『キングオブコント』決勝のハープ演奏が凄いことになっていた。ザ・ギース高佐一慈が立てた「ハープの誓い」



毎日100個、大喜利に答えるという訓練

──結果、今はピンネタや別のコントにも広がっていますが、最初はたったひとつのコントのためにハープを始めたわけですよね? そのために新しく何かの技能を身につけるって、あまり聞いたことがないです。

高佐 だって労力かかりますもん。無駄ですもんね。僕にはそのへんの損得勘定が欠落しているのかもしれない。練習する労力とかコントにそういうものが乗っかる負荷の心配より、「実際に弾けたほうがおもしろいだろうな」のほうが強いんです。

高佐一慈(ザ・ギース)ハープ演奏『暴れん坊将軍』のテーマ

──高佐さんは練習が苦にならない人ですか?

高佐 そうかもしれないです。コツコツやって、徐々に自分の身についていくことが好きなんでしょうね。

──かなり前ですが、配信番組でダンスを1週間で完コピするというチャレンジもされていましたね。

高佐 今はなきUstreamの配信番組(『ICEMAN SHOW 公開処刑』)ですね。

──コントでもダンスを踊られることがありますが、もともとダンスを?

高佐 21、2歳ごろ、2年くらいダンススタジオに通ってたんです。何か目的があったわけじゃなく、当時組んでいた相方がダンスをやってたんで、ただそのまねをして。

──これもコントの中で吹きこなしていますが、オカリナはなぜ吹けるんですか?

高佐 あれは基本縦笛と一緒なので、縦笛が吹ければ吹けます。

──幕間などでさらっと披露されるパントマイムは?

高佐 大学にパントマイムサークルがあって、そこで。

──ピアノは子供のころから?

高佐 小学校1年から中学校3年くらいまで習ってました。

──マジックはいつごろからですか?

高佐 マジックは子供のころから好きで。親戚をびっくりさせてやろうと思って、簡単なトランプマジックをやっていたんです。ひとりでコツコツやるのが好きなんですよね。だから大人になってからも、マジックの本を買って、誰に見せるでもなく「こういうのがあるんだ」とか、「これできたらいいな」とか黙々と練習してて。あとマジックバーでウェイターのバイトをして、そこに来るマジシャンの方に教えてもらったりしました。

絵が苦手だったが、大喜利で絵の回答ができるようになるため、ペガサスだけは訓練して描けるようになった。「偶然ですけど、ハープといいペガサスといい、どこかしらギリシャ感が入っちゃってますね」
絵が苦手だったが、大喜利で絵の回答ができるようになるため、ペガサスだけは訓練して描けるようになった。「偶然ですけど、ハープといいペガサスといい、どこかしらギリシャ感が入っちゃってますね」

──そうやって一つひとつ、獲得してきたんですね。高佐さんが習得した技能の中で一番驚いたのが、大喜利で。失礼ながら以前は高佐さんにそれほど大喜利好き、得意というイメージがなかったのですが。

高佐 いやあ、コンプレックスだったんですよ。

──練習を積み重ねて、今ではいろんな大喜利ライブに出られたり、YouTubeで大喜利のチャンネル(タカサ大喜利倶楽部)を持っていたりして。

高佐 「努力して大喜利ができるようになる」ってめちゃくちゃ恥ずかしいですけど、本当のことなのでしょうがないですね(笑)。高校時代から大喜利は好きだったんですよ。でも芸人になってすぐ、コーナーでやった大喜利で全然ウケなくて、落ち込みまして。あと2004年ごろかな、『ダイナマイト関西』(バッファロー吾郎主催の大喜利ライブ)のDVDを観たときに、いろんな人のいろんなタイプの回答があって衝撃を受けたんです。そこからどうやったらおもしろい回答が出せるのかなと思って、芸人さんごとにお題と回答を文字起こしして。

──文字起こし!?

高佐 その人の考え方とか筋道を知りたいじゃないですか。で自分なりに法則をまとめていくうちにのめり込んで、それが今もつづいている感じです。

──法則というのは?

高佐 これはね、身も蓋もない結論ですけど、結局人それぞれなんですよ。自分の法則を見つけるしかないですね。最近はあまりやっていませんけど、3カ月間、ひとりで毎日100個大喜利に答えるトレーニングをしていたこともあります。ひとつのお題につき最低10個は答えを出す。その10個も全部切り口の違うものにする。すると100個達成するのにだいたい7、8題答える感じになります。

──毎日100個。

高佐 最初のころは、100個答えるのに4時間半かかってたんですけど、最終的には2時間半くらいでできるようになりました。

ギャグで知った「危険な場所に飛び込む」生き方


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釣木文恵

(つるき・ふみえ)ライター。名古屋出身。演劇、お笑いなどを中心にインタビューやレビューを執筆。

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