「20年つづけて、なんで1回も取材されないんだ!」チュートリアルのラジオは、リスナー20人?

2021.3.20


ラジオがストレスでしかない時期も、辞める選択肢はなかった

チュートリアル

──その翌年の2007年、おふたりは上京するわけですが、仕事の中心が東京となって『キョートリアル!』を辞めるという選択肢はなかったですか?

徳井 そのころは大阪で録っていて、移動も含め、正直スケジュールをうまいことできないかなって思ったことはありましたけど、辞めるっていう気持ちはなかったですね。やっぱ地元のラジオですから。

──コンビだけの空間だから息抜きみたいな感覚だったんですか?

徳井 息抜き……いや、なんなら30代前半のころは忙しくてお互いピリピリしてるんで楽屋でもしゃべらないし、ブースでふたりきりでしゃべるとケンカ寸前みたいな状態になるんですよ。だからよけい疲れてたような気がします。それでも特別な番組だったんです。

福田 僕も辞めるっていう選択はなかったです。もともと初めて冠番組をやらせてもらったし、お金がないから終わるって話を何回も聞かされてましたから、辞めたくはなかった。ただ、ストレス発散ではなく、ストレスでしかない時期はありましたね。大阪で録っていたころは、お昼に大阪でテレビ収録があったので、それまでにラジオを録らないといけなくて、朝6時とかの新幹線で大阪に行って、朝9時ぐらいから回し出す。ラジオをやるテンションじゃないんですよ。バタバタしてるから大した話もないし、お互いギスギスしてるから、話を広げる感じでもない。今にして思うと、そりゃ聴かんよって(笑)。

徳井 作家さんとかクッションがあればよかったんですけど、ふたりで向き合わないとしょうがないっていうのが良くも悪くも。だから、絶対当時のリスナーも気づいてたと思いますよ。めっちゃ険悪やなって。

福田 うん。一番リアルですよね。『キョートリアル!』は、その時々のチュートリアルのリアルな関係性が出る番組だと思います。

チュートリアル


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  • 明日、21日公開の後編では、『キョートリアル!』20年の歴史の中で起きた、<福田さんの緊急入院や結婚・子供の誕生>、<徳井さんの税金無申告問題での活動自粛>、<ふたりの関係性の変化>などについてたっぷり聞いた。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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