『テレビ千鳥』で思い出す、『ナイナイナ』での奮闘
──最近はまたお笑い番組も増え始めていますが、最近のテレビについてはどう思われますか?
岡村 上から目線じゃないんですけど、うまいこと番組作らはるなと思ってます。昔なんて、とにかくお金かけてセット組んで、時間もかけてね。僕らは幸運にも、ああいうことができた時代の人間なんで。でもああいう作り方が難しくなっても、いろいろ工夫して、しっかりおもしろい番組はできるんやなって。それをオンタイムで観なくても、おもしろいって話題になれば、あとから観ることもできますからね。
矢部 霜降り明星のせいやが言い出しっぺの「第七世代」というのは、いい話題やったなって思いますよね。バラバラで出てもチームになれるでしょ。それぞれが別の番組に出ても「第七世代ががんばってる」という話題になる。いい括りですよね。
あと、千鳥が出まくってるじゃないですか。華大(博多華丸・大吉)もそうやったけど、遅咲きで活躍してる。40超えてイチから東京でがんばるのって、絶対キツいと思うんですよね。でもこの前『テレビ千鳥』観てたら、本当に『ナイナイナ』を思い出したんです。すっごく懐かしかった。40代前半でしょうもないことを一生懸命やってるんですよ、すげーなと思って。
岡村 やっぱりそういう人は仕事がない時期を経験してるから、仕事あるのがうれしくて休みなくても全然いいって言いますよね。僕らは20代のとき、「あと何時間寝れんねや」とか「明日の入り時間を考えたらもう帰られへんやん」みたいな経験をしましたから。
やっぱりみんな、仕事がぐわっと入ってたくさんテレビに出て、視聴者に精査されて、そのなかでいいスタッフさんと出会って……っていう繰り返しだと思うんでね。僕らで言う『めちゃイケ』『ぐるナイ』ですよね。そこで人に出会えて、いろんな番組に出られた。すごく幸運だったなと思ってます。
40周年に向けて
──30周年を迎えて、5年後や10年後など近い将来の野望はありますか?
岡村 僕は60歳ぐらいで、もう1回「天然素材」をやりたいんですよ。
矢部 60はちょっとおもしろいですね。全然踊れへんやろなあ。
岡村 第七世代に紛れ込まれへんかな?
矢部 紛れ込むのは無理よ(笑)。
岡村 楽しくできそうな気がするんですけどね。でもテレビはどんどん変わっていくと思う。それでどう対応できていくのかまだわからないですけどね。
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【総力特集】ナインティナインの30年
ナインティナインが結成されたのは1990年。
それから30年。岡村は50歳、矢部は49歳になる。ふたりあわせて、99。数々の節目と困難を乗り越え、芸歴30年を迎えた「今」から新たなステージを目指す彼らは、どんな笑いを届けてくれるのか? どんなワクワクを見せてくれるのか?
矢部・岡村へのインタビュー、彼らを熟知する関係者への取材を通し、激闘の30年間と、これから始まる「ナインティナインの第2章」を考える。
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