捉えていますか。
福井 僕らはやっぱり第一にキングオブコント優勝を目指していて。最低限、毎年決勝に残らないと世間からの見られ方としてもちょっとしんどいなとは思っています。ただ今年は決勝に行けなかったので、この1年また今までのやり方とは変えていく必要があるのかな、と考えているところです。
ひろゆき KOCの優勝という目標はずっと3人の総意です。部屋を借りたのもオンラインサロンもすべては優勝に向けてのことで。僕個人としては、トリオとしてだけじゃなく自分自身でもおもしろさを追求することが大事やと気づいたのが、正直この1年以内の話なんですよ。だから僕は今、芸歴1年目くらいの気持ちです。そんななかで、オンラインサロンを通じて僕らを一番近くで見てくださってる方が明確になっている状況には非常に感謝してます。
坂本 僕はヤサ(オンラインサロン)がめちゃくちゃ楽しいんですよ。ヤサの活動も、その中でKOCのネタ選びについてファンの方に直接意見を聞いたりとかも、これまでやっていなかったこと。それをやったぶん、優勝への階段を一個登ってると思うんです。決勝には行けなかったけど、個人的にはネタ自体も今までで一番優勝には近づいてると思う。だからまた、来年の優勝に向けていろんなことができたら。今後福井の考えてくれる「新たな戦い方」があるなら、それに乗っかっていきたいと思います。
──来年を楽しみにしています。最後に、これからの大宮セブンはどうなるといいと思いますか?
福井 ジェラードンはキャラクターも強くてすごくおもしろいし、西本くんがKOCで見つかったらバッと売れると思うんですよね。囲碁将棋さんもおもしろいし、後輩みんなから慕われてる。こうなった以上、ポイントは僕らとタモンズ、この2組の浮上。大宮セブンが完全体になるには、この2組の覚醒待ちです。タモンズは今年のM-1できっとやってくれると思うんですけども、僕らが今年覚醒失敗しちゃったので(笑)。また1年かけてもう一度覚醒を目指して、みんなの背中を追いたいですね。
ひろゆき 個々の活躍があっての大宮セブンなので、まずはGAG、そして自分がもっとおもしろくなることが一番大事だと思います。皆さんすごいスピードで駆け上がってパッと集まったときにすごく楽しくて、また離れて個々で頑張ってという繰り返しの中でユニットとして自然に盛り上がったのが今やと思うんです。だから自分もみなさんに振り落とされないように走ることが必要やと思います。
坂本 僕、性格的に今後のこととか考えられないんですよ。さっき言ったように売れたいという欲もなくて、KOC優勝という目標も、売れたいからじゃなくて優勝そのものがしたいだけで。でも福井とかひろゆきの話を聞いてて、「あ、今後もこの楽しい大宮セブンをつづけていくには、売れることが必要なんやな」と今初めて自覚しました。だからサボらずに、全力でがんばります。
GAG
ジーエージー。共に大阪NSC27期。ひろゆき(2021年10月7日、宮戸洋行から改名)と坂本純一のコンビ解散後、福井俊太郎と坂本の組んだコンビにひろゆきが加入するかたちで2006年7月、トリオ・GAG少年楽団を結成。2014年上京、同年大宮セブン加入。2015年、第36回『ABCお笑いグランプリ』優勝。2018年、GAGに改名。トリオならではの、キャラクターと設定に厚みのあるコントは唯一無二。キングオブコントには2009年の第2回からすべて準決勝以上、2017年からは4年連続で決勝進出。福井は声の仕事、ひろゆきはクイズ、坂本はスケボーと、それぞれの趣味や魅力を活かした活動も行っている。